2005年4月。


下旬。


 しばらくぶりの雑貨屋だか花屋だかで見かけたボール紙製の看板にはこういう文字が。「春の苗 3個100円」そっかー、もう春も終わりですわいな。てか、熊本に春があるのかって話もありますが、まあこの苗を植えたら来年あたり立派な春に育つんでしょうねえ


 新年度になってしばらく経つわけですが、朝っぱらから原付走らせてるとイライラすることが多いのです。さよう、新入生だか新入社員だか知らないけれど、そうした人々が慣れない原付やチャリや車で移動してたりするわけですよ。マジこわ。こないだは、ギアチェンジのフットペダルが前後にある二輪車に乗っている人が私の前を走っていたのです。何が怖かったかって、この人、減速してシフトアップするんですよ。いや、私、原付より上の二輪車乗らないんでギアチェンジのことよく分からないんですけど、スピードに乗ったところでわざわざブレーキかけつつギアを上げるってのは正しいあり方なんでございましょうか。結果として、ものすごく目の前でがくんがくんしてるんですけどあれ。他にも停止している車の横はさっさと通り抜けるのに、動いている車の横はどんだけ幅があっても行かない人とか、後ろを確認もしないでいきなり車線変更する原付とか。とにかく、ぺかぺかのブツに乗っておかしな走り方している人には要注意でございます。熊大界隈も混んでるし、ふらふら歩いてる若者だかバカ者だかが多いしね。まあ連休明けたらちょっとはマシになるでしょうか。


 という季節のネタを前フリにして、いよいよ「森」の話に入ります。まあいつでも新鮮なネタでお届けできるんですけどね、ここら辺の話は。ともあれ「森」は隣町(いつもの隣町とは別)にあるんですが、人々がさまよう場所といった意味ではワンダーランド(wanderlandであってwonderlandにあらず)であるが、どっちかっていえば私としては尊敬するジョン先生にならってマークウッドと呼びたいところである。もちろん要チェックとかマークすべき森みたいな意味……ではなくて、マークウッド(Mirkwood)の邦訳は「闇の森」ですが。ちなみにレゴやん(←エルフ)の故郷。この「森」、開拓が本格化したのが去年くらいだと思っていただきたい。ついこないだまで街灯もなかったような広くもない道が急激に拡張されてメインストリートのようになってたりするんである。この「森」はかなりでんぢゃらす。何が危険かって主に車なんですが、よく見られるものを列挙していく。

 ○車が赤信号で突っ込んでくる
 ○車に乗ってる人が前を見ていない
 ○ウインカーをつけずにいきなり曲がる
 ○周囲を見ずに脇から飛び出す
 ○逆走してくる
 ○歩道を走る
 ○歩道を逆走
 ○急に停止しバックしてくる
 ○一時停止しない
 ○ケータイをかけながら運転している

 ぱっと思いつくままに書いたが、まあ「森」周辺ではありふれた出来事であり全部実話でしかも私が目撃したものばかりなのです。それも複数。対する歩行者は歩行者で斜め横断が多いわ斜め横断しかけて途中で引き返すわでどっちもどっち。角ごとに交番がほしいですね、まったく。


 実際、交通事故の多発地帯になっていて、「森」の中心近くにある市場では交通事故に注意するよう呼びかける放送がやたら流れている。去年私が事故ったのもこの辺りである。原因はいくつもあるわけだが、大きいのは開発が急速に進みすぎて収拾つかなくなっている辺りから来ているのではと愚考する次第である。店がやたら建ち並んでいるストリート、めちゃめちゃ広く感じる。よくよく見れば車道自体はさほどでもない。実際に見れば分かるのだろうが、歩道が広めに取ってある。歩道と車道の間に植え込みがあり、段差になっているところと車道の外枠との間がまた広め。で並ぶ店の大半が、駐車場を所有している。つまり、

 店−駐車場−看板ゾーン−歩道−植え込み−隙間(バイクとか走る)−車道−車道−(以下略)

 という形。結果としてどうなるかといったら妙に中心部分がだだっ広く、看板と店舗の距離が開いていて、店がどこにあるのか分かりづらいことが多い。かなり近くまでこないと店の正確な場所が分からない上に、駐車場も判別しにくい。現地に慣れてない人はそのため、目的の場所を探すのに、かなり前じゃない角度を見るハメになる。挙げ句、いきなり目的地が見つかると慌ててハンドルを切る。もちろんウインカーなんて出してないし、周囲の確認もせずに。これがタイミングを誤ると違う駐車場に入ったりするわけで、そうした車が歩道を走ったり、突然バックしてきたりするわけですわ。冗談のようだがこりゃホントの話で、先日それでまた事故りかけたのよ、私。右前方を車が走っていたと思いねえ。片側一車線だ。その車がまず右に寄った。助手席が右手をうかがっていたので、こりゃ右折するんだろうと私は読んだ。車間距離そのまま。でふらふら走っていたその車、レーンの中央にゆっくりと戻ってきた。あ、こりゃ目的の店がまだ見つからないんだなと私は思った。でお互いしばらくその状態で走っていた。夜である。私、当然ライトつけて、車から見て左後方に位置している。んで、その車レーンの真ん中からいきなり実に唐突に左折してきやがりました。速度ほとんどゆるめず、ウインカーなしで。車が完全に向きを変えた段階で、助手席側の女がようやくこちらを視認したようでぎょっとしていた。私はといえば、その車との距離はかなり詰まっていたので、いかんこりゃぶつかるぶつかるぶつかるー、と思いながらもハンドルを左に切った。結果として、バカ車とともに歩道を横切り、お店の駐車場の方へ。駐車場の入り口でようやく車がウインカーをつけました。どこに曲がるつもりやねん。また別に日には、私の右後方に車がいて、私が車線変更をしようとしたと思いねえ。右にある右折レーンに入ろうとしたのよ。ちょっと車間距離があったのでまあウインカーつけてゆるゆると入ろうとしたら、そのバカ車の運転手も助手席の人も前を見てない。ちょっとでもこちらが横移動したら間違いなくブチ当たるという状況のままお互い突っ走り(多分向こうは気づいてもいない)、おかげでこっちは右折しそこないました。マジで危険地帯ですよ。しかも小学校の通学路とか高校生がやたらチャリで走ってたりするとこですからね。


 もうひとつ「森」のおかしなところは、道がしょっちゅう変わるんです。近場の者たちでさえ大混乱するくらい。だいたい、左折レーンが翌日直進左折レーンに変わっていて、前日までなかった右折レーンが突然できてる(矢印信号まで変わってる)なんていきなり分かるか。森東部の道は開発が遅れている上におかしいことになってるんですが、まあ想像してみて下さい。南北に走る一本の道です。北半分は東側が拡張工事されてました。南半分は西側が拡張工事されてました。突貫です。市場開きに間に合わせたのですかね。この道、元がまっすぐなんで南半分と北半分がちょうどズレた形なんですよね。接続部ではどうなったかっていったら無理矢理ぐにゃりと曲げたような車線になっておりました。拡張が終わった直後、まず地元が混乱してました。直線だったところがいきなりカーブになってるんですから。でようやく慣れた頃、一晩にしてまた道が変わりました。南半分の東側が半端に拡張されたんです。カーブがなくなって、道が急にすぼまる形になってました。でどうもホントに急だったらしく、私が夜そこを通ったとき、白線が元のままでした。どうなるかというと、ライトに照らし出される中央線を目印に進んでいくと、気がつけば反対車線を走っているトラップでございます。イヤ、今ではちゃんと線が書き足され、古い線も残ってるのでますます混乱してますよ。三角ポールに従っていくと反対車線に突っ込むハメになったりするトラップも存在していて何が何やら。つーかこないだは大型トラックがそういうトラップに引っかかってこちらに突っ込んできて死ぬかと思うたわい。また、同じ頃、やっぱり夜帰っていたとき、道路に右側から放射状に白い砂利が広がっていたのです。何だろうとふと見たら、そこはたしか私の記憶では住宅と住宅の間で土手があったはずですが、道がアスファルト敷く直前くらいになっていました。マジびっくり。いったい何組の七人の小人さんたちが動員されたのか。あと工事中のまま半年以上もほったらかしの場所も多く、袋小路がやたらできていて、しかも丈の高い草が生えているので、迷宮のようになってます。現地人じゃない人たちが多いので、渋滞がひどく、同じ距離を行くなら自転車の方がはるかに早いという話です。おかげで結構周辺には評判がよくありませんよ、「闇の森」一帯。


 などと「森」の話は尽きないんですが、うんざりしてきたのでとりあえずここいらで。多分またすぐネタ補充できる(たいてい怒ってるネタだろうが)かと思うのでまたいずれってことになるかと思い侍り候。


 本屋で『火吹山の魔法使い』を見かける。懐かしく思わず手に取ってぱらぱらと眺めていたのだけれど、扶桑社版は紙質や装丁の関係からかどっか軽い感じがする。まあ手に取りやすいのだろうが。五月には『バルサスの要塞』が出るので、そちらも眺めてみよう。『バルサス』といえば悪の魔法使いバルサス・ダイアを倒す話なんだが、どっちかっていば途中で出てくるガンジーの方が印象に残ってるなあ。ガンジーってのはモンスターなんですが、どんなイラストになるのか。ともあれ、この調子で行けば、『運命の森』、『さまよえる宇宙船』、『盗賊都市』、『死の罠の地下迷宮』、『トカゲ王の島』と流れていくんだろう。24冊目の『モンスター誕生』まで出るんだろうか? まあファイティングファンタジーを復刊させるのならば、その舞台のガイドブックである『モンスター事典』なども出してほしいなあ。あとファイティングファンタジーのリプレイである『タイタンふたたび』(山本弘とグループSNEで、「バルサスの要塞ふたたび」「盗賊都市ふたたび」「運命の森ふたたび」収録)も。持ってるから買わないけど。書いてたら読みたくなっちゃったよ。


 また読みたくなったといえば、フリッツ・ライバーの「ファファード&グレイマウザー」の最新刊がようやく出ましたでございますです。えーと、三冊目が出て中断してて20年ですか、それが出てた分が復刊して、とうとう続きまで! 素晴らしい。てことで奥底の本棚の奥から三冊を掘り出してきました。このシリーズとトールキンの『指輪』、ムアコックの「エルリック」あたりがRPGの源流なわけですよ。復刊した分は買いませんでしたが、四冊目は当然ゲットです。時間作ってぜひ読まねば。


 もひとつゲットしたのは、マーティンの新刊。って何故か本屋でまでマーティンとラファティがごっちゃになってる私。大混乱です。G・R・R・マーティンとR・A・ラファティを何故間違える。マーティンといえば、個人的には「ワイルドカード」シリーズなんですけどね。訳者代表が死んじゃってから翻訳ストップです。アメコミ調モザイクノベルですんごい面白いんですけどね、いろんな作家が書いててつながってる歴史改変ものです。マーティンはシェアードワールドを本格的に商業ベースで起動させた人でもあるわけで、「盗賊世界」(だったか?)なんてのも読んでみたいなあ。ともあれ、今回買った『タフの方舟』は二巻本で五月にまた出るということなのでまとめて読むとしますか。


 ところで、市立図書館の本館では一ヶ月に二回くらいリサイクル図書の配布を行っております。以前はちょくちょく顔出して本ゲットしてたんですが、最近なかなかいけませんでした。もしかしたら連休中にあるかなと思ってサイトを開く。たいてい金曜とかにあってるんですが、おう、やっぱり金曜日です、えーと、5月1た……ち? これ見たのが4月29日の朝だったんですが、5月1日って金曜日でしたっけか? カレンダーカレンダー。って考えるまでもなく、金曜は29日だっちゅうねん。だから今日あたり配布があるんじゃないかと思って見たんだっての。前回が4月1日だったんで、それが金曜日の出来事だから、さてはサイト作ってる人がそのまま流用しやがりましたか。早速電話して確認。いや金曜日にあるんなら行こうかと思ってさ。「えー、そちらのサイトをネットで見てたんですけど」「はい、どうもありがとうございます」「リサイクル図書の配布が5月1日金曜になってましたけど」「……」「1日は金曜じゃないですよね」「申し訳ございません、それは曜日を間違えて入力したみたいです」てことは1日の日曜にあるってことですな。「お教えいただきありがとうございます。すぐに修正しますそれと、1日は児童書のみの配布となっております」ちょっとがっくし。で確認したのだけれど、30日現在まだリサイクル図書配布のお知らせが間違ったままです。いいのか市立図書館その対応。


 GWに発見したこと。その1。たまたま手紙を出すのに使ったポストに回収時間が書いてある。平日○○時、休日○○時。土曜日の立場はいったい……。その2。バスは祝日には国旗を掲げて走る。その3。バスの後ろに乗降中とか何とか出る小さい電光掲示板があるのだが、その形を見ているとSOSという表示もできるようになっている。バスジャック対策であろう。日々是発見である。


 土曜日になったので隣町図書館へ市立図書館分館経由で赴く。途中「森」に点在するガソリンスタンドに寄る。茶髪で軽そうなにーちゃんが寄ってきて「暑いですねー」と給油開始。「立ってるだけで汗出てきますよ」「ですねえ」「それに『森』ができてから車が多くって」どうやら繁盛しているらしい。「でも事故とかも多いでしょう」「そうですね。さっきもそこで車とバイクがぶつかってました」たぁいむりぃ。というか「森」ではやっぱり日常的なのですね。それより気になったのだが、コミュニケーションの基本として会話中は相手の顔を見るというのがあるが、給油中にそれするのはぜひとも止めていただきたい


 そんなこんなで隣町大通りに侵入。途端、天気が崩れていく。曇りです。温度が下がっていきます。風が吹き出しました。これはあれですね、経験則からすればこういう天候のとき旧支配者様が図書館にいらっしゃいますね。ところが図書館内にお姿が見えず。きっとあれはゴールデンウィークの天気を崩すためか別の深甚なる目的があってのことか、奥で怪しげな儀式を執り行っておられたのでしょう。んで書架を見てて気づいたことがひとつ。前々回ですか、帯をつけてほしいみたいなことを書きましたが、どうも古いものであっても帯がつけたままパッケージングされてるものがある。それも結構な数。それじゃあ私が気になった新刊の方はというと、つけてないものが多い。いやよく見ればつけてるものもある。うむ? 基準がよく分からないが、私としてはきっちりつけてもらいたいなあ。まあいろいろあるんでしょうから、横から部外者が口出すのもどうかと思う謙虚な私(今までのことは忘れた)。んで前の週借りた『神狩り2』以外の本を返す。『神狩り2』は連休中に消化する予定です。


 前回私の祖父の話をちらりとしましたが、その祖父と同郷であらせられる太一様がいろいろと感想などをいって下さるのでありがたい今日この頃であります。お返しに怒濤のように本を紹介しております。新年度に入って仕事の方が忙しいみたいで、しきりに逃避したがっておられるのです(と決めつける)。まあ新しい本を発見するきっかけにでもなればサイワイであります(と正当化する)。でも家族サービスも大事でございますよ。


 おう書こう書こうと思ってまた忘れるところだった。有名RPG8の中古底値は現在2500円を切りました。いや4000円台で売ってるとこもあるけどね。平均3500くらい、GW価格で2500円切ったって感じで。いやはや。










 購入した本:
  藤澤さなえ/グループSNE『コロシアム・プレミアム』、豪屋大介『A君(17)の戦争8』、雑賀礼史『ナデシコガールの挑戦』、ジョージ・R・R・マーティン『タフの方舟1 禍つ星』、フリッツ・ライバー『妖魔と二剣士』


 読了した本:
  上月司『カレとカノジョの召喚魔法3』、藤澤さなえ/グループSNE『コロシアム・プレミアム』、雑賀礼史『ナデシコガールの挑戦』、三雲岳斗『ランブルフィッシュ9』、六塚光『タマラセ 探偵はドリルで突つかれる




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