2006年1月。


上旬。


 年明けです。おめでたいのかどうか今ひとつ分かりかねますが、周りはめでたいといってるのでそーゆーことにしときましょう。今年も皆様まったりとよろしくお願いいたします。


 のんびり休暇モードで過ごしていたら、年明け2日目にして、朝から調子が悪い。喉が痛くて、声が出にくいのである。うむ、風邪っぽいですな。ただ、熱はないしダルいわけでもない。むう。親のところに行き、何ぞのど飴などないかと問うたところ、トローチがあるとの返答。三錠もらったのだが、はて、私の記憶にあるトローチは淡いブルーなんて洒落た色をしてなかったような気がするぞい。とりあえず一錠、口の中に放り込んでみた。うがっ、こりは、サイダー味(炭酸なし)ですな。てか炭酸だったらかえってノドにダメージ来そうですが。


 喉の痛いまま、新年の挨拶とか墓参りとかに連れ出される私。海のそばにある祖父の骨壺をはるばる見に行きましたよ。行く途中で、トローチ三錠はことごとく消費されました。で、寒さにめっきり弱くなった弟(南方帰り)を叱咤しつつ、納骨堂に到着。納骨個室の扉を開けたりするわけで、そうするとそこには例によって例のごとくパフェ型の置物があったりするのです。ところが今回はちょっとそっからが違っていて、いつも一緒に来ている父や母が、それを取り上げ、「これいったい誰が置いたんだろうな」とのたまった。「えらい前から置いてあるけど」と突っ込むと、「置いてあったっけ」と今回初めて気づいたようにいう。で、しかも私以外の家族はまったく覚えがないらしい。こはいかに? 私にしか見えてなかったと考えれば、これまで話題にすらならなかったことについて私がぐれーとだからってことで納得はいくのだけれど、それが何故急に認識されるようになったのだろう。世の中不思議なこともあるもんである。


 そのまま伯父の家に年始参りをする。すでに伯父は酔いつぶれていて、イトコたちも結構飲んでいて、見事に一段落している。というのは、だ。私ら一家は昼には到着している予定だったのである。ところが、実際には昼過ぎに家を出たわけで。理由は簡単で、アホな妹が昼までまったく起きなかったせいである。困った妹である。ちなみに、この妹、昼時に蕎麦屋に行って蕎麦と焼酎をロックで頼んだ強豪である。いやはや。で、伯父の家でひとりビール一本くらい空けた後、各種焼酎を皆で飲んでいく。六種類くらい私は飲みましたかね。すべてロックで。長崎の「南蛮渡来の秘蔵酎(5年もの)」とか「白岳黒」とか、「黒霧島」「魔王」「島美人」とかでしたかね。何だか黒が多かったような。ほろ酔い気分で帰ったら、結構頭痛がしてきて、これはいったい酔いが回ってきたのか、風邪がひどくなってきたのかという状態になったり。うーん、お酒に弱くなったのかなあ。


 咳が残ってる状態で、1月3日、とりあえず後輩から借りていた本を置きに熊大文芸部の部室へ。さすがに誰もいないだろうと思ったら、院生様がひとりパソコンをいじっている。聞けば、最近文学部の建物がオートロックになったらしく(しばらく前はカード式でしたか)、三が日は電源がカットされてるのでどっからも研究室どころか建物に入れないのだとか。時代も変わったものである。で院生が雑誌「ファウスト」6を赤と青ともに購入したというので貸してもらう約束をする。ついでに後輩が高いので立ち読みですませるといっていたのを思い出し、「私が読んだら回してあげてもいいですか」ということで快諾を得る。いい人である。「明日くらいに置いときますよ」というので、早速翌日昼過ぎくらいに取りに行く。ねえ
探し回って一息ついて、ケータイ電話を取り出し、召喚呪文を唱える。つながると同時にぴーっと音がしたり。電池が切れかけですよマイケータイ。「すいません忘れてました」「今どこ」「研究室です」「こっち部室。後で暇できたら持ってきて」と圧縮された言語で意志疎通を果たす。同時に電池切れ。やがて院生様がスーパーか何かの袋に入れた「ファウスト」二冊を運んでくる。めでたしめでたし。西尾維新を読むのだー。

 映画とかでも借りようかとレンタル屋に行ったところ、レンタル100円キャンペーンやってた。うむ、と思いシリーズものとかを借りてくる。その後図書館に行ったところ、興味があったDVDとかの本が新刊で並んでいたり。結構DVDがらみでタイミングがよろしい。何となくしんくろにしてぃー


 ちょっと時間ができたので恩田陸の新刊『ネクロポリス』を読む。うーん、何かあんまし盛り上がらなかった静かな感じでした。張った伏線の回収も大人しめというかちと強引な感じ。所々うまいなあという文章はあるんですがね。内容的には『黄泉がえり』というよりはビーグルの『心地よく秘密めいたところ』とか山口雅也『生ける屍の死』とかを連想。年末文庫化された『ねじの回転』の方が私的には上かな。でもまあ恩田陸は人によって好みが違うので、違う評価もあろうけど。ともあれ、「常野物語」シリーズ最新刊『エンド・ゲーム』の図書館予約も入れたことだし、いろいろ期待の高い作家なのは変わらず。

 さらに『金春屋ゴメス』を読む。ファンタジーノベル大賞の作品であるが、現代日本の中に鎖国した「江戸国」があるという設定は面白い。けれど、それを生かしてきれてないなあという感じ。疫病もので、時代ミステリーっぽい味付けはしてあるが、あっさり解決するし、タイトルにもなってる「裏金春」こと長崎奉行ゴメスはキャラ立ちしているものの十分とはいえない活躍ぶり。にもかかわらず、文章は読みやすいのである。とりあえず二作目に期待、というところか。


 前回「ガンパレ」続編の限定版が予約できなかった話を書きましたが、どーにかガンパレ予約完了。ついでに「ディスガイア2」の初回限定版の予約もしました。満足満足。で、榊涼介の小説ガンパレ最新作を読む。結構小説版も面白くて好きなのであるが、今回は途中地元民のツッコミを食らいそうな誤字が。内牧温泉の字が、二回目からずっと「内巻」になってたり。ううむ。まあ物語自体は、これまでのシリーズの穴埋め的なエピソードが満載でかねてよりの読者には面白い内容であろう、というところ。


 今回はネタが少なめだったので、この程度で。とりあえず喉の痛みは消えたっぽいので、がんがんネタを仕込みたいところですなあ。ライブ感覚でやってるので先のことは分かりませんが。てなわけで、今年もこんな感じで進めていくこのサイト、よろしければまったりとおつきあいくださりませ。





 購入した本:
  なし。


 読了した本:
  恩田陸『ネクロポリス(上・下)』、加納朋子『螺旋階段のアリス』、西條奈加『金春屋ゴメス』、榊涼介『ガンパレード・マーチ 5121小隊の日常U』、林トモアキ『お・り・が・み 正の闇』、栗本薫『風の騎士』、東郷隆『戦国名刀伝』



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