上旬。
びば、隣町図書館。いやいやスバラシイでーす、さすがでございます。と予告通り太文字で書いてみました。旧支配者様のご意向だかご威光だかご偉功だかでございましょうか。ともあれ前回リクエストしました榊涼介の本、すなわち熊本市立図書館にはあっさり断られたあの本、届いたという連絡がありました。旧支配者さまの職場から電話が入ったときは、「
おう、例のブツが入ったぞ」と旧支配者さまがかけてこられたのかと思いましたが、実際は別の職員様でして。それにしても二週間かかってないですよね、対応が早いなあと思うことしきり。今度のお休みにとっとと取りに行って堪能しましょうかね。
お休みの日にDVDなぞぽけーっと観ていたら、町内放送。「本日は、
午前中公民館を開放します」ほうほう。「ご家族、お友達、お誘い合わせの上、ぜひご利用ください」なるほどなるほど。そこまではまあ、フツーの放送だったのだが、そっから、
いかに町が安全であるかとかそういうことに取り組んでいるかとかの熱い主張が入り、子どもは家の手伝いをしてから来いという話になり、ちょっと待てそれじゃあ午前中利用できないんじゃないかと私が自室でこっそりツッコんでいると、放送開始から数分後、「繰り返します」
繰り返すんかいっ。「本日は」心なしか放送の声が疲れてきております。「午前中」ああやっぱり力がない。「公民館を」ちょっと息切れ気味か。「開放します」最後まで保つんかいな。「ぜひご利用ください」ん?「
以上」おいっ、
繰り返してないですやんっ!
朝食を摂りながら新聞を読んでいたら、隣で母親が自分の分のカップを出してきて、インスタントコーヒーの入った瓶を傾けた。途端、瓶を傾けすぎたのか、中にこびりついてる粉が固まってたか何かしてたのが崩れたのか、どさりと冗談のように粉が落ちた。
カップ一杯のコーヒー(の粉)の完成である。慌てた母は瓶を戻し、カップに手をやった。途端、冗談のようにカップをテーブルから落としてしまう。
二次災害である。そこへ出勤前の父親がやってきて、床の惨状に気づいて慌てて飛び退いた。
危うくコーヒー味の靴下で会社行く羽目になるとこでした。台拭きで拭おうとする母に父が「掃除機を使った方がいいのではないか」と忠告。てか台拭き濡れてますやん、そんなんで拭ったら床がえらいことになりそうでして。結局紙でさっとすくい取って、残りは掃除機。小鉢にこんもりとコーヒーの粉が収穫でございます。てなわけで、その後数日かけて
我が母は毎朝「床風味のコーヒー」を消化する羽目になりましてございます。
珍しく月曜日に余裕があったので、久々に熊大文芸部に顔を出してみる。私の記憶がたしかなら月曜は部会をやっているはずなのだが、
誰も来やがりません。まあこーゆーときもあるわいな。とりあえず目的のひとつであったプレステ2のソフトを置いて持ち主の院生様にメッセージ。ちなみにそのソフト、某有名RPG12でした。
結局1時間半くらいで止まったままでした。もうやることもないでしょうし、院生様も値崩れする前に売っ払うかもしれませんしね。
とっとと返却するが吉かと。部室を出て、原付乗っててれてれ久々のコースを帰っていると、変わったものを見つける。バス停。いやバス停はいいのだが、
何故このバス停はでっかいタオルを巻いてあるのか。ああ、
バスつながりでバスタオル装備なんですかね? まあ世の中には
バス停がバスにひょっこり乗り込むなんていうバス停の一人称で書かれた小説もあるくらいだし、バスタオル巻いたバス停があってもいいんじゃないですかね。ちょっと思い出したので検索かけてみたら、くだんの『バスストップの消息』って十年以上前なんですなあ。その後本出してないみたいですが、ファンタジーノベル大賞の作家って恵まれてない人、多いような気がやっぱりします。
前回『鷲は舞い降りた』を読みたくなったと書いていたが、まあよくある話だけれども、同時に他のも読みたくなったりしたわけで。まず連想的にナチスな軍人が出てくるポール・ウィルスン『ザ・キープ』、とくれば次にはウィルスンの「ナイトワールドサイクル」が読みたくなり、さらにそれにつながる「始末屋ジャック」シリーズも読破したくなるっていうか、「ジャック」はしばらく溜めているのでした。そのままウィルスンに走ろうかとしてたら、とーとつにマキャフリィの「パーンの竜騎士」を再読したくなってしまう。たしか一年くらい前に読むつもりで下位の本棚から『竜の戦士』掘り出してきてそれっきりだったはず。上位の本棚のどっかに紛れ込んでいるんだろうと見当つけて第二、第三本棚を中心に本をがさごそ。そこでまあ目的物は見つけたのだが、同時に殊能将之の『美濃牛』まで発掘。そういえば文庫版では未読だった。しかも今年に入ってたしか『黒い仏』も買ったのだった。たしか文庫化されてんのはその次の『鏡の中は日曜日』までだったか。ちょいと検索かましてみたら、『鏡の中は日曜日』にはさらにその次の『樒/榁』まで収録されてるじゃありませんか。てことは後は『キマイラの新しい城』だけか。何となく読みたくなり、下位の本棚ミステリコーナーからデビュー作『ハサミ男』を引っ張り出してくる。よし読もう。というような文脈で
未読な文庫消化目的で今回は読書してみることに。
というようなことを設定した翌朝。原付でとろとろと走っていると、
変な震動。むう、
速度にもやや異常。朝のラッシュ時である。とっさに私はウインカーを出して歩道の隙間に突っ込んで乗り上げた。ほぼ同時にブレーキをかける以上の速度落ち。
ドライブベルトが切れやがりました。時に8時20分。原付を押しながらケータイで電話して相手方に遅れることを通達。「そりゃもう
自家用ジェットでも買わにゃいかんですねえ」といわれる。いや多分そんときはそんときでジェットでも落ちるような気がするぞ。ともあれ原付を押しながら大通りに出る。というのも頭の中でいくつか考えたのだ。いつも使ってるバイク屋が開くのが9時。しかもちょっと離れた場所だ。来てその場ですぐ修理というわけにはいくまい。原付を回収してもらうことになる。そんときに代車があればそのまま乗っていけるが、代車がなかったら別の手段を探さねばなるまい。となればバス通りに出ている方がよい。しかもそれならちょっとでも目的地に近付いていた方がよろしかろうし、バイク屋が回収するときに利用しやすい場所の方がよかろう。てなわけで、15分くらい原付押して、停車。時に8時45分。場所、そこそこ大きな交差点そば。ここは近くに大学やら高校があるんで、時間が時間だけに若人がひっきりなしに通っている。そこにぽつんと原付停めて、私は周囲を眺めたりして時間をつぶす。人が多いので落ち着いて本も読みにくい。ほけーっと観察をしていると、いつぞや宮崎に飲みに行ったときのことを思い出したり。何となく似たような状況ですな。観ていると反対側の通りを制服姿のOLが全力疾走している。いったい何事かと思ってたら、同じ制服来たおねーちゃんがやっぱり全力疾走、こちらは手に大きな封筒のようなものを持っている。と、あるビルの入口で先行してたOLが万歳しながら止まる。ご、ごーるいん? 後から来た方が合流。そのまま二人並んでゆっくりビルに入っていきました。駆けっこだったんでしょうか。最近の小学校とかでは徒競走に順位をつけなかったり、並んでゴールしたりというのがあるって話を聞きましたが、社会に出て全力疾走することもあるわけですしねえ、やってけるんだろうかと他人事ながらちょっぴり心配したり。そうこうするうちに9時になったのでバイク屋に電話。予想通り代車がないということだったので、回収に来てもらうことに。バイク屋が来るまでの時間、
燦々と陽の当たる場所で猟奇殺人犯が模倣犯の殺人事件の第一発見者になってしまうという『ハサミ男』を読みふける、というのもどうかと思うが。やっぱりこーゆーのもつい最近あったような気がしてならない。
バイクの修理を頼んでバスに飛び乗り、目的地へ。45分くらいの遅れでミッションスタート。昼休み、飯など食していると電話がかかってくる。「ベルトだけじゃなくて、エンジンの一部がだいぶやられてますね」とバイク屋。さらには最近調子の悪かったブレーキ関係を見てくれと頼んでいたのだが、こちらも全取っ替えとのこと。「で、いくらくらい……?」おそるおそる尋ねると「2万5000円くらいですかね」「……………お願いします」がくがくとサイフのダメージを覚えつつ修理を頼む。久しぶりに帰りはバス。乗っていると、運転手の声がどうも聞きづらい。
熊本弁を南方系イントネーションでまくしたてるのである。おかげで次のバス停がどこなのかも聞き取れないのだけれども、我が家は終点に近いしまあいいかと『ハサミ男』の続きを読む。読了。
翌朝、乗ったバスの運転手はでかいマスクで顔の下半分を覆っている。これで声が通るのかと心配していたが、まったく問題なし。どころか、やけに声がいい。しかも「左から自転車来てます」「お疲れさまでした」「ありがとうございました」と降りる客ひとりひとりに声をかけ、信号停車をすればすかさず「両替、バスカード購入の方はいらっしゃいませんか」、客の動きが止まってから発進するし、止まる前には止まってから席を立つように必ずいっている。途中、事故車があったのだがそれを迂回するときにも「事故車両、迂回します」と説明していた。ぷ、ぷろへっしょなるですよ、この人。バスの運転手って、運転だけが仕事じゃないですやん。運転かつ客商売のプロなわけで。そーゆーのって見ていると心地ようございます。てなわけで、たっぷりプロっぷりと堪能して、「左から自転車来てます、ご注意ください」の声に見送られ、バスを降りたのでした。
同日。夕方ケータイに着信。てっきりバイク屋だと思ったのだけれど、違う。ここでかかってきたのが、冒頭の隣町図書館からの連絡でございます。いや繰り返しますが、スバラシイ仕事ですよ。リクエストに応えて、蔵書を充実させ、さらにサービスに努めるわけで、これもやっぱりプロなわけですな。と感心する。
同日、帰りはやっぱりバスで、バス停で待っていたのです。熊本市街のバス停の一部は、近くに来たバスが電光掲示板に示されていて、おうもうすぐじゃんなどと分かって便利なのです。と、別方面に行くバスが到着。そのすぐ後ろにまたバスがくっついて到着。でも掲示板では到着してんのは前の一台。すると
後ろにいるのは認識されてないバスなわけです、ごーすとなのです。ほうほう、と掲示板を見れば下に小さく、一部のバスは表示されません、とある。なるほど、掲示板に情報を送るようなシステムが搭載されていないのですな、よく分からんが。それにしても認識されないバスがいくつも走っているというのは何か面白いなあ。てことで、認識されたバスで帰宅。
テレビのニュースを観ていたら、
マイクロソフト社がWindows98とMeのサポートを打ち切るという話が出ていた。来月11日だそうで、XPは2年くらい後。サポート打ち切りに対する、というよりもその認知度の低さを問題にしているようだった。うーん、そういうもんかねえ。私の記憶がたしかなら、その情報って基本的にはマイクロソフトのサイトとか、Winのアップデートとかバージョンアップのページに書いてあることですよね。知らないってことは、それを見てないわけで、つまるところそれってバージョンアップとかパッチ落としたりとかしてないユーザーが多いってことなんじゃあるまいか。つまり、サポートのサービスを受けてなかった人たちですよね、それ。そーゆー人たちって、サポート打ち切りで何か問題を被るんだろうか。いや、もちろん企業のパソコンとかもあるんでしょうけど、やっぱりそれならこまめにバージョンアップとかしてるのが正しいと思うしねえ。
サポートの打ち切りって、95のときにはそんなに騒がれなかったけどなあ。ニュースに取り上げることで認知度が上がるし、公式サポート切れても、しばらくは民間だかのサポートがあるだろう(95のときはあったような記憶がある)からまあ大きな障害はないのかなあという気はする。ライトユーザーは、サポート切れてしまったなら、買い換えると思うしね。
原付が完治したので、久々にいつもの本屋へ行く。物色していて、ややインパクトのあった本
『ぼく、ドラえもんでした。』やるなあこのタイトル、もちろん大山のぶ代の本ですよ。でもタイトルとしてのインパクトならダンナが書いた
『カミさんはドラえもん』の方が面白いかなという気はする。などと思いながら新書コーナーへ。と、
森博嗣の本のフリしたような西尾維新の本を発見。ああ「戯言」シリーズの用語集ですな、タイトルは『ザレゴトディクショナル』結構
綺麗な白い本で、中は真っ黒。おわっ、講談社密室本みたいな袋綴じで確認もできやしませんです。もひとつ、目立った本。電撃文庫新刊
『撲殺天使ドクロちゃんです』です。電撃は相変わらず面白いことしてんなーというのが正直なところ。『撲殺天使ドクロちゃん』というのは人気シリーズで作者はおかゆまさき。んで、その
おかゆまさきを編集長にして、電撃の各作家がドクロちゃんの話を書いたというもの。書いてるメンツは高橋弥七郎、築地俊彦、鎌池和馬、ハセガワケイスケ、谷川流、水島努、成田良悟、時雨沢恵一てとこで、成田良悟ファンとしては買ったものかどうか。『ドクロちゃん』自体は一冊読んで面白いけどお腹一杯になった感じで、どっかの本棚にあるはずだけど。それにしても電撃はこーゆーの好きだなあ。来月は『キノの旅』のパロディ『学園キノ』なんてのが出るし。やっぱラノベは当分電撃の天下ですかね。ともあれ、この日はのび太もいなかったことだし、電撃の本中心に買って帰宅。知り合い数人に西尾本のことをメールしてみたりする。めでたしめでたし。
今回は珍しく時間的に余裕があったなあと思うわけで。
月曜も火曜も水曜もあったし。でもまたすぐ次の修羅場に入るんで、
日曜の次は多分木曜に記憶は接続なのです。いやはや。
購入した本:
栗本薫『パロへの長い道』、岬兄悟・大原まり子編『笑壺
SFバカ本ナンセンス集』、榊涼介『ガンパレード・オーケストラ 白の章』、三雲岳斗『アスラ・クライン4』、支倉凍砂『狼と香辛料U』、池上永一『夏化粧』、殊能将之『鏡の中は日曜日』
読了した本:
川端裕人『リスクテイカー』『銀河のワールドカップ』、東亮太『マキゾエホリック
Case2:大邪神という名の記号』、宮崎柊羽『神様ゲーム4』、殊能将之『ハサミ男』『美濃牛』『黒い仏』