2006年6月。


下旬。


 相変わらずネタが少ない、ので本屋に行ってみた。このへっぽこなペエジをご覧になってる物好きな(おい)方ならお分かりやもしれぬ。さよう、のび太(仮称)のいる本屋である。だが、行ってみたものの、のび太はおらず、やむなく本を物色し、立ち読みなど。文庫コーナーで誕生食、じゃないや誕生色の本ってのがあったので手に取ってぱらぱらと。当然のことながら、自分の誕生日のところを探してみるのです。ガンダム占いではすでに何だか忘れてしまったようなモビルスーツだったし、妖怪占いはやってないのですが、まあこーゆーの眺めるのは嫌いじゃないのです。変な結果はスルーするしね。ほうほう、何だかけったいな色もあったりする中、自分の誕生色とやらは……緋色。おう、何とかイメージできる色ですよ、前日の色のタイガーリリーなんてサンプルあっても覚えきれません。で半ページ分のコメントがついてるんですが、ほう、崇高とか夢とか卓抜な構想とか尊敬されるとか書いてありますよ、スバラシイです、私。もちろん、相性のいい色は白1色のみとか重複っぽい表現で断言してあるのはスルーです。といいつつ、白っていつの誕生色やねんと五十音索引を眺めると、「白」は索引にありません、っておい。ああ、「純白」のことかな、そうかな、そういうことにしときましょう。準白、白に準ずる純白は1月1日、ほう、該当箇所を見ると、なるほど純白はどの色とも相性がいいって書いてありますよ、緋色もそん中に入っておるようです。なるほど、純白はオールマイティーなんですなあ。黒とかとも相性いいんでしょーか? ともあれ関係箇所だけ読んで撤退。


 雨が多くてうんざりな感じですが、珍しく雨が降ってなくて、なおかつ珍しく夕方に帰宅中のこと。焼き肉屋の前を通りかかる。空きっ腹を直撃するような匂いを漂わせてるわけですが、その駐車場。入り口の両側に、袖をまくりあげたノースリーブなTシャツでマッスルなアニキが二人腕組みをして立っている。二人して耳にはイヤホーンをつけていて、外の道をにらみつけてたりするのです。こ、こりゃあいったい何のイベントですか焼き肉屋。体育会系の集まりでもあってメンバーを待っているように見えないこともないですが、揃いのイヤホーン姿がどうにもスタッフくさい。いやー、何か変なものを見れてそこはかとなく嬉しくなる。


 別の日、またしてもいつもの本屋へ。おう、今度はのび太がいやがります。しかも最近ちょっとロン毛な感じだったのが暑苦しくなってきたのか、髪の毛ばっさりのび太カットです。しかし、こーゆーときに限って、買う本がなかったりするわけです。世の中そーゆーもんでございます。しかし出ようとしたときに、のび太のいるレジカウンターに変なおっさんが来る。「すんまっせん」とデカい熊本弁。「そけあったカレンダーはどけあっですかね」というおっさんの声にそけあったんならそけあっどもん、と内心方言でツッコむ私。が、対応したのはのび太で、おたおたしたのものび太であった。「か、カレンダーですか」「そぎゃんたい」とりあえず面白そうだったので、出口へ向かおうとしていた私は方向転換。野次馬根性ではなくて、じゃあなりずむなのです。どうやらおっさん、今年のカレンダーを買いにきたものらしい。たしかに入口の辺りにカレンダーはあった、何ヶ月か前まで。てか、今頃今年のカレンダーをどうしようというのかおっさん。いやたしかに売ってたら相当に安くなっているだろうけどね。ともあれ、のび太はおたおたしながらその辺を引っかき回した挙げ句、0点の答案を見つかったような声で、「カレンダーはない……みたい、ですね……」もちょっとプロフェッショナルな感じで対応した方がいいと思うぞのび太。何でないのかと追加攻撃するおっさんにへどもどしているのび太。やがておっさんは諦めたのかそのまま店を出て行きましたとさ。


 沖縄にいるらしい弟から段ボール3箱分の荷物が届く。しかも結構重い。これはいったい何ぞやと思ってみたら、増えたコミックを送ってきたものらしい。いらないなら売っても可、とのこと。気になるお値段、じゃない中身はというと、「はじめの一歩」が72冊、あだち充の「H2」「陽当たり良好」「ナイン」「みゆき」が全巻、安西某の「烈火の炎」が分厚いやつで全巻、「シュート!」のスペイン編以降が全巻、他にも諸々。重いはずである。しかも「はじめの一歩」とかは家から沖縄まで持ってったやつで、そのときは50冊くらいだったのだけれど、沖縄でコミックを養殖していたらしい。ああ、そうか。あだち充も「H2」の一冊抜けてる状態で沖縄に持っていきやがったんでした。それが別のシリーズ付きで増殖したのですな、なるほど。「シュート!」も中学編と高校の最初のシリーズはあったから同様ってことで。そういやこないだ久々に読もうかと思った途中まであったはずの「海皇紀」がなくなっていた。多分、今、沖縄で増えているところなのでしょう。年末くらいにでっかくなって戻ってくるに違いない、びば、沖縄、めんそーれ(違う)。


 本屋に行ったら、うっかりしてました、ムアコックの「ホークムーン」が新装開店です。ああ、そうか、私の家にホークムーンはなかったのです、エレコーゼもいません、ブラス城関連もです。エルリックとコルムはいるんですがねえ。というのも理由があって、昔の悪友が高校卒業するときに諸々の事情で旅立つことになり、所蔵する本をどうしようかということになったのです。すかさず、私は名乗りを上げ、蔵書の管理権をゲット。それらの本は我が家に運ばれ、二度の引っ越しを経て、いまだ私の部屋にある。ちなみに、前述の「エルリック・サーガ」「コルム・サーガ」に加え、「グイン・サーガ」「バンパイアハンターD」とか「キマイラ」とか「九十九乱蔵」とかが入っている。返せといわれるまで預かる、しかも他の人に貸してもよい、という条件付き。んで、事が起こったときに、別のやつが借りてた蔵書ってのがあって、そこまでは手を出せなかった私。そう、ご推察の通り、「ホークムーン」と「エレコーゼ」に加え、ジーン・ウルフの「新しい太陽の書」なんてのは別の友人が管理している(はず)。てなわけで、エルリック復活に呼応するようにホークムーンが蘇ったわけで、こりゃあ買うしか、と購入。この調子で「エターナルチャンピオン」全員復活なんてことになったら、金が結構かかるなあ


 7月の文庫新刊情報をチェックしていて、うきゃーと悲鳴をあげる。出ること出ること、私のテリトリーの本。ざっと書けば、頭に林トモアキの『お・り・が・み 澱の神』でシリーズ完結、HJ文庫で五代ゆうの新刊&木村航の新刊、ハヤカワで「エルリック」の三冊目およびブルーストの「ヴラド・タルトシュ」の三冊目、中旬に講談社文庫で加納朋子『コッペリア』で一息ついた後、下旬、G・R・R・マーティン『七王国の玉座』三冊目、恩田陸『ロミオとロミオは永遠に』が二冊組で文庫化、富士見からはソードワールドがらみで三冊くらい、扶桑社からはFPWの「始末屋ジャック」最新刊が上下組、創元からはビジョルドの「マイルズ」シリーズがやっぱり上下組で、んで問題なのが角川が出す古川日出男の傑作『アラビアの夜の種族』が三冊組って何っ!? たしかにハードカバーが3000円くらいなのを考えれば、三冊で1800円くらいってのは安いのかもしれんがなあ、分冊しなければ1000円くらいですみそうな気がして納得いかんなあ。解説にベニー松山でも起用するくらいの遊びがほしいが、角川だしなあ、ううむ。てことで7月はしんどそう。買うのはともかく、読む方がねえ、うきゃー。いやいや、時間作って読みまくりますぞ、れっつちゃんれじでございます。







 購入した本:
  北沢慶・力造/グループSNE『悪魔憑きの目覚め』、五代ゆう『〈骨牌使い〉の鏡U』『パラケルススの娘4』、ジョージ・R・R・マーティン『七王国の玉座U』、チャールズ・ストロス『シンギュラリティ・スカイ』、マイクル・ムアコック『額の宝石』、伊坂幸太郎『重力ピエロ』

 読了した本:
  早見祐司『メイド刑事』、北沢慶・力造/グループSNE『悪魔憑きの目覚め』、畠中恵『うそうそ』、伊坂幸太郎『陽気なギャングが地球を回す』『陽気なギャングの日常と襲撃』


←少し過去へ    少し未来へ→

 戻る