2006年7月。


下旬。


 あーぢーぢーあーぢー、と歌う気力もなっしんぐな今日この頃、皆様こんがりローストだかボイルドだかベイクドされてますでしょーか。暑中見舞い申しあげてもらいたいですなー。


 とはいえ、暦の上では秋でして、ってどこの暦かっつったら、私の腕時計で、未だにこりゃトチ狂ったカレンダーのままになっております。すでに10月でございます。赤トンボなど飛んでまして、朝原付を走らせていたら、人中に赤トンボの直撃食らってのけぞりそうになるという微笑ましいシーンもございました(主演:私)


 ちょいと暇があったので、「バジリスク」のDVDを数本まとめて観る。せがわまさきは「バジリスク」において、山田風太郎が書かなかった伊賀甲賀の面々の日常を回想の形で描いていたが、DVDではさらに踏み込んでます。もう、第一話から若かりし頃の甲賀弾正とお幻の過去恋愛話です。信長あたりとからめて描かれる過去シーンがなかなかよい。これによってジジババによる第一戦の悲劇っぽさが増幅されてるし、そのまま現在の甲賀弦之介と朧の悲恋につながっていきます(ラストまでも)。他にも如月左衛門と妹お胡夷が飯食ってるシーンがあって、お胡夷が最近地虫十兵衛と茶飲み友達になったとか、霞刑部と猪狩りに行く約束があるとか語られます。うんうん、面白い。あと、他のポイントとしては髪の毛を自在に操る簑念鬼なんてのがいるわけですが、ちゃんと鼻毛も戦闘シーンではわさわさ動いている。うむ、さすがポイントは押さえています。しかも簑念鬼、やけに声がシブい。はてどっかで聞いたような、とエンディングを観れば、内海賢二、とある。おう、簑念鬼の中の人、ラオウでカイオウです。つーか聞いてる分には則巻千兵衛ですよ(天下一武闘会の人でも可)。DVDはすでに完結したので、そのうちまたまとめて観ようかなと思っておりまする。


 そんなお休みの日、昼からちょいと原付でお出かけ。梅雨明けしたらえらく暑い。と住宅街の路上、前方にどっかで見かけたような巨体がこちらへ歩いてきている。見ているだけで暑苦しい。こりゃ世のため人のため、地球温暖化防止のため、迷わずノーブレーキで突っ込みましたが、直前で避けられました。ちっ。半袖短パンで行軍中なのはしばらくぶりですが近所に住む太っちょ魔王でございます。病を得て沖縄から強制送還されたばかりの頃に出くわしたり、冬場遭遇した直後に大雪を降らせやがったりした魔王です。はて、その後具合はいかがか、と問えば糖尿はほぼ治ったそうで、それでも朝クスリ飲んでラリったりしてるらしい(おい)。んでコンビニでバイトしてるそうで、店の場所を聞けばそっから15分くらいの場所? ははあなるほどこれから走っていくところですな、地獄のロードって感じで。もっとも15分ってのは原付でってことなんで、走っていったら熱中症か脱水症状確実でございます。バイトの時間帯も聞きましたが、その時間に行けば飲み放題食べ放題ですか、といったら「絶対来ないように」と釘を刺される。うみゅう。


 サイフにやたらレシートが溜まってきたのでちょいと整理する。いらないのはそのまま捨てて、会員番号とか書いてあるやつは「しゅれっでぃいんぐ、しゅれっでぃいんぐ、刻む刻むよざくざく刻むよ」などと「IT」のペニーワイズっぽく歌いながらばらばらに。あ、ペニーワイズはキングの小説に出てくる怪しいピエロで殺人鬼で宇宙怪獣なのです。で子どもを殺して風船にして浮かべると。そのときの歌が邦訳だと「浮かぶ浮かぶよぷかぷか浮かぶよ」だったかな。原書だと「floating, floating」で始まるのです。ともあれ整理をしていたら、分厚めの紙を発見。何やら住所と電話番号が書いてあって……何じゃこりゃ? 住所は久留米のようで、正体が分からなかったので、広げてみると裏紙だと判明。表には、高速道路のマップ? とここまで来てはたと気づく。前に飲みに行ったときにお役人様が住所と電話番号を書いてくださったのだった(5月辺り参照)、その紙ですよ。いたずら電話でもしてみるべかと思わないでもなかったがこわいので中止。とりあえずサイフから紙を除けておくことに。整理が終わるとサイフがやたらすかすかして軽くなりました。中身少ないからなあ(嘆)。


 レンタル屋に行ってDVDを返した後、原付を見れば、何やら後輪にぐっさり金属が刺さっている。しばし観察してみたが、空気は漏れていないようだ。かといって抜いたら間違いなくぷしゅーと一撃必殺だろう。そのままにしていたらどんどん刺さっていってやっぱりぷしゅ~に違いない。てことでそのままおっかなびっくりバイク屋に。抜いたらやっぱり一瞬だったので、パンク修理。店内でお茶だされて待ってる間、壁に貼られたポスターなど眺める。山都町でエンデューロだかの大会があるらしい。私はそーゆー知識には疎いのでアレだが、知らないことには興味があるわけで、エンデューロって何だろう? 大会が2日かけて行われることと英語のendureは我慢するとかだったですよな、そっからの連想で耐久レースみたいなもんかと予想。後で辞書調べたらその通りだった、びば私。会場となるのは牧場をつぶして作ったコースだそうで、アップダウンがそこそこあって、景観もよいらしい。バイクで走ったら気持ちよさそうだ。全日本クラスも来るらしい。参加費も書いてあったので見ていたら、ふと気づいた。参加にはライセンスがいるらしいんですがね、ライセンスが高いほど、参加費が高額。一番高いのは全日本クラスですよ。え、あ、そーゆーものなの? 全日本クラスとかだと招待されたりするんかなと何となく思っていたんですが。あと参加費は二段階それぞれにあって、バンガローだかに宿泊と非宿泊ですな。んで、パーティーがあるらしくて、その費用込みってことだそーで。それにしてもその表の下に小さく書いてある、「会場で野営可」ってのはワイルドだべなぁ。キャンプみたいなもんか。うむ、いろいろあるもんだ。そんな知識の代金、パンク修理代2100円也


 川上稔の非売品OSAKA本をまだ探してるのだけど、その一環としてヤフオクに「OSAKA」でキーワード登録をしてるわけです。まあ欲しいものは他にもあって登録してるのはそれだけじゃないですけどね。そこで問題。「OSAKA」一番引っかかってくる何でしょう? 答は、コンサートチケットです。まあ川上稔の小説やゲームとかも入りますが、なかなか目当てのものは来ない。ターゲットは数量限定の非売品なんで無理もないですが。こないだそれで通知が来たのが、私が6000円くらいで落としたことのあるゲーム版OSAKAの攻略本(市販品)、まあ放っておいたら軽く10000円越えてしまうんですが、今回のもやっぱりそれで通知が来た段階で12800円。っておい。買うやつおるんかと見てみたら、希望価格(初期値)が12800円で始まっていて、入札してるやつがひとりいたり。ううむ、やるのう。私がほぼ半値で落とせたのは、やはり日頃の行いであることよ。


 落とす、といえば、こないだいつもの本屋に行ったときのこと。うろうろしてたら、私以上にうろうろしてるのび太(仮名)に遭遇。入荷したコミックをパッキングして、それを棚に運ぼうとしているらしい。見てたら、抱えてる本が妙に傾いでいて、おう、危ないと思った途端、ばたばたばた~と落っことしやがりました、のび太。残ったのは一番下の二冊くらい。慌てて本をつかもうとしたが、すでに手に握ってるのでつかめず、しばしあたふたしている。まるで壺のバナナを握ったまま手が出せなくなったサルみたい。堪能したので、新刊コーナーへ。ふむ、宮本昌孝の『旗本花咲男(上・下)』が復活しております。たしか殿中放屁御免の諸屁流の当主茶乙女留主水介が主人公で剣術を放屁術に置き換えたユーモア時代小説のはず。宮本の時代小説デビュー作も押さえてる私ですよ、女子高生が「も、もれちゃう」とかいう出だしから始まる『もしかして時代劇』ですが。『花咲男』もハヤカワ版を持ってます。ぱらぱらめくるとあとがきで『もしかして時代劇』のことにも触れてあるし、『花咲男』は連載小説誌がツブれたため、載せられなかったエピソード2話分に、最終話を加えたものを下巻に配置してあることが判明。うむ、購入。これを買わずにファンといえようか。でレジに持っていったらそこにいたのはのび太。まあ今日はもう十分にネタをもらったのでええかとなま暖かい目で見ていたら、受け取ったカードをお手玉したあげく、床に落っことしやがりました。うむ、本日のび太的落ち物デー


 別の日、いつもの本屋に行き、新刊を購入。のび太はいなかったのですがね。レジで「8月の新刊情報は出てないんですか」と臆面もなく聞き、ゲット。帰宅してチェックしていたのだが、怒濤の七月ほどはない。サイフへの打撃を考えると、ちょっとほっとする。挙げてみると、竹内真『じーさん武勇伝』、ムアコック「ルーンの杖秘録」2冊目、電撃は成田良悟『デュラララ!!×3』あたり、ハヤカワではグインの新刊、牧野修の新刊、『七王国の玉座』4冊目、ファンタジアでは『リアルバウトハイスクール』最新刊、といったところか。それにしても、たつみや章『ぼくの・稲荷山戦記』が文庫化されるとか、多田克己『百鬼解読』が文庫化されるとか、何で今頃!? と思う8月情報。あと柴田よしき『星の海を君と泳ごう』ってタイトルが出てるんですが、分冊になったのかしらん。ハードカバーではもひとつ入っていて、総タイトルは『星の海を君と泳ごう 時の鐘を君と鳴らそう』だった。結構好きなタイトルなんで、図書館のリサイクルでもらったし。文庫では分冊されるのか、はたまたタイトルが長すぎて削ったのか。買うつもりはないがキョーミあるところ。


 暑さでぐったりきてる今日この頃ですが、消化器系の検査などを受けてみたりする。まったく問題なし。帰りに隣町図書館に寄って本を借りたりする。平日の午前中だったのだが、旧支配者様発見。電話の対応に忙しそうだったので声をかけず本を物色。んで貸し出し。前回見た金色のヘラクレスとかが紙細工の振りしてカウンターにいました、まる。


 去年と同じように、やっぱり室温が尋常じゃなく上がるまいるーむ。だいたい感覚としては真っ昼間、下着、シャツ、ジャケットにジャンパー着たような状態の夜です。ううむ、こまめな水分補給が必要なのかもしれません。まあそれはそれとして、とりあえずこの夏も頑張って乗り切っていきたいなあ、ってことで暑中だか残暑だかお見舞い申し上げますです。










 購入した本:
  山本弘『やっぱりヒーローになりたい!』、秋田みやび『輝け!へっぽこ冒険譚1』、賀東招二『極北からの声』、藤澤さなえ/グループSNE『レイド・レボルト』、ひびき遊『魔銃使いZELO』、ウェン・スペンサー『ティンカー』、恩田陸『ロミオとロミオは永遠に(上・下)』、ジョージ・R・R・マーティン『七王国の玉座Ⅲ』、小松左京『SF魂』、宮本昌孝『旗本花咲男(上・下)』、古川日出男『アラビアの夜の種族(上・中・下)』、周防ツカサ『ラキア』、ロイス・マクマスター・ビジョルド『メモリー(上・下)』、F・ポール・ウィルスン『始末屋ジャック 深淵からの脅威(上・下)』

 読了した本:
  池宮彰一郎『天下騒乱(上・下)』、藤澤さなえ/グループSNE『マリン・マーベル』『レイド・レボルト』、上月司『カレとカノジョの召喚魔法6』、小松左京『SF魂』、秋田みやび『輝け!へっぽこ冒険譚1』、宮本昌孝『旗本花咲男(上・下)』、山本弘『ヒーローになりたい!』『悪党には負けない!』『君を守りたい!』『愛を信じたい!』『幸せをつかみたい!』『やっぱりヒーローになりたい!』


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