2006年9月。


中旬。


 「キサトア」って、「アトサキ」だよねぇ、なんて前回の話を書いた後で思ったり。過去と未来みたいなもの? キサは動くとき常に「だあーっしゅ」だし、明るいし、動きがある。トアは大人しめで、よく心霊写真を撮ったりする。二人を結ぶのがおにーちゃんのアーチでアーチストで架け橋なキャラ。そんな感じ。てなわけでまた読みたくなったので、図書館で『東京バンドワゴン』借りてきちゃいました。まだ読んでないけど。


 いつもの本屋でヤンキー座りの末、来月の新刊情報をゲット。今月まだピアズ・アンソニイの「ザンス」新刊やマーティンの『王国の玉座V』が控えてる状態でアレですが、チェックはチェック、要、チェックなのです。でもコピーもらったわけじゃないんで、うろ覚え。数は少なめですが、ポイント高めなのが出るっぽい。川端裕人の『せちやん』、栗本薫の「グイン」新刊『快楽の都』、ムアコックの「ホークムーン」新刊、坂木司の三部作ラスト『動物園の鳥』、加納朋子『月曜日の水玉模様』の続編『レインレイン・ボウ』、山口雅也『奇偶』あたりを基本として、目玉は復活のこばめぐ(産休だった模様)最新刊『食卓にビールを6』ではなくて「星屑エンプレス」の二冊目、そして成田良悟『バッカーノ! 1934』でしょうか。てか


 父親が「ちょっと来てみろ」というので行ってみたところ、怪しげなモノを取り出している。ぱっと見、折りたたみ式の小さな木製椅子(折りたたみバージョン)といった感じだったので、そういったところ、「違う違う」と自慢気に変形させてみせた。何か板の部分が斜めになっていますよ? 「これはこうするものだ」と板の低いところに踵を合わせて乗った。ちょうどその部分には垂直方向に別の板が交わってきていて、横から見ると角度の浅い「レ」の字状態。アキレス腱辺りにぴたりと縦板。むう、やっぱり分からん。「ほら、これでまっすぐに立てるか?」ははあなるほど、人工的に踵立ちしているような状態ですな。やや身体が斜めになっております。「やれるもんなら、やってみるがよい」とにやにやしながらいうので、交替してひょいと乗っかる私。一発クリア。綺麗なもんですよ、私。悔しそうな父、どうやらこっそり練習していたらしい。「だが、これで勝ったと思うなよ。これは一番簡単なやつだ」とマンガみたいなことをいって、板をズラした。おう、二段階変形ですな。「これはさっきのようにはいかんぞ」ひょい、一発クリアする私。「くーっ、これならどうだ」と板をさらにズラす。うわ、三段階変形おもしろ器具ですぞ。何だか結構な角度です。「これはいくらなんでもできまい」ひょい、一発クリアする私。びば。「いくら練習してもできなかったのに」と隣で落ち込む父親を見下ろし、「修業が足りぬな」と告げて去る。親子の会話終了


 台風が来た、そうな。長崎方面に抜けると熊本って結構な被害を受けることが多いのですが、私の周囲は無事だったようです。台風のせいか二連休でもありました。その日、私は午前10時頃家を出発。結構風が強くなってきてます。レンタルDVD返却期限が翌日で、翌日状況がどうなっているか分からないので今のうちに、と思ったわけでございます。用心しながらとろとろと原付でレンタル屋へ。返却して、棚を物色するのもそこそこに外へ。するとぽつりぽつりと雨が降り出していて、カッパを着ました。あーつーいー。原付に乗って走り出した途端、雨が止み、ただ暑いだけの防風着装備状態。が降りてわざわざ脱ぐのもあれだし、脱いだ途端降り出すということも考えられる。その状態のまま、原付を転がして隣町図書館へ。本の返却期限が翌日で、以下同文。よくある話で、結局雨は降らないまま、図書館へ到着。いつもは建物のそばに停めているのだがそこは屋根がないので、ちょい離れた屋根付きの駐輪場に停車して、カッパ脱いで、だーっしゅ。ばーっと、臨時休館。がっくり。しょーがないので、持ってきた文庫一冊を返却ポストに放り込む。最新の本を借りて台風休暇じっくり楽しもうとしていた私のそこはかとない幸せ計画木っ端微塵。まあ、隣の建物が「災害避難所」とか貼り紙されてて、お年寄りが中でうろうろしてるっぽい状況ではいたしかたないのかと。DVDも本も返すだけだったのですっかり軽くなった原付でゴー。余裕があれば別のレンタル屋でDVDでも借りてってもよかったのだが、図書館を離れた途端、風が強くなりました。む、多分旧支配者様方の結界の外に出たのでしょう。田舎公園のそばを走ったら、原付がよれそうになって、後ろを走ってた車が結構な車間距離を取り出したり。やむなくレンタル屋へ寄ることもなく帰宅。家に着いた途端、雨ががーっと降り出しました。ふむ。


 家に帰ったら、部屋の網戸を外し、窓に布テープをぺたぺた。各部屋で同じことを繰り返す。父はすでに浴槽に水を溜め込み、準備万端である。ついでに育ててる瓢箪に個別にミカン網を改良したネットをかけてまわっている。やることがなくなったのでとりあえず真っ昼間から寝るぜーたく。パソでネットつないだりDVD観たりしてもよかったのだが、風が強くなってきて、停電の心配もあったのでとりあえず寝る。ざっつ、睡眠ぐ。夕方になったところで父に呼ばれる。箱を取り出しぴかぴかな銀色のブツを見せる。「お前にこれをやろう」またどっからかもらってきた怪しげなアイテムに違いあるまい。と思っていたら、どうやらそれは懐中電灯のようだった。「ただの懐中電灯ではないぞ」ほう? 「ここのスイッチでラジオが聴けるようになる」む、それはちょっち便利かも。さらに、と父は自慢ちっくに横についているハンドルを起こした。「ま、まさかこれは噂の」どんな噂だか知りませんがとりあえず応じてみる。うむ、と父は頷き、ハンドルをきゅるきゅると回した。電池がいらないやつだ。自家発電なのである。自転車を漕ぐよりは簡単そうだ。「よし見ておれ」すいっちおーん。「……」「……」ぴかりともしませんが。ショックを受けた顔で父はぐりぐりとハンドルを回し、もう一度スイッチ。やっぱりまったく作動していませんよ。もっぺん回した後、今度はラジオでごー。ノイズすら聞こえません。「……ええと、とりあえず返品」私は告げて落ち込む父に背中を向けたのであった。親子のこみゅにけーしょん終了


 停電することもなく夜になり、何事もなく台風は過ぎていった。延岡の脱線事故とかニュースで見て、何故あんなとこで? と首を傾げる。翌日、台風報道で、延岡では竜巻、大分ではダウンバーストという話を聞く。く、こないだ『キサトア』でダウンバーストとか出てきたよなあ、またしんくろですか、私。こりゃまだ小川一水の『復活の地』読めないですよ。三部揃ってさて読もうとしたら新潟で地震。ちょっと間を置いて今度こそと読もうとしたら福岡で地震がありましたからねえ。くだんの本、大地震とその復興をネタにしております。さて読むべきか読まざるべきか。とりあえず翌日、布テープを引っぺがし、網戸を戻し、昼間っからとろとろと睡眠ぐに励みましたとさ。ぜーたくざんまい。


 台風のせいで、藤崎宮の例大祭が延期となった。神社の方では中止しようとしたらしいが、参加団体の要請で延期になった模様。賑やかなのは嫌いではないが、騒々しいのが嫌いな私である。近所で夜中まで練習するバカどもの騒音をあと半月も聞かされるのかと思うとうんざりでございますですよ。毎年のことでこの時期になると急に気温が下がり出すわけで。さすがに最近は寒くて朝目が覚めるようになりました。扇風機もタイマーセットで朝方には切れるようになっています。てかこの期に及んでまだ扇風機ですか私。もちろん、窓全開。おい。


 最近、またちょくちょくオークションとかに参加している。そこそこ落札もしている。何故か熊本ガンパレ関係が多かったり。昔集めそこなってたアイテムとかですな。ほくほく。通常ネット古本で買うと定価の4倍くらいかかる本を2倍くらいの価格で落としたりとか。自分なりに戦略を考えて挑むのが結構楽しい。例えばキリのいい価格プラス最小価格で入札。つまり100円単位入札で5000円くらいなら出してもいいといったときには、5100円で入れたりするわけです。競争相手がキリのいい数字で来てもほんのわずかだけ上で負けるというのはわりと相手の意欲を削ぐのかな、と愚考する次第。もちろんこちらが5000円、相手も5000円とかだったら、先に入れてる方が勝つのよ。でも5000円入れたときに相手が5000円で勝ってたりしたら、もうちょっとだけ入れたら勝てそうな気がしません? という戦略で、最近入手した6つくらいのアイテムのほとんどを落としてるような気がするのです。前述の本、それまで2冊セット8000円くらいで私がキープしてたのを、相手が入札して一気に10250円に跳ね上がりました。入札単位250円なので、相手は10000円入れてきたわけです。結局そのまま時間切れ。私落札。びくとりー、いぇい。1冊あたり5000円くらいで落とした勘定ですねえ。いまだ文庫1冊約6000円(定価300円くらい)で買った自己記録破れず。てか破りたくもないですが。とりあえず今欲しげなものは落としたんで、またしばらく離れるかな、というところ。


 珍しく明るいうちに帰宅可能になった、その途上のこと。信号待ちをしていて、ほけーっと前に停まっている原付を眺めていた。原付に乗ってるのはかっちりしたカッコのおねいさんだったのだが、銀色の年期の入ったヘルメットの後頭部に某有名イタリアンオーバーオールヒゲオヤジのでっかい顔ステッカーが貼ってあった。こ、こりゃ一体どーゆー取り合わせかのう、と思っていたら信号が変わり、おねいさんは物凄い勢いであっという間に走り去って行きました。び、Bダッシュ?


 最近驚いたこと。その1。ギリシャの忍者銀行強盗逮捕。手裏剣で武装して、トータル11店、日本円にして750万円強奪とか。やはり盗賊は手裏剣を使って忍者になるのですな(?)。その2。渋谷公会堂が「渋谷C・C・Lemonホール」に改名。サントリー、そのセンスはどーよ?


 てなわけで、今回寝てたのであんましネタなし。ってなんだかいつもはネタあるみたいですが(叙述とりっく?)。






 購入した本:
  鈴木光司・大石圭・北野勇作・小林泰三・牧野修・森山東『クリスピー物語』、浅井ラボ『TOY JOY POP』、八原ゆうき『青い花の伝説』、大西科学『ジョン平とぼくと』

 読了した本:
  伏見つかさ『十三番目のアリス』、多田克己『百鬼解読』、榊涼介『ガンパレード・オーケストラ 緑の章』、うえお久光『ジャストボイルド・オ’クロック』、西尾維新『ザレゴトディクショナル』、鈴木光司・大石圭・北野勇作・小林泰三・牧野修・森山東『クリスピー物語』


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