2006年10月。


下旬。


 最近、どこをどう間違ったものか、いわゆるレトロゲーに手を出している。まあ修羅場が続いて、おかしくなっているせいというのも理由のひとつであろう。もひとつは、ゲームするとしても長い時間できないし、続きものだと忘れちゃうしで、ちょっとプレイしてあっさり後腐れないものがいいなあってとこで。……というのは後付の理屈ですよなあ。だってやりたくなったきっかけが「ドルアーガの塔」だったわけで。ついでにいえば「スターラスター」で「キングオブキングス」だったのです。「ドルアーガ」は1フロアクリアするのに2分としてもワンプレイ2時間かかるっすよ? 「スターラスター」もマジプレイで宇宙を救うと1時間半とかかかるし、「キングオブキングス」にいたっては、マップクリア型のシミュレーションだし。というわけで、「モトス」とか「ディグダグ」とか「ミスタードリラー」とかやってるのです。みんなナムコのゲームってとこがミソですが。プレステのゲームで「ナムコミュージアム」(6本)ってのがあって、続編に「ナムコアンソロジー」(2本)、さらにプレステ2で「ナムココレクション」(1本)みんな揃いましたよ。ぷちぷちやってると、ナムコすげーなーとか思うわけで。「モトス」のセンスなんてどうよ? 宇宙に浮かぶメタリックなボードの上で行われる「おはじき」ですよ。敵にぶつかると両方とも弾かれるから、角度とか勢いとかを考えてやらないとあっさり自分が外に飛び出ちゃう。「ドルアーガ」もそうですな。60Fを踏破するためには、各フロアに隠されてる宝物をゲットしなくちゃならんのですが、その出現条件が秘密になってるのです(とんでもない条件もある)。こんな攻略本がいるようなブツをゲーセンで稼動させたナムコはチャレンジャーですよ。まあ口コミとかで攻略法を広め、ドルアーガの塔を制覇した当時のゲーマーたちもスゴいですが。後に「ポケモン」作る田尻智(私的には「クインティ」の人)とかも「ドルアーガ」の攻略同人誌作ってたわけですしね。多分、今でいうと進行型のネットゲームみたいな感じだったんでしょうなあ。誰が一番先にてっぺんまで行くかとか。ただ、続編とかになるとどうもいまひとつ、といったところがあるんですよねえ。「スターラスター」の「スターイクシオン」とか、「ドルアーガ」の「イシターの復活」「カイの冒険」とか。ともあれ、ちまちま楽しむにはいい感じでございますですよ。


 暴力的スケジュールで修羅場にいると、けっこうげんなりするわけで。もっとも、前回ちらりと触れていた北の国への「らちかんきんきょうせいろうどうつあー」には1/10の確率で行かなくて済んだのですが、留守番部隊は留守番部隊でいろいろとしんどいわけですよ、メインウエポンの人たちはみんな最前線に行っちゃったし。その中には、前回高飛びを止められた人たちとか、高飛びしてたのを召喚された人とか含まれていたり。まともに漢字を当てるとアレなので、ちょっと誤変換して、「裸痴漢禁嬌声蝋胴痛嗚呼」ってとこでどうよ?(何が) まあ他にも女の子さんたちが四、五人、先陣としてイっちゃってて、彼女らは3週間くらいイキっぱなしなのです。大変。ともあれこの修羅場も読者諸卿がこれ見てる頃には終わってる……といいなあ。


 ぐったりしてる最中には、カタい本とか、難しい本とか読めないわけですよ。頭の中にウレタンが詰まってるような(新井素子的表現)状態なわけですから。かといって新規開拓ってもハズれたときにブチ切れそうだし。読める本がちょっと限られてくるような。おかげで、今回はあんまし本を読めて……何だか記録によれば20冊以上読んでるような気がするんですがどういうことよ。ああそうか、『リアルバウト』読んでたんだすな。途中非常に分量的に薄い巻があるので冊数稼いだのも当然ですか。ホントは、溜めてた12、13、14を一気に読むつもりが、それまでのも読んじゃったよう。それにつけても、主人公のひとり南雲慶一郎(無敵教師)は脱皮したし、「炎の虎」も復活したし、飲んだくれ師匠は積極的に物語への介入を開始したし、ヒーローの正体がみんなにバレたしで、次が非常に待ち遠しいところ。デルモンテ=嘉門改め「ヘルマスカーD」も早いところ復活してほしいなあ。来年の早いうちに出てほしいところ。


 ぜいたくな、というか、ちょっぴりゴージャスな気分が味わえるのは、何といっても好きな作家の本を心おきなく読めることですな。なかなか入手できない、読めない本を読むのも楽しい。こないだオークションでダンセイニの戯曲落札したりとかも心地よい体験なわけですよ。好きな本に手持ちの金突っ込めるって、単純だけどいいなあ。先日、月間ペン社の本が10冊ほどセットでオークションに出たのですが、ラインナップ見てて、どうしても読みたい本があったのです。その本は文庫化も多分されてないし、別のとこで復活したという話も聞いてないし、熊本市立図書館にもなかった。他の大半は、復刊されたものとか文庫になったものを持ってるんですがね。それが読みたいばかりに入札。1500円で落札。送料手数料入れるとで2000円ちょい。11冊。ハードカバー。うーん、ぜいたくだけど、多分本に興味ない人にはアホに見えるんだろうなあ。残ったのは文芸部にでも寄付しますか。ほしい人がいれば交渉にも応じるですよ。


 ろくに時間もないので、ネットやってても回れるところは限られてきます。そんな状態でもしょっちゅう行くサイトなんてもあるわけで。昔から愛読しているとあるサイトで10月24日こんなクイズが出ていました。「次の人たちはなに? 1.ロシア人 2.アメリカ人 3.フランス人 4.ドイツ人 5.ネイティヴ・アメリカン 6.中国人 7.イギリス人 8.アフリカ人 9.日本人」む? 「ここを読んでいるような人の五人に三人くらいは、“3”あたり、遅くとも“5”でわかりますね?」……ぶっちゃけ、7人目までかかりましたよ、私。これでいかに脳細胞が死にかけてるか分かります。モーロクですな。たしかにこりゃ5人目くらいにゃ分からないといかんですわ。まあ9人目まで行かなかっただけでもよしとしましょうかね。吹き荒ぶ風や弔いの鐘がよく似合う人たちですよ。気になる人は今回の最後に書いておきますんで(そのサイトに行ってももちろん可)。


 零落した脳細胞を活性化させるべく、冒頭で述べたようなレトロゲーでちょっとずつ刺激を与えたりしているのです。プレステのゲームとはいえ、「ナムコミュージアム」はおおよそ中古でひとつ2400円くらい、「ナムコアンソロジー1」が3000円くらい、「ナムコアンソロジー2」になると6000〜7000円前後になります。積み重なるとバカになりません。あちこちショップ回ったり、オークションに潜ったりでちょっとずつ買い揃えていく計画。お店によっては「アンソロジー」1600円くらいで売ってるとこもあるし、「ミュージアム」のうちひとつを1000円以下でゲットもしました。店を回ってて、気づいたのですが、プレステのゲームコーナーがないんですな、ほとんど。ある店はプレステのソフトすべてワゴンセールでしたし。考えてみりゃ、プレステ3がどうのといってる時期ですから、二世代前のハードのゲームが終息しようとしているのも当然かも。もっとも、ファミコンのゲームみたいに、もうしばらくするとプレミア付きで復活するのもあるでしょうが。あ、「ナムコアンソロジー2」とかがすでにそうなりつつあるのか。ソニーは、当時の二大勢力(任天堂とセガ)にプレステで勝負を挑み、勝っちゃったから、今の情勢があるわけで。まあ、その前の任天堂とセガの時代を築いた大ハード、ファミコンも去年だか一昨年だかにその生産を終えたわけで。ひとつの時代の終わりが来てるんだなあとしみじみ、ぼんやり思ったり。


 なかなかな修羅場とはいえ、ちゃんとオフはあるのですよ。週の1/3はオフですしね。ええ、平均すると1日8時間程度ですね。たいてい暗くなってから始まって、明るくなる前に終わりますが。日曜日なんて、明るいうちにオフがあるんですよ。驚きです。ちょっと感覚が麻痺してます。てことで明るいうちに隣町図書館へ。その日はリサイクル図書の配布があったのです。時間いっぱいに到着して驚く。何か人がいっぱいですよ? 慌ててバーゲン状態の中に飛び込んで物色。あんましこれは! というものはなかったのですが、多分来るのが遅かったせいでしょうなあ。数冊ゲットしたのみ。帰りにとろとろ原付走らせていたら、ふと道端にのぼり。「バラまつり」の文字。や、焼き肉? いやいや、これは植物のバラなんでしょうなあ。でも「バラまつり」って何か感じ出てないなあ。だったらどうすればよいのか。とひとり思考の中に落ちちゃう私。「薔薇祭」にすると怪しげな秘祭みたいですよ。「ばらまつり」にするといまひとつクるものがない。「薔薇まつり」「バラ祭」うーん、どんなもんでしょ。よし、いっそ「バラ・薔薇・ばら」みたいな連続技はどうでしょ。マスコットはバラバラマン。スパナか何か装備させてバラバラ(違う)。などとアホウなことを考えつつ原付を走らせていると、歩道に人が並んで旗を振っている。マラソン系のイベントだかでしょうか。子どもが手を振っていたので反射的に振り返る私。ふ、不審者? てかやっぱり疲れてますなあ。


 いつもの本屋に夜寄る。おう、これこれ竹内真『自転車少年記』ざます。好きなんですよ、この話。と手にしてびっくり。いや、別に「パルックプレミア」の帯がついに新潮社にも、ということじゃなくて、何だか薄くないかえ? 帯には「関ジャニ」とか「ドラマ化」とか書いてありますよ? くるりと裏返し、愕然。「単行本版『自転車少年記』の構想を元に新たに書き下ろされた、爽快無比の成長小説!」ち、ち、ちょっと待たれよ。解説を慌てて斜め読みすると、「単行本の第8章以降が収録」「いわば文庫版は、単行本後半の凝縮」まあよくよく読めば、視点を固定したり新たなエピソードを入れたり単行本の続きになる話があったりで作り替えてあるようなのだけど、どうせなら、単行本の文庫化もやってほしかったなあ。とりあえず、読み比べてみることにしますか。時間ができれば! ということで今回はこのくらいで。てか次の締め切りまでの時間が確実に短いんですよなあ。うがー。だいたい今回のネタにしてもテキトーにネタを並べただけだしなあ(おい)。まあすまんかった。書き忘れてることもありそうだけど、思い出したらまた書くかもしれんし、そうしないかもしれん。


 んー、あ、そうそう、上で書いた問題の答ですが、ただ書くのもアレなんで、どうしても分かんない人は、今回の「旬な話」のパラグラフ、頭の一文字をつなげてみてくださいな。





 購入した本:
  雑賀礼史『召喚教師リアルバウトハイスクール14』、力造/グループSNE『悪魔憑きの放課後』、五代ゆう『パラケルススの娘5』、ジョン・C・ライト『ゴールデン・エイジ1 幻覚のラビリンス』、竹内真『自転車少年記 −あの風の中へ−』、マイケル・ムアコック『夜明けの剣』、ジョージ・マクドナルド『リリス(上・下)』『黄金の鍵』、P.S.ビーグル『心地よく秘密めいたところ』、A.ブラックウッド『ケンタウロス』、ロード・ダンセイニ『エルフランドの女王』、クレメンス・ブレンターノ『ゴッケル物語』、W.B.イエイツ『アイルランドの妖精譚』、A.カミュ『幸福な死』、J.アップダイク『ミュージックスクール』

 読了した本:
  ろくごまるに『食前絶後!!』、力造/グループSNE『悪魔憑きの放課後』、穂史賀雅也『暗闇にヤギを探して』、雑賀礼史『召喚教師リアルバウトハイスクール1〜14』『カオルーンの花嫁』『バカが忍者でやってくる!』『サムライガール[明鏡止水篇]』『彼女が猫になる日』『ボーイ・ミーツ・サムライガール』『ナデシコガールの挑戦』


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