2006年11月。


中旬。


 最近の世の中の流れというのは速いもんですわいな。こないだ、ADSLから光にぐれーどあっぷしたんですが、うわ、ダウンロードとか速っ。時代の進歩てか、ケータイにカメラすらついてない私にはついていけないかもしれん。あ、でもバックライトはカラーですよ? オレンジ一色。んで、先日、いつもの花屋の前を通ったらクリスマスシーズンの宣伝が終わったのか、ものすごあっさりした立て看板に戻ってまして。「苗 60元」うわ、こないだまで50元だったのに、値上がりしてますよ。ニポンブッカタカイネー。って「元」じゃないってば。「えん」ですよ、多分、隠れて見えない部分ですが、そこにこそ真実あるのですよ(←だんだん何いってるか分からなくなってきた)。


 速いといえば、こないだ珍しくテレビを観ていたら、高橋陽一がCMに出ていた。トヨタだかの車のコマーシャルなのだが、いつもの絵を描いてるシーンがあって、おう、キャプ翼ですな。描かれた線画がパラパラマンガのように動くのですが、見ていてびっくりした。す、スピード感がありますですよ、キャプ翼なのに!? もう驚きの速さ。ゴールも近いし! このリズムが表現できてたらアニメとかスピーディーだったろうけど、そうなると連載半年分が二回くらいの放送で終わってしまったかもとか思う今日この頃。


 時代の流れにびっくりーといえば、しばらく熊大周辺に行ってなかったのだが、馴染みの本屋が廃墟になってました。通った飲み屋の建物が消えてて囲ってあって、「入居者募集中」とかアパートの看板が出てました。昔からよく前を通ってた眼科がガレキの山になっていたり。むー。結構寂しいもんがありますなあ。


 東京にいるらしい妹が、我が両親に映画のチケットを送りつけてきた。自分で行く暇がないかららしい。前はタダ券12枚綴り(2人用)みたいなのを送ってきてたようですがタネ切れっぽい。今回のは、8本くらい映画が印刷されてて、そのうちひとつを観賞できるチケット×2。それはいいんですがね、現物見せてもらって気づいたこと。8本中、7本、すでに終わってます。早いので5月くらい。遅いやつで「今秋公開」になってる二本のうち一本がすでに終了。もったいないというので、我が両親、観に行ったようでございます。


 沖縄にいるっぽい弟から電話がかかってくる。「おう、年内は帰らないから」ふむ、金ですな、金。「そうそう。年内高いんだよねえ。で1月1日に返ってくるから。1万円くらいなんだよチケット」「承知した。伝えておこう。ついでに大掃除も分担分残しておくので元日早々励むとよい」「鬼か」「人生そういうものだ」帰宅してきた親に「今年はもう帰らないらしいぞえ」と伝える。まあ伝わったニュアンスがちょっち違ったかもしれんが気にしない気にしない。


 夜、悪名高い「闇の森」近辺を原付で走っていたときのこと。左手からのそりと出てきた乗用車発見。右折ウインカーを点灯させた運転手は左ばかり見てて、左からの車が途切れた途端、飛び出した。右を見ろ右を。私は運転手がそれっぽいと気づいたので速度を落としていたが、私の隣を走ってた普通車は思い切りビビってたぞよ。反対車線に突っ込むくらい。だいたいこっちもライト点灯して走ってるわけだから気づけやコラという気がひしひし。結局、飛び出した車は車線の半ばで急ブレーキを掛け、その鼻先を普通車が迂回し、私が続くという結果に。いやはや「闇の森」いまだこんなもんですな。ということがあった1分後。一車線、歩道なし。前方に車のあまり来ない十字路。左側が十字路まで続く高い壁。十字路には歪んだ小さなミラーひとつ、んで一時停止ライン。一時停止して、十字路ゆるゆる左折。した途端、目の前に車が駐車してた。運転席のドアを閉めようとしてる運転手。ちなみにどのくらい近かったかっていったら、十字路から3メートルもない距離。原付やチャリだと曲がった途端ぶつかる正気とも思えぬ駐車位置にとっさに、「貴方、何をしてやがりますか」という意味のことを熊本弁でマジ怒鳴りつつ、フルブレーキ。どうにか接触せずにすみました。でんぢゃらす「闇の森」の巻、続く。


 「戦国無双2エンパイアーズ」が届いたのでちょっと空いた時間にプレイ。分かったこと。「三國無双4エンパイアーズ」等に比べると格段に武将育てるのに時間がかかる。「三國」は結構勝手に育っていってたんですが、「戦国」は各武将にスキルを持たせることまで考えると、手間暇かかります、金もかかります。それでもまあ、一般武将がフツーに使えるので面白い。問題は、「戦国2」のシステムを基本にしているせいか、やたら敵が固い。今レベル「普通」の中盤ですが、無双武将使っても一般武将ひとり+ザコに袋叩かれ、死にかけます。しっかり成長させてないせいもあるんでしょうがねえ。んで、何本かの地方統一シナリオと全国シナリオがあって、地方シナリオを終わらせると全国シナリオにつながるし、最初から全国シナリオをやってもよいという仕組み。地方→全国だと「姉川の合戦」シナリオに接続されるみたいです。他の全国シナリオは「川中島の合戦」「本能寺の変」「関ヶ原の合戦」とかがあるっぽい。って、これってどっからどう見ても、今川義元(マロ)出てきませんよ!? 「川中島」始まったとき今川の当主氏真だし。「猛将伝」で登場したマロ結構好きだったんだけどなあ。「2」では桶狭間ムービーにはボイスも絵も出てきませんし(籠の中に入ってていきなり足軽たちの槍たくさんに囲まれ、ぐっさり刺されて終わり)。時代が違う宮本武蔵とかは出てるのにー。ちなみに「猛将伝」登場キャラで外されたのはマロのみ(本多平八郎、稲姫、サルは続投)。あのアホっぽいところがいかんかったんじゃろうか。もうひとりのアホっぽいキャラ石川五右衛門もハズされてるしなあ。とりあえずまた暇出来たらちまちまやってみることにしませう。


 竹内真の『自転車少年記』の単行本版と文庫版で読み比べてみた。結論、文庫版、失敗。で終わってもいいのだけれど、多少語る。まず単行本版と文庫版の違いから。前にちと触れたが、単行本の8章までがぶっつり切られてる。それは圧縮されて文庫の前半1/3に突っ込まれてる形。元々、ケータイで展開してた話なので、ひとつひとつのエピソードが小分けにされてて、なおかつ章ごとに視点人物が変わるという単行本に対して、文庫は主人公のひとり、昇平の一人称に終始する。そのため、単行本では昇平以外の人物の語るパートだったので省略されてたエピソードがちょっと多めに語られてたりするわけ。逆に、もうひとりの主人公草太のパートが圧縮されたり省略されたりしてるため、文庫でも後半のメインになる「八海ラン」に思い入れが感じられない。草太がフラれて、八王子から諏訪を通って日本海までチャリ使って一日で走り抜ける話やそれがサークル創設やらにつながってくエピソードがほとんど使われていないせいである。そのため、「八海ラン」の登場が文庫ではいささか唐突な印象。同じように、単行本では4歳から始り、二十代後半まで続く流れの前半分がないから、昇平が家出して早朝の海辺で老人と犬に出会い、五年後同じシチュエーションで再会するエピソードに重みがない。最初の出会いが再会の中に説明として組み込まれているだけだからだ。単行本を読んでない人には、文庫本はいささか唐突な話が多いし、人間関係で分からないエピソードが多数(登場人物のひとり信男が奥さんと出会う話とか)。ならば単行本を読んだ人間はどう感じるかというと、単行本版のエピソードの補完になったりする面もあるが、むしろ昇平のやたら説明口調が雰囲気をぶち壊して、ウンザリしてくる。実際、私、「八海ラン」が近付くまでの1/3で何度も挫折しそうになった。マジメで芯の強い草太とちょっとチャランポランなところがあるが馬力もある昇平の片方のみが主人公になったせいで、全体の構図がひどく歪み、単行本版の縮小再生産みたい。第一、昇平の一人称が「僕」ってのに最後まで馴染めなかった。ぶっちゃけた話、文庫版を削りに削りまくって、単行本版に組み込み、再文庫化した方がいいんじゃないか、これ? てことで竹内真は好きだし、単行本は面白いが、文庫はてんでダメという結論。ドラマ化されるっぽいけど、絶対観ないなこりゃ。


 そろそろ寒く感じる日が増えてきたのでいい加減扇風機を片付け、ファンヒーターを出した。コンセントをはめる。デジタル温度計、22度。……どこにファンヒーターの必要性が? てことで一度クリーニング代わりに点けたっきり、使ってない今日この頃。12月に入ってからかなあ。







 購入した本:
  牧野修『病の世紀』、誼阿古『クレイジーカンガルーの夏』、枯野瑛『銀月のソルトレージュ』、北方謙三『水滸伝 二』、清松みゆき/グループSNE『猫の手冒険隊、集結』、藤澤さなえ『ぺらぺらーず漫遊記 乙女の巻』

 読了した本:
  川上稔『終わりのクロニクル5(上・下)』『終わりのクロニクル6(上・下)』『終わりのクロニクル7』、林トモアキ『戦闘城塞マスラヲ1』、六塚光『レンズと悪魔T』、竹内真『自転車少年記』『自転車少年記 −あの風の中へ−』、北芝健『警察裏物語』


←少し過去へ    少し未来へ→

 戻る