2007年2月。


上旬。


 季節柄か、お菓子売場が賑やかだったりしますな。先日、ちょいと買い物をしていたら、ロッテの「ガーナ手作りDVDパック」という紙が貼ってありまして、首を傾げたわけで。ミルクチョコが3枚付いているらしく、それはそれでいいんですが、えーと、こりゃDVDを手作りするセットなんですかね? ロッテそんなことに手を出してるのか。ミルクチョコでDVDをコーティングするとか? いやいや叙述トリックで「ガーナ」を手作りするか。ともあれ、ミルクチョコにDVD1枚ついてるってのは、扱いとしては食玩なんでしょうかねえ。


 先日、我が町の図書館に赴いたところ、西尾維新の『化物語(上)』があった。知り合いから上下セットで借りてるとこなんで、あえてそこで借りる必要性もなかったんですがね。この本、講談社BOXというレーベルで、箱入りなんですわ。本体は目にどぎつい漢字の赤で表紙にイラストも何もなし。うーんと、知ってる人は徳間のSFシリーズを思い浮かべると分かりやすいでしょうか。で、図書館の本、どうしたことかその箱を切り抜き、斜めに本体に貼った上、コーティングしてあります。まあ箱のその部分って内容予告だったりイラストが描いてあったりするわけで、ぱっと見よくなりました。けれど、元が箱なわけですから、ごわごわしてて開きにくい上、表と裏で一本スジが入って段ボール地が分離しかかってる上、コーティングしてあるのがあちこちではがれかかってます。かえって見栄えが悪くなってきてるような……。12月くらいに出た本がこんな状態。工夫は分かりますが、もうひとひねり足りなかった感じです。


 比較のために『化物語(上)』を借りて図書館を出ようとしたとき、小学生っぽい男の子が検索ましーんのところで途方に暮れていた。ちらりと見ると、検索のページ指定ウインドウが開いてまして、数字が入力されています。えーと、約58万ページへジャンプ指定です。1ページあたり5つかそこら表示されるわけだから300万冊くらい? しかも分館等とダブった分は関係ない(1タイトルでそれ選ぶと所蔵館が表示される)し。隣町図書館のブツ合わせてもそんなに出てこない気がするぞ。とりあえず指定を取り消して画面を戻してやったりする。うーん。小学生よイタズラしちゃいかんぜよ。


 その『化物語(上)』をようやく時間ができたので一気に読む。うむ、おもろい。西尾維新の作品には多分に同人誌的なところがあって、たとえば「ジョジョ」ネタや「ドラゴンボール」のネタ等が何の説明もなく盛り込まれてるのは「戯言」シリーズにもあったわけですが、今回はさらに強まってるというかやりたい放題ですな。キャラクターたちの会話のやり取りが楽しい。そりゃええんですが、『上』を読んだ後、『下』に移る前に別の本を読んでしまった。タイトルのインパクトに惹かれて買った『腐女子彼女。』さっくり読んだ後、『化物語(下)』へ。読み進めていくうちに、ふとあることに気づき、大笑いする。ヒロイン戦場ヶ原ひたぎの母親は悪い宗教に引っかかって縁が切れていて、ひたぎとその父親、主人公がドライブするシーンで、どうしたことか私、ひたぎの母がすごいお茶目な人で、今ドライブしている先にあるのは実家だと思いこんでいたのですよ。うわー、こりゃ『腐女子彼女。』と脳内混線してますですよ。『腐女子彼女。』のヒロインY子の母親は結構お茶目だっていうエピソードがあって、主人公がY子の家に初めて呼ばれたとき、父親が迎えに来るのですが、初対面で彼女の父親と二人っきりで会話しなくちゃいかんという状況が描かれています。どうやらこのシーンと『化物語(下)』のドライブが混線したらしく。イメージを切り離すのに苦労したり。そんなこんなで楽しく読んだわけですが、途中、勉強会が終わって主人公が戦場ヶ原の家から帰る際、こんな別れセリフの最後に「シーユーレーター、アリゲーター」という場面があって嬉しくなったり。主人公は戦場ヶ原と違って本を読まないという設定(戦場ヶ原は濫読派)だったため、スルーしてる部分ですが、正しいSFファンなら応じることができるはずですよなあ。短縮形の「レーター、アリゲーター」はさすがに出てきませんでしたが。あ、出典はダン・シモンズの『ハイペリオン』で、正しい返事は、「インナホワイル、クロコダイル」(「ホワイル、クロコダイル」)でございます。私がこれまで読んだSFの中ではトップクラスに泣けるセリフのはずなんですが。ともあれ、まだ読んでない新シリーズも楽しみざあます。


 「ガンダム無双」、ヒゲも出てくるじゃん! というような非常にどーでもよい感想は置いといて(PS3購入予定ないし)。いきなり発表された「無双OROCHI」どうよ? プラットフォームはPS2なんで、どんなもんかなって感じで、内容は「真・三國無双4」+「戦国無双2」でして。だいたい発表されたパッケージ絵からして、呂布と本多平八郎の一騎打ちだし。魔王「遠呂智」ってのが現れて、時空をねじ曲げて「三國」と「戦国」の世界を接続、席巻してるってのがバックグラウンド。魏・呉・蜀のボスはそれぞれ行方不明・捕虜・行方不明で、何人かの武将は遠呂智側についてるそうな。呂布とか間違いなく敵側でしょうな。キャラクターは三人選べるようで、これはひとりをメインにして二人が護衛武将のようになるみたい。もしかしたらその状態から三人のうち操作するキャラクターを交替できるのかもしれません。直接出てるのを見てはいないんですが、そのサブキャラアイコンに「麿」こと今川義元がいてうひょー。「戦国無双2」で削られた石川五右衛門とかくのいちとかも復活してますよ。それはそれとして不安な面も少々。馬の扱いはどーなる? 「戦国」やった後、「三國」やると馬ジャンプがないことに愕然とするわけですよ。てか馬で跳びたくなるんですよねー、同じ操作すると「三國」は馬上チャージ攻撃になるし。「戦国」と「三國」くっつけたとき、システムはどうなるんだろう。「くのいち」が復活してるんですが、「ねね」もいるんですよ。この二人ほぼ同キャラなんですが扱いどうなるんでしょう。武田信玄がジャイアントスイングしてる画像があるんですが、「戦国2」で出てきた特殊構えからの技ですなこれ。「三國」との摺り合わせとかちゃんとしてあるのか。。公式サイトのスクリーンショットを見る限り、右上に表示される全体マップがすべて見覚えあります。マップ使い回しじゃん! システム的な面も考えるとマンネリ化の進行が一層強まる恐れ。あとファンがもっとも恐れるのは「猛将伝商法」ですが、これも心配だなあ。あ、ご存じない方のために説明すると、俗にいう「猛将伝商法」は「PK商法」(←パワーアップキット、の略)とほぼ同義で、半年とか経ったらいきなり追加セットが出るKOEIのファン置き去り商法のこと。まあ「三国志」や「信長の野望」で行われる「PK商法」よりマシですがね。「PK商法」のPS2版だとパソ版でPK出てんのに、単独版が出て、半年くらいして「withPK」の商品が発売、PK単独が出ない上に、必ず単独版よりダメになってるという悪名高い商法ですから。2月頭に告知があって、3月発売かー。「戦国エンパイヤーズ」のときは2度発売延期になった挙げ句、延期に見合うだけのボリュームとか質じゃなかったしなあ。大丈夫じゃろか。


 原付でとろとろ走ってたら、ペットショップの前に「CATV」と書かれたトラックが止まっていた。……はっ、あれは「猫びくとりぃ」の作業車ですかっ。解説しよう。「猫びくとりぃ」とは猫好きによる猫好きのための猫好きする映像配信をモットーとする秘密結社である。放送内容は「子猫物語」とか「猫目小僧」とか「80日間世界一周」とか「キャッツ・アイ」とか「ドラえもん」とか「みかん絵日記」とか。CMは猫缶で、放送の合間には「黒猫のタンゴ」が流れたり、延々猫バスが走ったりするのである。ちなみに「トムとジェリー」は内容によって年齢制限が入る。入会儀式としては何かいろいろあるらしく、ネズミーランドの刺客ではないことや犬好きでないこと等を証明しなくてはならないらしい。ペットショップの前にいたのは多分猫動画を撮影していたのだろう。……などとつらつら妄想してみる。うむ、疲れてますな、私。


 疲れてるのは、夜勤シフトと通常シフトがランダムに来るためでしょうな。予定表とかもらってますが前日にならないと分からないのです。夜勤した後帰宅して、朝フツーに出て、夜帰って、次の日夜勤(つまり午前中暇)とか。もうちっと何とかならんもんかなー。んで、疲れてるのとリズムが狂いがちなせいか、時折テンションがみょーに高かったりすることも。先日、テンションとコンセントレーションとモチベーションが高い状態で固定されちゃったため、真夜中くらいに終わるはずの仕事が夜8時くらいに終わってしまい、大幅にまた予定が狂ったり。うみゅー。まあしばらくはこんな生活が続くかのう。


 とろとろと原付走らせてるお休み日。信号待ちしてたんですが、すぐ横に軽トラ。若い男女が乗ってて、そりゃええんですが、助手席のねーちゃんが妙にぴんと背筋を伸ばして背もたれから離れて座っている(ウィズ・シートベルト)。ん? と思っていたらねーちゃんの肩越しに手がぴょっこり。怪談、ではなく、小さな手は赤ん坊サイズ。よくよく見ると、ねーちゃん紐装着。って、ちょっと待てーっ。赤ん坊負ぶったままシートベルトして助手席に座ってるのって、どうなん? しかも狭い軽トラ車内。見てる方がどきどきですわ。急発進とかブレーキとか危なくないかえ。まあ軽トラにチャイルドシートってのも無理な話ですが、もうちょっと、ねえ。


 何だか妙に暖かい。こないだ5月上旬並とかいってたし。県立大周辺の銀杏が散りだしたのが昨日のことのようだったのですが(実際は1ヶ月くらい前?)。かと思うと肌寒くなったりもする。むー、体調管理には皆の衆気を付けたまいよ。私は花粉症じゃありませんがね、そろそろシーズンでしょうし。









 購入した本:
  ロイス・マクマスター・ビジョルド『チャリオンの影(上・下)』、六塚光『レンズと悪魔2』、桑島由一『神様家族』、アンジャッシュ『ザッツ「アンジャッシュ」メント』、貝花大介『ルイスとネピア 佐藤家の選択』、ぺんたぶ『腐女子彼女。』、栗本薫『闘王』、友野詳/グループSNE『ルナル・サーガ・リプレイ 月に至子1〜3』『ルナル・サーガ・リプレイ 天空の蹄篇』『ユエル・サーガ・リプレイ1かくて宿命は刻まれた』、柴村仁『E.a.G.』、成田良悟『世界の中心、針山さん2』、樹戸英斗『なつき・フルスイング!』、土橋真二郎『扉の外』、橋本和也『世界平和は一家団欒のあとに』、紅玉いづき 『ミミズクと夜の王』、田中芳樹『マヴァール年代記(全)』、歴史群像編集部・編『戦国驍将・知将・奇将伝』、井上堅二『バカとテストと召喚獣』

 読了した本:
  宝島社『このミステリーがすごい! 2007年度版』、成田良悟『世界の中心、針山さん』『世界の中心、針山さん2』、アンジャッシュ『ザッツ「アンジャッシュ」メント』、J.M.ロバーツ『世界の歴史5東アジアと中世ヨーロッパ』、西尾維新『化物語(上・下)』、ぺんたぶ『腐女子彼女。』、田中芳樹『マヴァール年代記1〜3』、大石英司『カードビルダーの塊』、友野詳/グループSNE『ルナル・サーガ・リプレイ 第1部四姉妹編(上)』



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