2007年11月。


上旬。


 前回のあらすじ:散歩ウォッチャーに監視される話。Amazon許すまじ。ミノタウロスは着流しでペガサスを狩るか?


 ということで、最近は散歩に物足りなくなり、お休みの日などは朝と晩に一時間ずつくらいふらふらやってますです。ぽてぽて歩きながらやってるのは、散歩ウォッチャーウォッチですかな。結構朝とか夜とか歩いてる人がおりまして、同好の士というか同行の士というか、そんな人たちと軽やかに挨拶など交わしながら、「はっ、こやつが散歩ウォッチャーでは?」とか「この人たちはどういう組み合わせであらうか」などとさりげなく観察する私。お散歩道は気分で変えたり、新たなルートを開発したりとかいろいろやってて、飽きませんねえ。たまに早朝から住宅街の道の端でついさっき割れたとおぼしき一個だけの生卵にドラマを感じたり、朝っぱらから営業準備をしている焼肉屋を眺めて、「朝から焼肉という選択肢はありなのだろうか」と唸ったり。気候的にも暑くもなく寒くもなくちょうどいい感じでゴキゲンでございます。てか、だいたい11月頭に隣町図書館とか行ったら「エンジョイ、サマー」という手書きポップをカウンターで見かけたり、別のラーメン屋だかには「夏季限定メニュー」とやたら電光な立て看板に表示されてるくらいですから、まだ一部夏なんでしょうねえ。まあ、私としては12月くらいまでは毎年プライベートではゾウリの人だし、別に問題なし。ちなみにゾウリの解禁は例年3月です。


 散歩してると知らない人相手に挨拶したりされたりといった機会が結構ありまして、なかなか気持ちがよい。日暮れ頃歩いてて学校帰りと思われる野球少年がチャリですれ違いざま「こんばんわー」といってきたり、おばあちゃんと孫が歩いてて「こんにちわー」と挨拶されたので腰を落として目を合わせて挨拶したりとか。ほのぼのー。そんな感じでこないだ歩いておりましたら、小さな公園というかスペースで夕方ゴムボールで野球をやってる少年たち。小さな公園というのがこりゃまたえらい小さい。ブランコとミニサイズ砂場があるくらいでして。少年たちは三人いて、その役割分担はといいますと、少年A=バッター、少年B=ピッチャー、少年C=球拾い、といったらまあ順当は順当なんですが、順当じゃないのはピッチャーの後方2メートルちょいくらいに公園のフェンスがあることでしょうか。細かくいうと、ピッチャーのすぐ後が砂場。んでフェンス越えると狭い道路があって、道路挟んで民家ですわ。見てたら、フェンス越える越える強打者振りですな。フェンス越える、道路越える、民家直撃、民家の屋根を転がって落ちる、とか。多分、ローカルルールで、フェンス越えなかったらアウトとか民家に届かなかったらヒットとか、屋根に上がったらホームランとかあるんでしょうねえ。私が公園の横を通過してるときにも民家の壁直撃で道路を転がってるボール。拾って、フェンスの向こう側に投げ返すと「すいませーん、ありがとうございまーす」と声を揃えるボーイズ。多分、こういう展開がたくさんあったんでしょうねえ。というか、もうちょっと広いトコでやるか、バット使わないで手で打つとか方法(←飛距離が落ちる)があるような気もします。通り過ぎたところで、またいい音がしてボールが転々と私を追いかけてきまして、思わず犬のように駆け寄って拾い上げ、「すいませーん、ありがとうございまーす」な流れ。まあこれはこれでほのぼのしたのでよしとしよう。ボール取りに行くときは車に気を付けなさいよ。


 挨拶といえば、別のところで朝っぱらから小学生に挨拶をよくされる。これもやはり気持ちがよい。かといってその子らと同じ学校と思しき子どもたちがみんな挨拶するかってえとそういうわけでもなさそうなので、学校の取り組みとはあんまし関係なく、子ども本人の問題なのかもしれない。まあ、学校の取り組みが浸透してる子とそうじゃない子がいるだけかもしれませんが。そういやオアシス運動だかってのがありましたなあ。挨拶とかを推進するやつで、それぞれの頭文字を取ってたと記憶している。ええとたしか、

 れじゃないっすよ。
 りえねーっす。
 んじてくださいよ。
 いません、おれがやりました。

 いや、何で尋問のワンシーンになってますか、これ。違うっしょ。やりなおしやりなおし。「お」は「おはようございます」で「あ」はたしか「ありがとうございます」ですな。「し」は……「し」は……、「し」で始まる挨拶って何ですかねえ、あ、「死なすぞ、コラァ」いやいやいや何故罵倒語になりますか、いやこりゃまた失礼すました、って、あ、そうか「失礼します」だ。「す」は「すいません」ですな。てことは前述のやつを見てみると1/4は合ってたんですな(そうか?)。ともあれ、挨拶ってのはミッション場でも普通にやる人と、挨拶されてもまったく反応しない人がいて、後者ってのはどうにもやりにくいよなあと。そういうこと考えるとやっぱ挨拶ってのは潤滑油なんですなあ。こまめに心がけることにしましょう。


 散歩の話じゃないが、朝同じ時刻で出かけていると、同じような顔ぶれに出くわしたりするってのは、昔からよくあることで。名前も知らないが、顔は知ってる、みたいな。こないだ早朝原付で走っていたら、散歩している人がいるわけですな。そんなお馴染みさんで、大きい道の歩道を二人で手をつないで歩いている老夫婦。よく見る人たちで、ううむ、仲がいいのう、などと思いつつ、先を急ぐという日課だったりする。先日のこと、その老夫婦をいつものように見かけたところ、ふいに男性の方がふらりと体を傾けて、奥さんにもたれかかる。や、体の具合でも悪くなったか、と原付で接近しつつ、私は心配になる。具合が悪いようなら様子をうかがって、何ならケータイのひとつも貸すべきであらう。という私の内心をよそに事態は意外な展開を迎えた。男性は奥さんの体をぐいっと引き寄せ、抱き締め、ぶちゅーと接吻というか口吸いというか、ディープな感じでひとつ。でまたそのタイミングで横を通るハメになる私。ううむ、老いてなお盛んというか、朝っぱらから何やってんだじーさん、というか。ああびっくりした。


 相変わらずミッションが忙しい。朝イチでミッション場に到着するたびに、「今日中にお願いします」「これは今月中」と想定してなかったミッションが追加されてたり。前から細々積み重なってるものにしても一部締め切りが早まったり、増えたり、期間限定で進めるのをストップされたりとややこしいことに。うみゅー。そんな中、こちらは相変わらずのプチボス及びその手下二名が盛んにおしゃべりしとります。もう、私はツッコミ入れたくて入れたくて仕方がなかったりするシーンも多数。こないだは合コンだか何だかで「動物にたとえたら何に似てるか」という話になったらしく、話題の主はいきなりオグリキャップに例えられたそうで。さらにオグリキャップ→シマウマと移行し、挙げ句「えーと、あれですよ、あれ、シマウマとかロバに似たやつ」とその手下は頭の中ぐるぐるしながら思い出そうとしてました。その結果、数分後エウレカって感じでようやく出てきた言葉、「そうそう、オカピですよ、オカピ」またそりゃマニアックというか。よくもまあそんな名前が出てきたものです。オカピってのは後がシマウマ、前がシカに似た感じのキメラですな。つーか、キリンの仲間なんで顔はキリンな感じっすね。合コンでオカピに例えられるってのもどうかと思いますが、私個人の感想を申し上げればイキモノとしては森三中の方が似てるよなあと。ともあれ、そんなバカ話をミッション遂行中にすぐそばでされると、まあ殴りたくもなるなあ。


 ミッションをどうにか整理しつつ土日を空け、文化の日あたりにはリサイクル図書の配布ハシゴでございます。初日の熊本市立図書館は13:00から、次が14:00だったので、こりゃ二つ目は始まりに間に合わないかなあと思いつつも、市立図書館へ。12:30頃から並び出す人が出てきたので、ゴールデンウィークの反省を生かして、私もとっとと並ぶ。前から数人の位置につける。陽当たり良好。5月のときはたしか階段の上の方まで行って並んでたんですが、今回は階段の下から列がスタート。あまりにも陽当たりがいいので、職員に対して結構苦情が出る。階段は日陰だったのです。が、「階段で待って頂くと危ないので」という職員のコメントは正解だと思います。前にいる女性が小さい娘さんを連れていて、その動きを観察しつつ時間をつぶす。娘さんはちょこちょこと動き回り、這うようにして階段を登り、さらに登ったのはいいが自力で降りれなくなったり。猫みたいじゃのう。列は三人ずつくらい横並びだったのですが、近くにいたおばーさんがその娘さんに飴を与えたりしているのを見て、しまった何か入れておくんだった、と反省したりもする。んで、お母さんに抱かれた状態で彼女が幼稚園だか保育園だかで習ったのだろうか、「げんこつやまのーたぬきさん」とたどたどしく歌って身振り手振り。微笑ましく見ていたところ、背中に手を回して「だっこして」、胸元で手を合わせ「おんぶして」、手を広げて「また明日」……動きが逆では? そんなこんなで時間つぶしして、13:00に図書配布。先頭付近にいた私は小説の入った箱を移動しつつ見て回り、よさげなものをゲット。もっとも、この配布に関しては期待外れでした。理由としては文庫のリサイクルがなかったこと、全体の数が5月の半分以下だったこと。てことでハードカバーを2冊を持って書類に書き込み、原付に放り込んで発進したときの時刻13:07。時間の心配することなんてありませんでしたな。ほほほ。んで次の図書館に到着したところ、開始20分前くらいから列が始まっているようでして。ううむ、どこもリサイクルに来る人が多いなあ。タダで本をもらおうとする人がどこでも多いということか。もっとも、列の中で話を聞いていると、児童書目当てで来てるお母さんとかが驚くほど多い。市立図書館でも散々その質問が出ていて、職員が「今回は児童書・絵本の類はありません」というとあからさまにがっかりした空気。14:00になったところで列が動き出し、会議室に雪崩れ込む。雑誌とかのコーナーを完全無視して文庫を目指す私。さっくり何冊か取って、ハードカバーをめぐり、それから職員さんのところにどうしても確認せねばならないことがあったのでリサイクル本を袋に入れてもらいつつ、「今回のリサイクルはここにあるので全部ですかね?」というのも、この図書館は2日に渡って配布が予定されていたが、注意書きとして「なくなり次第終了」とあったからだ。2日開催を前提にしているのであれば、2日目に補充される可能性がある。そうであればまた顔を出す必要がある。が問うてみればどうやらここにある分ですべてだそうなので安心して退出。翌日、隣町図書館へ。こちらは朝9:30からだということで9:20に到着。図書館前のテーブルや箱が並べられて、その周辺にテープが貼られ、テープのところまで群衆がぐるりと囲んでいる。うわー、多い。実は一番期待していたのがこの図書館だったので、割り込んでテープ前からダンボール箱に目をやり、確認、移動、確認、と繰り返す。んで9:30挨拶とテープカット。同時にわっと人々が本箱にたかる。冊数無制限なので、すごいことになってます。私が見た人は、子どもと同じくらいの高さまで本を積み上げていたり。文庫を中心に突撃した私。ハルキ文庫の小松左京が大量放出されている。うむ、ゲットです。がゲットした中に『さよならジュピター』の上巻はあっても下巻がない。あちこち回ったが見つからず。仕方あるまい。別のところで購入するかしましょう。別の箱でベアの『女王天使』と『火星転移』をそれぞれ上下で発見。しばらく考える。私、両方持ってるんですな。ただ、どっちかの下巻が本棚から紛失してた記憶があります。dっちだったっけなあ。と考え込み、両方もらってもよかったんですが、そこまではさすがに(←なんだか心の線引きがあるらしい)。よし、と『女王天使』をいただく。上下一緒にもらったのはハズれてた場合、セットで文芸部に寄贈しようかという作戦。10分少々うろつき、思ったこと。これは三つの図書館に共通しているのだけれど、どこでも客が押し合いへし合いしてて結構デンジャラスなのでその辺の対策を考えた方がいいかもしれぬ。隣町図書館では押し寄せる人の足下で子どもが砂遊びしてたりして仰天しましたが、小さい子どもが参戦しているというかさせられてる以上、そのあたりは気を遣った方がいいと思います。以前行ったことのある別の図書館では整理券配って、会場への流れを抑えてたのを見たことがあります。出る方は制限なしですが、入る方を数分置きとかにするだけだったんですが、だいぶ混雑は避けられていました。まあ隣町図書館に話を戻すと、30分もするとめぼしい本はほとんど失われたので、紐でふん縛ってもらって、原付に積み込み、改めて図書館で本を借りようかと入る。が、入ろうとしたところで中から台車に乗せたリサイクル本箱が出されるのを発見。その場で回れ右をしてついていく。出された箱には文庫でまるまる埋まってるのもあって、そこで『さよならジュピター』の下巻を発見。ううむ、こういう上下本はまとめて出してほしいなあ。迷わずゲット。それでようやく図書館内に入ろうとしたら、またいいタイミングで追加箱。回れ右。発掘作業再開。箱が来るたびにみんなわっと集まる様子がなんだか面白い。館内に入ったときに確認したのだが、リサイクル箱が積んであって、どうもまだ数があるっぽい。10時をだいぶ過ぎたところで、館内に入り、本の返却と貸出をすませたが、追加がまだ出てこないので諦める。というのも、図書館祭ってことですぐそばに焼きそばを焼いてる人がいて、その匂いが大層刺激的だったのです。ぐー。まあ古本との出会いは縁ですから、今回はここまでにしようと踏ん切りつけて帰宅して御飯を食べる。そんな連休。

今回の収穫:
 池上永一『復活、へび女』
 飯嶋和一『雷電本紀』
 井上ひさし『百年戦争(上・下)』
 山口雅也『13人目の探偵士』
 朝松健『肝盗村鬼譚』
 谷甲州『星は、昴』
 グレッグ・ベア『女王天使(上・下)』
 R.ハリス『暗号機エニグマへの挑戦』
 小松左京『日本売ります』『継ぐのは誰か?』『復活の日』『物体O』『さよならジュピター(上・下)』『エスパイ』

 まあそこそこかなあ。もう少しいろいろ出てると思ったのだけれど。熊本市立図書館で並んでるときに、県立図書館でもやってたという話を耳にして、時間があればそっちも予定に組み込みたかったなあと思う。今度からチェックしておこう。あと問題があるとすれば、これらの本をいつ読むのかということくらいですか。


 こないだ、ふとした拍子に思ったこと。「ハーフ」という言葉で、これを人に対して使う場合のこと。通常、片方の親が外国人だった場合に使いますよね? で片方の親がハーフだった場合はその子どもは「クォーター」ですな。と思ってたんですが、私の使い方、間違ってますよね? 片方の親が違う人種だった場合、が正解なんですな、多分。「広辞苑」でもハーフ→混血児と辿っていくと、「異人種の父母の間に生れた子」とある。「異人種」は「異・人種」であって「異人・種」じゃないとこがポイントですな。後者だとすると「異人=外国人とか普通じゃない人とか仙人」になり、変な方に進みますな。「異・人種」とすれば私が最初にいった定義と結構違う。何が違ってくるかっていいますと、「異人種との混血」であるならそれは一生ついて回ることですが、「外国人との混血」であればそれは変化する可能性があるということ。つまり、外国人であった親が帰化したらその子はその時点からハーフじゃなくなる。逆に日本人であった方の親が外国籍を取得した場合、日本では二重国籍がダメなのでその子はハーフじゃなくなる可能性がある。可能性がある、というのは親が同じ国籍を取るとは限らないので。ある日突然ハーフになったり、ハーフじゃなくなったりするというのは面白いなあと思ったんですが、そうじゃないようで。「異人種」ならしょうがないなあ。


 さてそんなこんなで忙しくてなかなか平日はゲエムに興じることもできない。がどうにか時間を作った金曜晩、どきどきしながら「ゴッド・オブ・ウォー2」の封を切り、セットする。ういーん、吸い込まれ、読み込み開始。読み込み失敗。うわ、いきなりですか。取り出してリセット掛けて、再挑戦。読み込み失敗。うがー、リセット。すると三度目に起動。やあ、やりました。で、タイトル画面で何やら音が飛ぶ、大変飛ぶ。いやーな予感を覚えつつ、スタート。するとOPのムービーがどえらいことに。おおよそ登場人物のセリフが体験版と比べて三倍くらいになってますよ。具体的にいうと、「くくくくれいいいいいいとととととす」とか「もももももおはははははやこれままままでですすすすね」という感じ。あとよくスローモーションになったりカクカクなったりストップモーションになったりしてます。コロ助が動き出したとき兵士がひとり落ちるシーンがあるんですが、落ちながらストップがかかったりスローになったりするのは笑えました。あと逆回しがあれば完璧です。ってそういう問題じゃない。いささかげんなりしつつもムービーを見終え、ゲーム開始。あ、でもゲーム自体はさくさく動いてます。体験版とは結構違うところも発見。体験版の画質でもびっくりだったのにさらに画質レベル上昇。やられに出てくる兵士の数とセリフが多少増えてます。んで、廊下でコロ助の拳が壁ぶち破ってくるシーン。腕出現→ばんばんと床を叩く→腰抜かしてたスパルタ兵がつかまる→壁から腕が引き抜かれるという流れですが、このタイミングが遅くなってる。なんでそんなことが分かるかというと、体験版ではまっすぐここへ向かってもクレイトス先生が到着したときには腕は抜かれてるんですな。そのタイミングで行ってたら、ばんばんばんに巻き込まれて初ダメージ。あと残されてたたったひとつの魔法だったポセイドンレイジ(雷で自分の周囲にダメージ)の効果範囲が広くなってる。このせいで、体験版でめちゃめちゃ苦労した二度目のコロ助戦が楽勝。あ、このコロ助戦で、CS攻撃が二つに分かれたステージの両方でやらないといけなくなってました。体験版ではどっちか片方で二回ぶちかましてもよかったんですが、本番ではCS攻撃が成功するとコロ助の腕を叩き込んで動きを止めた建物が崩壊するので。ともあれ、ファーストプレイでは、じわじわと音飛びがひどくなり、シーン途中でロードが体感できちゃったりして、こりゃいかんとセーブポイントまでどうにか辿り着いて終了。前作もそうだったんですが、このシリーズでロードがメモリーカード読み込み以外で感じられるならヤバいんですな。そのくらい通常ロードは速いので。セーブするまでがまた一苦労だったんですが、どうにか終わり、ディスク抜いて、湿式のディスククリーナーをかけて、後日の巻き返しを祈る。


 翌日、朝歩きを終了して、やっぱりどきどきしながらディスクin。すると一発起動。わーい。しかも音飛びなしです。うまいこといきました。てことで体験版の範囲を楽々通過して、未体験ゾーンへ。ここからネタバレ容赦なしですんでご注意あそばせ。三度目のコロ助戦前に、ゼウスの雷オヤジが剣を持ち出してきます。この剣にクレイトス先生の神としての力を注ぎ込めば、立ちはだかるものが誰であれ倒せるだろうみたいな感じで。絶対罠、どう考えても罠。だいたいオリュンポスの神々は冒頭からクレイトスに不信感を抱いているし、神パワーを奪ったりしてるわけですから。残ってる神パワーは通常攻撃の「ブレイド・オブ・アテナ」とポセイドンレイジのみ。アテナは前作でアテネを救ったってのがあるだろうし、ポセイドンは海を荒らしてたヒドラを倒してくれたってのがあるんでしょうか。でもコロ助を退治するためにはゼウスが示すオリュンポスの剣を使うしかない状況でして。またクソジジイがコロ助の前に剣を突き刺してるんだこれが。で第三戦で神パワー注入開始。邪魔するコロ助を殴ってピヨらせ、その隙に刺さってる剣を抜こうとする。三度か四度くらい神パワーを注入するんですが、予想通りの展開に。まず経験値である赤玉の数が一気にゼロに。コロ助殴るとまた少しもらえるんですが、注入でひたすらゼロに。さらに魔法ゲージの上限がじわじわと削れていってゼロになると同時にゲージ消滅、ポセイドンレイジも消滅。さらにブレイド・オブ・アテナが光を失い、体力ゲージの上限が削れて一番低いところへ。それでもどうにかこうにかコロ助退治して、見得を切るクレイトス先生。そのムービーを観ながら私が思ったこと。「志村、後、後ーっ!」あまりにもあんまりなコロ助の最後っ屁に爆笑するしかない。挙げ句、ボロボロになってゼウスにオリュンポスの剣を奪われ、刺し殺されるし


 今回は、ギリシア的神、ギリシア的英雄、ギリシア的怪物が敵になることが分かっていたわけで、だったら味方してくれるのは誰だってことになりますな。そしたらやっぱ出てくるのはあれしかないでしょう。すなわち、タイタンズを忘れない、ってことでティターンズのみなさんです。バスク・オムとかジャマイカンとか出てきてもしょうがないですが。私がプレイした段階で出くわしたのは、ゼウスの所行を憂うガイア、鳥にはらわたを食いちぎられても毎朝復活するプロメテウス、岩屋の洞窟に封じられて指と顔しか動かせないテュポン、パンドラ神殿を背負って砂漠を這いずるクロノス(の精神体)。かれらが奪われた神パワーの代わりになるものをくれるわけですな。で神々だけじゃなくてタイタンたちも含めて「どうあがいても死の運命を逃れることはできぬ」といわれ続けるクレイトス先生、つまるところ「あんた死ぬわよ」とよってたかっていわれてるわけで。その運命を覆すためにまず運命の女神たちに会いに出かけることに、という流れ。運命の女神といえばあれですな、ウルド、ベルダンディ、スクルドの三姉妹、と思いかけて踏みとどまる。「女神さまっ」じゃないですな世界観的に。「五ツ星物語」の方で。アトロポス、ラキシス、クローソー。もっとも自分たちが紡いでる運命を変えに来るクレイトス先生が好かれるわけもなく、本来中立である運命の女神が敵っていうところもまたらしいというか。


 アクションは前作よりグレードアップです。体験版にもあったんですが、天井とかにフックがあるとそこに鎖つきの短剣を投げて引っかけワイヤーアクション、ってのが結構出てきます。そこはそれ、「GOW」ですから徐々にワイヤーアクションがややこしいことに。最初は振り子の運動でジャンプするだけなんですが、次の段階になるといくつもあるフックを次々に飛んでいくという形に。引っかける→振り子→ジャンプ→空中で引っかける→振り子、という流れで、失敗してもボタンさえ押せば近くのフックにたいてい引っかけてくれるので振り子しつつチャンスをうかがえます。次になると、振り子じゃなくて横に円を描くようにぐるぐる回ります。これが単独→複数連続と段階踏んで行きます。振り子は前か後に飛ぶしかないんですが、円だと角度を変えて飛べます。しかもカメラワークが絶妙なので、飛んでフックかけて円運動に入ったときには自然に切り替わっていて、飛ぶべき方向が常に画面奥になっている。ワイヤーアクションは一発で決めていくとなかなかに気持ちいいです。他に増えたアクションとしては、天井移動ですかね。クレイトス先生、短剣をぐさぐさ刺して壁移動するってのは前にもあったんですが、さらに追加。天井をぐさぐさやりながら移動します。移動に奥行きが出てきて楽しい。でも、天井で丸ノコとかが走っているトラップなど、対クレイトス先生専用だよなあ。


 CS攻撃もハデになっていて、自分の乗ったグリフォンの頭を掴んで投げる、という異様なことやったりします。サイクロプスの目玉抜き、ケルベロスの首飛ばし、とか。もはやクレイトス先生何でもあり。物足りないという部分をあえていうなら、コロ助以外のボスが一回しか出てこないところでしょうか。一発勝負でしかも相手を殺しちゃうんで仕方ないといえば仕方ないですがねえ。雑誌に紹介されて、きっとこいつが何度かからんで来るに違いないと思ってたテセウスでさえ、一発勝負だったんですな。あと冥界から甦ってきたバーバリアン・キング戦も、神殿奥にいたエウリュアレ戦も、ボスと対峙したら退治して終わるので。まあ上に挙げたボスのうちバーバリアン・キングはバーバリアンのハンマー、エウリュアレはエウリュアレの首をくれます。ハンマーは攻撃力あるけど重いし、エウリュアレは前作でもメデューサの首をあんまし使わなかったのでもらってもなあ。ハンマーの方は亡霊召喚の道具に使えるので時々やってますが。テセウス? テセウスは何かもらったっけ? 怖ろしくバカっぽいオヤジで死に方が笑えたというくらいしか覚えてないや。「来い若造、誰がギリシア一の戦士かを決めよう」とかいってましたが。


 という感じでちょっとずつ進めていってます。相変わらずテンションの高いゲームなんで、30分やったら満腹です。あと私のPS2では起動まで平均7回リセットという状況で、うまいこと読み込めてもタイトルで音飛びだったりするとまたリセットしますな。音飛ばなくても時間経過で飛び出したりすることもあるし。そういう現象があったらセーブポイント探して終わるくらいのサイクルでやった方が面白いかも。今のとこの感想としては、やっぱり「1」と「2」で今年やったゲームのベストワンツーフィニッシュってところ。まあ、当分欲しいゲームもなさげなんで、ちまちま進めていく所存でございます。


 といった舌の根の渇かぬうちに、ゲーム版「バッカーノ!」を通販予約する。通販だとゲームブックがおまけに付くのです。あとベースになった「バッカーノ! 1931」では登場しないエルマーが出てくるってのも大きいでしょうか。たったひとつ問題があるとしたら、私がDSを持っていないってことですが。というようなことを後輩に話したところ、「取りあえずDSをご自分へのXmasプレゼントにすれば問題ないと思います」といわれ、なるほどと頷く、わけない。その選択肢はお金がないと表示されないのです。ぷれぜんと・ふぉー・みー。ぷりーず。ああでも、「GOW2」でPS3購入しなくてもよさげなんで、もしかしたら買っちゃうかもしれないなあ。「バッカーノ専用機」としてDS。


 んじゃ今回のミノ話を。てかペガ話じゃなかったのかよというツッコミはさておき。




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 第15回です。5ヶ月ですかあ。まあいろいろ思うことあるようなないような、そんな感じですが、とりあえず進めます。


 前回はミノタウロス族がちょいと和風テイスト(しかもベジタリアン)になってきたあたりでしたか。羽飾りとか角飾りとかどっちかってえとネイティブ・アメリカンな方向を考えてただけにちょいと意外。


 今回はペガ狩りについて、ちょいと考えてみますか。ペガ狩りの意味としておさらいしておきますと、菜食になっちゃったんでミノたちは別にペガを食うわけではない。交易をするための輸出品として生きたペガサス、死んだペガサス、ペガサス製品がある、とそんなとこ。さらにだいぶ前に設定したもので、

 設定3−12:メリグリン結合物質にメリグリンより結合しやすい物質がある。
 設定3−13:メリグリン妨害物質はミノ粒子と後に呼称される。
 設定3−14:ミノ粒子はミノタウロスによるペガサス狩りに使われていたものである。
 設定3−16:ミノ粒子はわりと滞留して残る。
 設定3−17:ミノ粒子は燃える。

 この辺りを生かしてセッティングを続けねばなりますまい。もちろん、面白そうなら変えてもいいわけですが、変えるならその影響をきちんと見極めないとねえ。あ、メリグリンってのは空気を硬貨させてペガサスを飛ばせるものです念のため。


 でミノ物質が自然にぽこぽこ湧いてる(温泉で硫黄取るとかそういう感じで)ってのもよさげなんですが、ミノたちが作ってる方が楽しそうですな。そうすれば後にミノ粒子が人間に知られて戦争利用される際に交易物資として使えるし。あ、でも採集できるやつでも交易物資にはなるんか。うーん、とりあえず進めてみることにしましょうか。


 ミノたちの設定からすると、例えば岩から削って作りましたというより、植物性の方が合いそうですなあ。深く設定せずに、

 設定A15−1:ミノ粒子の大元になるのは特定の植物の実である。

 くらいにしておきましょうか。んで、それをどうするかっていうと。

 設定A15−2:特定の植物の実にミノタウロスの胃液、唾液を合わせたものがミノ粒子の元になる。

 いや、せっかく牛ベースのミノって設定が前回決まったんで、それっぽくそれっぽく。反芻ですな。戻したものを吐き出して、それを、

 設定A15−3:できたミノ粒子の元になるものを乾燥させて、粉末状になるまですりつぶすとミノ粒子になる。

 とこんなところ。実際のペガ狩りの工程になりますと、殺してもいい場合と生かして捕らえる場合では多少違いが出てきますね。殺していいんだったらそれこそ矢を射かけてもいいわけだし。今回は生かして捕らえる方で。ミノ吉たちは飛べないので、ペガがいったん宙に逃げたら追いかけるのが困難になりますな。それに攻撃しかけると傷をつけるし、ヘタしたら足を踏み外して死ぬ可能性もある。なのでまずペガを飛ばせないというのが前提。

 設定A15−4:ミノタウロスは地上にいるペガサスを狩る。

 あくまで生かして捕らえる場合は、ですね。殺していいんだったらその限りではない。んじゃそのためにどうするかっていうと、配置としては待ち伏せする者がいて、追い込む者が逃げ道をそちら以外塞ぐ形でごー。

 設定A15−5:ペガ狩りにおいてミノタウロスはミノ粒子を宙に散布する。

 この方向にペガサスが突っこめば、泥沼に足を踏み込んだのと同じ状態になり、飛行が困難になるかそもそも飛べなくなります。状況によってはこれに「群れを狙う」というオプションを追加してもいいかもしれませんね。群れが混乱して飛び立つような状況だと、空気中の場が荒れます。メリグリンの硬化が不安定になるため、飛び立ちにくくなります。その状態でミノ粒子散布空域に踏み込めばさらに効果的でしょうな。


 で落ちたり飛べなくなったりしたペガに向かって投網。近寄ると蹴られそうだし。走られると追いつけないかもしれないし。

 設定A15−6:ミノタウロスはペガサスの飛行する秘密が足にあることを知っている。

 ってことで、動けなくなったペガサスを足を縛ります。縛り方としてはどちらかの足を前後で縛るか、右前と左後といったように交差させるように縛ります。これによって、蹄からメリグリンを排出しても飛べないような状態になるってことで。


 まあこんな感じですかねえ。ペガ狩り。さてこっから次はどう持っていったものか、と考えつつ、今回このくらいで。





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 今旬の接客に物申す。
 シーン1本屋にて:「すいません、カバーお願いします」「かしこまりました、こちらブックカバーおかけしましょうか?」「……お願いします」
 シーン2ファストフード店にて:「全部で700円になります」「じゃあ1000円から」「はい、それでは700円のお釣りとレシートになります、お確かめください」




 購入した本:
  六塚光『レンズと悪魔V魔神陥落』、長谷敏司『円環少女6』、宮崎柊羽『神様でゲーム ソラ/ホシ/カゼ/ヒビ 』、竹岡葉月『マイフェアsister シワス、ゴハンの時間じゃぞ?』、北大路公子『枕もとに靴』、都筑道夫『新顎十郎捕物帳』『新顎十郎捕物帳2』、成田良悟『バッカーノ! 2002【B side】』、栗本薫『暁の脱出』、マイクル・ムアコック『剣の騎士』、リチャード・ドイッチ『天国への鍵』

 読了した本:
  坂木司『ホテルジューシー』、と学会『トンデモ本の世界U』『トンデモ本の世界V』、米澤穂信『遠まわりする雛』、宮崎柊羽『神様でゲーム ソラ/ホシ/カゼ/ヒビ 』、似鳥鶏『理由(わけ)あって冬にでる』、竹内真『風に桜の舞う道で』、畠中恵『つくもがみ貸します』、竹岡葉月『マイフェアsister シワス、ゴハンの時間じゃぞ?』、本の雑誌編集部編『よりぬき読書相談室 どすこい幕の内編』、成田良悟『バッカーノ! 2002【A side】』



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