2019年7月。


中旬。


 オンラインの作業って、昔と異なり、すでにして社会に根付いている気がしますな。しかも、オンラインをオンラインだとあんまし意識してないようです。まあ、スマホで検索したり動画見たりするのもそうだし、お手軽で身近になっているためでしょう。先日、3連休がありました。地元の銀行で、連休前日12日夜から、連休翌日16日の朝まで、オンライン取引がすべて停止しました。新システムへの移行メンテナンスだそうで、もちろん予告は来ていました。郵送でも来たし、何かコマーシャルもやってた気がします。で、私がそれを思い出したのが、12日夜っていう。ぎゃー。い、いくらサイフに入ってたっけ? 見れば、1万円ちょいある。3連休を1万円!? シャツとか買いに行きたかったんですが。てか、ハヤカワ文庫が何冊か出てるはずなんだけど!? ……結果、5000円くらいの消費で乗り切る。いつでも下ろせるとか思ってるとコワイですな。


 ところで、ウチの給与って、15日に出るんですが、該当日がお休みだった場合、フツーに考えましたら、前日に来るんじゃね、と思いますわな。いつもだったら会社から離れたところでミッションをこなしてる我々のところに、事務のコとかが明細を持って来てくれるんですが。12日に何の反応もなく。連休明けにも反応がなく。……ん? 20日になっても、明細が来ておりませんよ? ちなみにコンビニでお金下ろしたときに、金額は増えてましたので、給与が入ってないわけじゃなさそうですが。会社としてはどうなのよ?


 先日のこと。原付で走ってましたら、車が私を追い越していきました。車の種類とかよく分からないんですが、後部にカーショップのステッカーっぽいのが貼ってあります。何気に見てたら、あれ? ZEONIC MAZDAって何のステッカー!? その横には自賠責のステッカーみたいなのが貼ってあって、それが公国のマークになってますよ? 全体としてみれば別に痛い感じでもなく、フツーに車なんですが、よくよく見ると変だったり。ふむー。


 ミッション場で延々検査の日々を送っているのは変わらず。ただ、ちょいとばかり修羅場になりかけました。ええ、納期の順番が突如変わり、んー、1号機と2号機の別筐体の納期が8月頭ということでみんな動いておりました。それぞれの本体はとうに1号機〜2号機まで終了し、3、4号機が出荷待ち。別筐体はパーツの届き遅かった上に変更が入ったので後回しになっておりました。それがしばらく前にようやくできるようになり、完成。その検査→出荷という流れで、先にくる1号機を進めておりました。そこへ突如2号機を先に、しかも土曜日に出荷チームに渡さないと間に合わない、というほぼ3週間ほど前倒しに。それ聞いたの木曜日の昼。ボスの指示で、検査の精度をひたすらに下げ、2号機の試運転を試運転チームがやってる傍ら同時進行で検査をこなし、別チームが出荷のための準備を進めることに。その修羅場はあっさり終わり、つーか、金曜日にほぼほぼ終わりまで持って来れたのでよし。2号機の検査がこれで終わり、1号機の検査はすでに終わっていたので、一段落。今まで隔離状態だったのが、研修生たちがやってる組み立てチームに金曜夕方合流。


 どういう状況かぱっと分からないので、海外研修生たちに指示を受ける形になる。細かいことはこちらから聞きましたが、うん、研修生のコたちが成長してるのが実感できましたよ。自分たちで割り振りして、リーダー格のコたちが指示出して、進めていますし、後から入ってきた私に対しても何をしてほしいのか要求がはっきりしています。いいことです。


 それはそれとしまして、翌日そこにやっかいさんが合流。来て、30分くらい誰に話すでも作業内容を尋ねるでもなくうろうろしてまして。チームの日本人で、一番上位っぽいのが私だっため、ようよう私に「今日の予定はこっちになってたんですが、何をすればいいですかね?」それだけのこと聞くのに30分って何だよ? 他のコたちフツーに作業してますよ? やむなくパーツの組み立てを頼むことに。とそこへ前日夕方組んでた研修生から呼ばれる。で、自分とやってのはやらないのかという話に。やっかいさんの面倒を見なければならないと説明すると、「自分とあなたがこっちをまず終わらせてから、一緒にあっちをやってしまえばいい」ときっぱりいわれる。うん、やっかいさんを一切絡ませないそれがおそらく時間的にも精度的にも正解。だけど、やっかいさんに仕事振らねばならんのですよ。


やむなくやっかいさんに「これやったことあります?」「あります」「できます?」「大丈夫です」図面を見たまま10分ほど動かず、それから私に尋ねてきやがりました。「ここ、何かパーツがついてると思うんですが、図面のどこにもその詳細が書いてないんですよ」あるよ。そのパーツを取り付けるのが貴様の仕事だ。図面にはきちんと書いてありますよ、分かってないだけで。図面はブツの展開図が書いてあります。正面、左右側面、背面がずらりと並び、正面図の上には天上図、さらに途中で輪切りにした形の床面の図もあります。その直方体のあちこちにつけるパーツの組み立てが仕事です。やっかいさんがやろうとしてるのは、床に取り付ける図ですが、これが側面図及び正面図にも書かれてます(立体だから、そちらからも見えてる)。「他のとこに書いてないですか?」うーんと唸りながら探し、まったく違うものを「これですね」と指さす。「ちなみに、正面の図ってどれです?」しばらく考え、左側面図を指さして、「これです」と断言。「そう判断した根拠は?」「えっと、こういう図面の場合、ほとんどは一番右にあるのが背面図だと教わりました」という。そんなわけあるかい! つまりやっかいさん視点だと、

 左側面−正面−右側面−背面

 ということらしい。実際は、

 背面−左側面−正面−右側面

 と並んでいました。そっから間違えているため、ぐだぐだに。しかもそれぞれの見方も分かってないので、さらに訳の分からぬことに。「えーと、『ほとんどは』っていったけど、てことはそうじゃない図面もあるってことですね」「はい」「これが『ほとんど』に含まれる根拠は?」ノー解答。「教わったって誰から教わったんです?」「覚えてません」追及しますと「すいません、私の思い込みでした」あっさり前言撤回。意味分かんねえよ。「あのさ、教わったんなら他人のせいだけど、思い込みはあなたのせいですよ。まず他人のせいにするの止めな。もう一年ここにいるのに正面がどこかも分からない?」わりと私がエキサイトしかけた辺りで、ボスがやってくる。「あ、すいません、検査ができそうなんで、そっちお願いします」よっしゃ、と心の中でマジガッツポーズ、やっかいさんから離れられる。やっかいさんの質疑応答はボスに任せ、さっさと移動する。


 その後聞いた話。ボスの「何が分からないのかが分からない」とか。休憩時間になり、パーツの取り付け内容がどうなっているのか別の人に確認しに行き、「すごく教え方がよかったです、分かりました」といっておったとのこと。教わりに来られた当人は見方と答えをまるまる教えたようで。まあ、それならまったく何の進歩もないわな。やっかいさんは、理屈もやり方もいらず、単純に答えがほしかっただけだろうから。自分が間違って取り付けても、「そう教わりました」といいますからね。実際、休憩後にやろうとしてやれず、また尋ねる相手もおらず、やってきたボスに「できません」といったらしい。そこでパーツ組み立てからも外され、たいちょーとかがそのときやってたエリア整備班に合流することに。たいちょーに「一番難しい図面しか残ってなくて、それを押しつけられた」とか「質問ばかりされて教えてもらえなかった」とかいってたようで。後者はその通り、つーか「正面はどれです?」くらいしかいってねえし。図面は複数ありましたし、難易度からいったらどれも似たようなものというか、一番簡単なやつで、春前くらいに入ってきた研修生のコたちもひとりでやってる内容で、しかもその図面で一番難しいやつは、前日他の人が終わらせてました。たいちょーも切れかけ、説教モードに入ったらしい。研修生のコたちは分からないとこがあれば詳しく尋ねに来るし、勉強してるし、残業も熱心にやる。それに引き替え、終業後、他の並んでる人のとこに横は入りして日報入力して、さっさと帰るばかりで、朝来てもスマホいじってるだけで何もしてない、できる人ならいいよ、できないのにやるか? みたいな感じで。やっかいさんも愚痴る相手間違ってるよなあ。まあ、私はまたやっかいさんから離れたのでのーもんだいですよ。被害としては、正味40分ほど正気度を削られただけですみましたし。


 ちなみに、やっかいさんが今回やらかしたことども。ここら辺を把握してもらえば、やっかいさんの愚痴る相手は絶対たいちょーではありえないと思うのですがどうよ? ともあれ、納期前倒し事件の前くらいまでわりとみんな余裕があったので、6号機までの別筐体(検査してるのとは別のやつ)を手空きになったチームで作ることになりました。やっかいさんと新しく応援に来た人は先行して1号機分の作成に入り、翌日他のメンツが合流。スペース等の都合から、2人ずつに分かれて作っていたのですが、結果として他の組が1日半で終了した作成作業、やっかいさんたちの組は5日経っても終わっていない。何が起こってたかってえと、応援に来てる人はひたすらやっかいさんがやらかしたまま放り出してる不始末(精度の低さ)をカバーするためにやっており、作業がすべて終了したときやっかいさんはボスに向かって「あの人と組ませないで下さい、仕事が遅いです」と直訴したそうで、聞いた人たちは「お前がいうな!」と突っ込んだ。自分は悪くないというのが基本にあるんで、まったくよくなるフシがありませんな


 その作業の終わり頃、何やらパーツを見て首を傾げてるやっかいさん。あまりにも手が止まったままなので、通りがかったたいちょーが「どうした?」と声をかける。「何かパーツに違和感があるんですよ」見れば、右側面に2つ、左側面に2つ、向かい合う形でパーツがついています。もちろん、たいちょーは数日前に別号機で同じもの作ってます。見てすぐ分かったといってました。パーツの取り付け位置がズレてます。「計った?」「はい」「ここなんぼなん」「……さあ?」「計ったのは?」「私です」「つけたのは?」「私です」「どうやってつけたん?」「……さあ?」マジな会話。「計ってみたら?」まあ計ってみりゃ分かるわけですよ、どれだけズレてるか。たいちょーは数字まで覚えていました。前側のパーツは前から、後ろ側のパーツは後ろからそれぞれ190ミリ。もたもたしてるのでたいちょー自ら定規出して当ててみる。4つのパーツが、190、200、210、220の距離にあったそうです。何なのその特殊ルール。そりゃ向かい合うわけない。てか、違和感って? そもそも1ミリ単位でみんな見てるので、何ミリか違うだけのを「違和感がある」というんですよね。10ミリ以上違うのは、「付け間違い」「明らかに違う」じゃボケぇ。「どうやってつけたん? 図面は?」「見てません」「……は?」図面を見ないでどうやってつけたんだこいつ。マジギレしそうになったらしいですたいちょー。ちゃんと図面見てつけとけ、といい残し離れる。それが昼休み前30分頃のこと。昼休み後1時間半経過したところで通りがかったら、まだ定規持ったまま唸っていたそうで。後々考えてみましたら、図面見ずに、他のチームが作り上げたブツを見て、つけてみたんじゃないですかね、ありゃ?


 もうひとつ。それぞれの号機別筐体は同じ図面で作成するので、同じパーツを使用します。合流した他のチームが、パーツの不足に気づいたようです。4つずつ使用するパーツがほとんどない。大きさは2人かかりで1つ持ち運ぶようなデカいもの。散々探した挙げ句、たいちょーが、やっかいさんとこを見に行ったようです。そっちでも足りてないかと様子見。隔離された端っこのそのスペースに、22個のパーツが運び込まれていたそうです。てか、4本ずつで6号機までってことは24本、つまり2本だけ残してたんか、やっかいさん。まだ自分たちの分は未使用。気付よ。そんなに運び込むの大変よ? だからこそ、みんなしてそんなにやっかいさんたちがパーツ持ち去ってるなんて思ってもみなかったわけで。図面見てないなあやっぱり


 ついでにいうならば、別筐体をやる前、やっかいさんに振り分けられてたのは、完全にカラになった段ボール箱をひたすらつぶすだけのお仕事を3日ほど。たいちょー率いる仕分けチームに入っておりました。やっかいさんには「パーツに指1本触れるな」と指示を出したのです。パーツが段ボールにひとつでも残っていれば、それには触らせない。壊す、紛失する、別のものに識別する、何をやらかすか分からないし、その前科がありますしな。で、その後半、たいちょーがそのチームから離れました。やっかいさんが復帰し、仕分けに関わり、後に大惨事が発生。3号機〜6号機までのパーツの一部が、まったく違うものに差し替わっていました。元々先方からタグを貼り付けて送って来て、そのタグから、図面を見てページ等を割り出し、識別のテープを貼って、分けていくのです。開梱したり、テープでくくってあったりするのを開く際、外したタグをかなりの数間違っていた模様。間違ったタグがついたパーツを、そのタグのものだと他の人は判断するしかなく、識別テープ貼って、実際にパーツを組むときにまったく違うものだと判明したり。タグが違うため、残ってるもので似たようなパーツをすべて寸法などを測り、識別しなおす作業がこれから始まるようです。大元が、もちろんちょっと目を離したやっかいさん。自分が悪いとはまったく思っていませんがね。


 まともに相手してれば、というかミッション場においてSANチェックが必要になる歪んだ場所が局地的にあるわけで、遠くから見てる分にはいいですが、関わると大変ですな。あと、一番面倒なのは、きゃつは社員扱いなんで、研修生よりもサブリーダーよりも我々よりも給料が高いのです。まあ諸々精神的に削られ、結構ヘバる。んで、気がつけば、

 

 3つ目が届いてました。ひゃっほう。今はちょいミッションが忙しくてなかなか見れませんが、夏の間には観たいなあ。楽しみ楽しみ。何なら、甥っ子どもにも広めてやってもいいかな。まあ思い出補正がかかってるでしょうから、きっちり観て判断しましょうかね。うひひ。


 さらに、



 新たなる『危険なビジョン』入荷。止まっていた時が動き出した感じですな。


 SFがらみでいったら、前回終わり頃に届いたソウヤー本をとりあえず2冊読む。『ゴールデン・フリース』も『さよならダイノサウルス』も読んでいて感じたのは、なんつーかガチガチじゃなくてジュブナイル的な柔らかさがあるなあ、読みやすいなあということでして。翻訳順でいったら次はやっぱり今回買い直した『ターミナル・エクスペリメント』ですが、後はフリーに読み進めていくかなあ。てか、読もうとして疲れから寝オチしてる日々ですよ。


 そういえば、昔図書館でハマって読んだSF本のシリーズがありました。作家名は覚えてませんが、タイトルは記憶にあります。調べてみました。『トム・スイフトの宇宙冒険』で6冊。密林で見れば、1、2、6は売ってるけど、3、4、5は取扱なしですな。揃ってれば読んでみたかったのですが。


 最近、ヤフオクで落としたもの

  

 合計すると結構な値でしたが、いずれも盛林堂ミステリアス文庫でダンセイニ。ええ、左のが300部、右のが250部だったそうで。密林でも売っておりません。ふむー。ダンセイニ好きなんで嬉しい。ペガーナコレクションの方は、先日出たばかりの第一巻ということになってますが、

  

 次は11月……! 盛林堂はネット通販もしてるようです。1人1冊みたいな限定が入ってる本が多いですが。11月にダンセイニ狙ってみますかー


 京アニ放火の事件の話。ネットでまず事件を知りましたが、悲惨な事件を知るにつけ、暗澹たる気分ですよ。30人越える死者が出るってよっぽどですし。屋上への出入り口付近に折り重なるように倒れてたというので、現場の状況も推測できます。容疑者は、一方的に会社に怨みを抱いていたようです。正直、許しがたい犯行です。昔、京アニのあります。絵が綺麗なだけでなく、セン「けいおん!」や「けいおん!!」を見て楽しんだ記憶がスがいいなあと感じましたっけ。そういうの作ってた会社の構成員がごそっといなくなり、ノウハウが削られ、ダメージを受けたわけです。そりゃ、社会の損失だと思いますよ。亡くなった方のご冥福と、一刻も早い会社の回復を願う次第。


 やっぱり雨が降ったり止んだり。うむー。蒸し暑くもなってきました。もっとすごしやすくなってほしいなあ。……なんて年中思ってますな。もう本格的な夏です。




 購入した本:
 ロバート・J・ソウヤー『さよならダイノサウルス』『ターミナル・エクスペリメント』、川端裕人『青い海の宇宙港 春夏篇』『青い海の宇宙港 秋冬篇』、ハーラン・エリスン編『危険なビジョン[完全版]2』、ダンセイニ卿『ロマンス』『少年少女作品集成』


 読了した本:
 ロバート・J・ソウヤー『ゴールデン・フリース』『さよならダイノサウルス』



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