下旬。
何だかブラウザの調子が悪い。ファイルの保存とかできないですよ。ちとクラッシュ? やむを得ず、念のためにデータを避難させておいて、ブラウザを削除。再インストールを目論む。あっさりと修復されました。めでたい
(*30)。
家の近くにある本屋に寄ってみると、しばらくぶりに文庫本の新刊案内が変わっていた。どのくらいしばらくぶりかというと、
こないだまで3月の新刊案内が堂々と出ていたくらいである。それが一気に8月の分ですよ
(*31)。
来月はどのような本が出るのか確認作業。ロード・ダンセイニ、田口仙年堂、榊涼介、雑賀礼史、水野良、栗本薫、岩本隆雄
(*32)、小川一水とチェックです。そこはかとなくライト系が中心なのは、
暑いから。やっぱ、暑いと長いのとか難しげなのって読みたくないじゃん? 私の部屋、クーラーとかないし。
で。これを読んでいるような人であれば知っているやもしれんが、アイザック・アシモフ(アジモフ)という作家がいた。
毎回「トリビアの泉」で引用されるモミアゲのおっさんとして記憶している人も多かろう
(*33)。ロボット小説を書いた人である。アシモの名の由来(多分)になった人である。ついでにいうと、中学の英語の教科書に載ってたこともある。
そのアシモフに原題を“I,Robot”という小説がある。その新訳が出るそうな。案内表を順番に見ていくと、角川の欄にあった。
『アイ・ロボット』ぐわっ、角川っぽい、
何のひねりも芸もない邦題です。さらに表を読み進んでいく私。早川書房で目が点に。そこにあったのは、アシモフ作
『われはロボット 決定版』って、おい? 早川はもう一冊アシモフのロボット小説決定版を出す予定になっている。ちなみにこれまであった同作の邦訳は早川版『われはロボット』、創元版『私はロボット』の二種だったと記憶している(ジュブナイルとかは計算に入れてない)。さすがに創元から同時に出るってことはなさそうですが、このブッキングはどうですか? 版権はどうなってるんでしょうか。しかも早川が上旬発売に対して、角川は下旬です。『決定版』が先に出てて、なおかつそれがSFに強い早川書房だったとき、角川版がどれほど売れるんでしょうか。もしかしたら私が知らないだけで、
角川が映画化したりする話があるのかしらん。私は早川の旧版持ってるんでどっちも買いませんが。
とか何とか書いてたら、別の本で「I,ROBOT」が映画化されるという話を発見。角川映画じゃないだろうけど。でも、設定だけを使って、内容はあんまし関係ないっぽいですよ。てことは、多分、角川から出るやつは、映画のノベライズ系でしょうね。納得。
パソがらみの出費もあって、懐がかなり寒くなる。というか、
真っ赤っかに貧しい状態である。以前、研究室の先輩から「新しい血をバイトに入れたい。誰かおらんか」といわれていた。サークルの方もあたっていたが、たまたまバイトの期間が大学の試験期間とものの見事に重なっていたため、なかなか見つからぬ。スケジュールに都合がつくようだったので「私が行きます」と申し入れをしたところ快諾される。その後、試験の合間だという後輩をひとり確保
(*34)。
バイトというのは、放送局でのお仕事である。具体的にいうと、高校野球の放送の準備やら手伝いやら後片づけやらである。シャツに塩が浮きまくるくらい機材を運んだり、うろちょろしたりしていた。TV局の社食で昼食摂ったり撮影や機材を眺めたり現場の雰囲気を味わったりと、いろいろ
取材をタダでさせてもらった気分である。
しかもバイト料が出る。いい話だ。
撤収の手伝いをして局に着いた途端、土砂降りになる。雷まで鳴っておる。局内で片付けを一時間ほどもやっていたが、終わってもまだ降っている。どうせ汗びっしょりになった格好である。カッパを持ってきていなかったが、覚悟を決めて、原付で帰ることにする。後輩は自転車。バッグを入れるためのビニール袋を余分に持っていたので、与える。局を出て坂を下りて、信号待ちをしていると、追いついてきた後輩が自転車で左折……しようとして、見事に滑り、歩道から車道に吹っ飛びかける。おいおいおい。無事だったので、ホッとする。
帰っているときにも雷が鳴っていて、ふと目を上げると、すぐ上で稲妻が踊っている。ううむ。
私は日頃の行いがいいから雷が落ちてくるわけがないと確信しているので、
雷を観察しながら帰宅
(*35)。
まあキツいことはキツかったが、想像以上に重い機材はなかった。これまでいろいろバイトをしてきたが、一番想像以上に重かったのは、洋服の卸を手伝ったときの反物だった。ロールである。ちょっぴり巻いてあるやつならともかく、50メートルとか100とかなると腰が砕けそうな重さになる。それはそれで立派に作品の取材になったのだが。
ロールといえば、バスに乗っていて信号待ちしているときのことだ。ふと窓の外を見れば、お菓子屋の張り紙。こういうのに敏感になってるよなあ、なんて思いながら観察。すると
ふわふわ「の」の字ロール。一緒に乗っていて後輩が「何となく形状が想像できますね」とのたまう。それはあれか、
ロールケーキのゆるんだやつ?
前旬で触れた本多忠勝の槍であるが、意味の分からぬ人もいるのではないかと遅まきながら気づいたわけで、注釈をば。彼があるとき竜を見かけ、
ジャンプ斬りで触れたらそれだけでまっぷたつにしてしまったという伝説があるのです。んで、ついた名前を英訳すると「ドラゴン・フライ・スラッシャー」って。これは朝鮮半島に行った加藤清正の片鎌槍「タイガー・スレイヤー」と並んで、
戦国末期の「竜虎の槍」と呼ばれています。……
信じないように(*36)。
てなことを書いているうちに、ゲーム雑誌で平八郎(とその娘)の画像が公開。でかいオヤジである。兜もでけぇ。槍がかっこいいぞ。しかもどこかで見たような……としばし考え、はたと膝を打つ。この平八郎、
武装した江田島平八に似ているですよ。正体が分かって何となくすっきり。やっぱり「
わしが徳川四天王筆頭本多忠勝であるっ」
(*37)とか名乗ったりするんでしょうか。んで、レベル3までの槍が名前だけ出てきたのだが、レベル3の武器が「虎斬槍」って、うぉぅ、まさしく
「タイガー・スレイヤー」ですよ? ああ、それで加藤清正が使用キャラになっていないのですか。
加藤清正といえば、日本の歴史上、
一休さんと並ぶ虎退治の人(*38)である。熊本は清正ゆかりの土地であるから、彼にちなんだ祭がいくつかある。ひとつが清正公祭。もうひとつが藤崎宮秋の例大祭である。後者はかつて「ボシタ祭」と呼ばれていた。つーか、そっちの方がいまだに馴染みがある。しかし、「ボシタ」が「滅ぼした」から、より正確には「朝鮮を滅ぼした」から来ているという話があり、実際お祭り自体が、朝鮮出兵がらみであるから、仕方ないのだが、名前が変わったのである。ちょうど、「バカチョン」という言葉が朝鮮人差別だということで使えなくなった時期だったろうか。しかし、毎年思うのだが、かけ声を「ボシタボシタ」から「どーかいどーかい」メインに変え、名前を変えても、それじゃ意味がないんじゃない? やってることって一緒だし。
言葉変えたって、実体をともなっていなければ意味がないということに、言葉狩りをする人たちは何故気づかないんだろう。
……なんてネタは秋頃使えばよかったと書いた後で思ってみたり。
先日、お伺いした会社のある事務机のマット下にカレンダーがあった。何とはなしに眺めていると、微妙な違和感。日付のところにやたら○や△が書いてカラフルに色分けされている。まあ、それはよい。視線をカレンダー上部に向けるとそこにタイトルが。
電波カレンダー、と。この印はひょっとして
怪しい電波の強弱あるいは受信記録かっ。しかも何故2002年? 会社の人にも訊けず、謎が謎を呼ぶ電波カレンダーであった。この話題は多分続かない
(*39)。
(*30)その後使えなくなったので結果としてめでたくはなかった。
(*31)それからはマジメに更新している模様。
(*32)この時点で二年くらい待っていたような気がするが、また予定から消えました。出てません。また「十年寝太郎」になっちゃんでしょうか。
(*33)現在降板。後任はアリストテレスです。
(*34)一年経ち、後輩は文芸部に顔を出さなくなって久しい。
(*35)何でも観察の対象にするヒトである。
(*36)書いてたら「魔法の国ザンス」みたいな気分になってきた。
(*37)念のために書いておきますと、徳川四天王の筆頭は酒井定次です。
(*38)ちょっと方法が違いますが、清正は退治で、一休さんは対峙です。
(*39)ほらやっぱり続かなかった。
購入した本:
なし。
読了した本:
柴村仁『我が家のお稲荷さま。2』、中村うさぎ×倉田真由美『うさたまの暗夜行路対談』、杉原智則『殿様気分でHAPPY!』、鈴木鈴『海辺のウサ
ギ』、竹内結子『ニオイふぇちぃ』、本の雑誌編集部編『よりぬき読書相談室特盛すこぶる本編』、鷺沢萠『かわいい子には旅をさせるな』 、パペットマペッ
ト『パペットマペットの4コマショートコント大作戦』