2004年9月。



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上旬。


 前回の文を読み返してみて、ふと思った。誤解を受けそうだ。いや、別に祭の練習がうるさいとか、暴走族が鬱陶しいとか、平八郎フィギュアが見てみたいだとか別に誤解のしようもないのだけれど(*1)

 > まあ、多分、ファンタジーの初心者にはいいんでしょうね。井の中の蛙には、小学校のプールだって大海です

 これこれ。のび太に似た少年が活躍するファンタジーについて。別にクレームが来たわけでもないが、ちと言葉が足らなかったなあと反省することしきり。自分の間違いを認めることは正しいのです。豹変です。君子は豹変す、といいます。豹変するからといって、君子とは限りませんが(*2)
 そんなわけで以下訂正文。

 まあ、多分、ファンタジーの初心者にはいいんでしょうね。井の中の蛙には、小学校のプールだって大海です。泳ぐ練習にはいいかもしれませんけど。

 訂正終了。


 さて、「塊魂」をやり、「太閤立志伝V」をやっている今日この頃です。以下、しばらく「太閤立志伝V」ネタにつき、そっち系あんまり分からない人は読み飛ばしてぷりーず。あと多少ネタバレも含みます。読みたくない人は、○○○○○の間を飛ばしてくださいませ(*3)


 ○   ○   ○   ○   ○


 前回は石山合戦の辺りまで書いたような気がします。史実では12年くらいかかっとるんですな、たしか。結局石山本願寺が屈服し、その結果、本願寺が二つに割れ(座主の顕如が降伏、後に西本願寺。息子の教如は納得せず抵抗、後に真宗大谷派形成)、いまだに続いていると。東西の本願寺はすんごい仲悪いそうですからねえ。ともあれ弟子信長が槍の師匠であるところの我が秀吉君に与えた主命は「近畿地方を勢力下に置くように」というもの。出た段階で残り城数20とかだったんですが、ちまちま攻城戦をやって着実に領地を増やしていくのでした。その一方で織田家の他の国主たちが石山に入れ替わり立ち替わり攻撃しては撃退される日々。

 んで、近畿も残り数城になって、南にある雑賀城を秀吉君は陥落させるんですが、城主の鈴木さん親子に逃げられてしまいます。鈴木さん、さよう、子どもは雑賀孫市(鈴木重秀)です、鉄砲野郎です。この鈴木さんたちが本願寺に立て籠もって防戦しまくり、よけい本願寺攻略が困難に。ただでさえ本願寺は兵力が多くて、戦っても戦っても兵が補充されるわ、城はデカいわ壁は堅いわ、座主の顕如が使う技一発で兵の士気が全快、最後のひとりまで部隊が戦うわで面倒なことこの上なし。

 果てしない織田家の物量作戦と波状攻撃で弱らせた辺り(5年くらいかかった)で、近畿の他の城をすべて陥落させた秀吉君が参戦。さすがにこの頃には本願寺兵力も底が見えてきてたんですが、それでもこちらの戦力とほぼ互角。さらには敵援軍の根来忍軍までやってきて野戦に持ち込まれたところで、顕如を城に逃げ戻れないようにした上で集中攻撃して撃破。ここに本願寺陥落。撤退した本願寺勢力は最後の拠り所伊勢長島に立て籠もることに。

 どうやら石山が落ちて近畿を統一したことに気をよくしたのか、「備前をものにせよ」と秀吉君に命令が。石山本願寺を秀吉君の居城にして、そっから軍を出す。んで、姫路を落としてそこを中心に備前を制圧することに。基本的な流れは史実に近いですな。史実ではたしか、備前を落とし、毛利と対立しているところに本能寺の変、だったような。まあ、それはそれとして戦でござる。

 備前を秀吉の直轄領にしたらすかさず弟子信長の命令「本願寺勢力を制圧せよ」今度は伊勢長島に軍を向けることに。兵力の蓄えは相当あるみたいでしたが、援軍の根来衆が長年の戦いで弱体化させられていたのと、援軍が来た途端、籠城軍が野戦に持ち込んできた(籠城側の人数が少ないとすぐに城に戻ってしまい、後で攻城戦を再開しなくてはならない)ので、顕如を囲んでめった打ちで撃破。石山と同じパター ンですな進歩がないぞ坊主。さらには石山で浪人していた孫市を大国筒(てっぽー)二つプレゼントして配下に加えるのに成功。


 今度は「上杉をつぶしてくれなさい」と信長。甲府辺りの城をさっさと落として、石山からそこに居城を移して、北陸を押さえた柴田勝家とともに上杉を攻め立てる秀吉君。そこへすかさず弟子信長から指令が。「石山本願寺へ城替えを命ず」うがーっ。分かりやすく現在の地図でいえば新潟方面を攻めるために長野に拠点を移してそこから出撃しようとしていたところ、大阪に転勤を命じられたわけで。遠いがなーっ。遠いから移ったんだっちゅーに。でもそこからはるばる出陣して日本海沿岸から上杉を追っ払い、上杉は次第に南に追い込まれる。そこは北条、徳川が入り乱れて混沌。そこへ食い込んでいく織田という構図。

 上杉謙信、激強。一発一発のダメージがデカい上に、いきなり使ってくる特技「毘沙門天」で上杉軍の士気マックス、攻撃力激増、さらにその効果が10ターンくらい続きます。それでも謙信追いかけて城を陥落させていく秀吉君。北関東でとうとう上杉家滅亡。家臣たちをごっそりいただきました。直江親子、上杉一族、側近たち。一度謙信は断られましたが通い詰めて配下に。

  
 次に信長がいいました。「三好家行ってみよう」近畿から追い出した三好一族は四国の四つほどの城に根を張っています。石山から出撃してあっさり撃破。


 すると信長がいいました。「北条、やっておしまい」あらほらさっさー(*4)。この時点で北条の城20。織田の同盟国徳川ともめてます。クッションになっていた今川なんて跡形もありません。とりあえず今度は上杉のときに陥落させた北関東に拠点を移し、そこから南へ進軍開始。その辺りで「これはゲーム的に配下のみを出撃させることもできるのでは?」とようやくながらに気づき、軍勢を二つに分け、一軍を弱めの城へ、もう一軍を秀吉君が率いてそこそこの城へ。がしかし、委任してると正攻法でかかるらしく、負けることが多い。兵力の損耗が激しく、慌てて他の秀吉君直轄地から補充。今度は訓練度と士気が下がって立て直しに大わらわ。その間、信長と家康が北条の拠点小田原城に攻め寄せては撃退されていたり。

 戦をするときは、他の国主や城主に援軍を要請することができます。弟子信長は、師匠の援軍要請の半分近くを蹴ります。あんまり助けてくれません。親密度を上げていた丹羽長秀や柴田勝家や前田利家は本人が城にいれば必ず援軍に応じてくれます。親密度をわりに上げていたはずの明智光秀は絶対に応じてくれません。うむむ。
 軍の立て直しを終了させて、今度は一軍にて怒濤の進撃。江戸城を制圧し、未開拓の土地が多いので新田開発。石高激増ですよ。収入アップですよ、奥さん。東の北条領をつぶしてから西へ転じ、小田原攻め。あっさり陥落。ごっそり北条家の家臣をいただく。小田原の開発開始。石高アップです。


 今度は信長こんなことを。「伊達を滅ぼしちゃうように」この辺りから、どうも徳川家との仲がおかしくなっていることに気づく秀吉君。というのも、同盟関係結んでいるのに、織田→徳川、徳川→織田とも感情が最悪、レッドゾーンです。しばらく経って関係図を見てみると、同盟がなくなっていて、織田に攻込名分(これがあると軍を動かす正当な理由があるってことで悪名が上がらない)が。てことは、徳川が一方的に同盟を破棄したな。と思うが、さらに数ヶ月後、お互いに感情最悪のまま、また同盟結んでるし。政治は複雑です。

 ともあれ秀吉君は伊達家(20城+支配下の城)に喧嘩を吹っかけるべく、水戸へ拠点を移動。そこからガンガン行こうぜって感じでやっていると、報告が。「大殿は居城を小田原城へ移されました」はいぃ? まあその前の居城が北陸だったんで、東北攻めを援護してくれるのだろう、と思いきや、相変わらず援軍にはなかなか応じてくれません。秀吉君が仙台を陥落させ、米沢と山形を陥落させました。米所だし鉱山も多いしで、周辺をひたすら育てて収入アップです。そこへまた報告が「大殿は居城を江戸城へ移されました」おそるおそる確認すると、先に召し上げられた小田原城は戻ってきていません。信長直轄領になりましたです。多少の不満を抱きつつ、武田遺臣、上杉旧臣、北条残党を率いて、さらに伊達を北に追いつめていると、報告が。「大殿は居城を山形城へ移されました」結局、育てた城を次々に召し上げられる秀吉君。米沢や仙台が取り上げられる前に伊達滅亡。家臣はすべていただきました。


 東に敵がほとんどいなくなったので、次は西だろうと推測。秀吉君は石山に帰還。伊達の支配下にあった東北の小さい敵の討伐も命じられたのですが、面倒なので、外交で支配下に置こうと画策。しているところを片っ端から弟子信長が戦を吹っかけて陥落させていく。信長の悪名上がりまくり、しかも秀吉君の外交戦略すべて丸つぶれです。制圧主命出しといて信長自分で滅ぼして「もう攻めずともよい」なんていわれる日々。うう。今度は本当に東に敵なしになったので、こっちが東北攻めしている間に動き出し、ちまちま攻撃をしかけてきていた長宗我部の城を主命を待たずして攻略。勝手に落とした城は問答無用で主君の直轄領になるっぽいというのを知ったのはその後のこと。


 ここで全国見回してみると、残るデカい勢力は、武田を滅ぼし甲州、東海にいる徳川、中国地方の覇者毛利、九州を二分する形の大友と島津。武将クリアの条件は、本人あるいは所属する大名家が全国180ある城のすべてを制圧するか、支配下に置くか(同盟でも可)、さらには朝廷からもらう官位が正一位に達するか。城は110くらいを織田家が、さらに織田家支配下にある城が5つくらい。織田家所有のうち、半分が秀吉君の直轄領です。弟子信長の官位はこの時点で秀吉君がやっていた朝廷工作の結果、正二位。そこで秀吉君は考えた。これはひょっとして官位もらってエンディングの方が早いんじゃにゃあかのう?  以後秀吉君怒濤の朝廷工作が始まり、順調に信長君は従一位左大臣。そこからなかなか上がりません。


 一方、信長直轄領で民衆の不満爆発、一揆頻発。ほぼ同時に何カ所も一揆が起こってます。えらい騒ぎになってきました。攻めるだけ攻めといて信長は治安維持に努めなかった模様。まっこと好き勝手やっているわけで。


 そして、一揆を完全に無視した信長の「毛利を消すだぎゃあ」てな主命が下る。同時に「大殿は居城を姫路城へ移されました」姫路もまた、秀吉君が育て上げたお城。国主のお給料は、所有する城の石高によって決まります。西に東にさんざんこき使われた挙げ句、小田原、江戸、山形、姫路と大きいところをぶん獲られ、給料減ってるわけで。さらに援軍にまったく応じてくれなくなりました。む、謀反でも起こすか、わし? 史実の本能寺まであと5年くらいあるけど。念のためいっておきますと、ちゃんと「謀反」のコマンドはあります。ついでに「謀反を促す」とか「辻斬り」というのもあったり。今なら、謀反で織田家を二分しても勝てる気がするぞ。武田、上杉、北条、伊達、長宗我部、三好などの旧メンバーが秀吉君の配下にいます。さらに前田慶次、細川親子、真田親子、大久保長安、藤堂高虎など充実しまくりです。一軍は五部隊まで出せるので、最強メンバーは秀吉君、上杉謙信、加藤清正、雑賀孫市、伊達政宗ってとこでしょうか。それでも我が秀吉君は律儀に毛利攻め。いくつか城を落とし、さらに攻めまくっている真っ最中に、報告。「大殿が太政大臣に任命されました」正一位は太政大臣か関白か征夷大将軍でございます。お、終わった〜。そのままエンディングへ。


 エンディングは語る。弟子信長は姫路を中心に天下布武をし、統一直後引退して好き勝手やりたい放題。信長の死後、統一国家としての政権を継げる者がおらず、再び戦乱へ。そこへ外国勢力がやってきてひとたまりもなく日本は飲み込まれ、各大名がそれぞれ各国と結びついて代理戦争のようや形になって泥沼に。な、なんちゅうエンディングやねん。これってやっぱり弟子信長が悪いんだよなあ。こんのバカちんがーっ(*5)。こんなことならさっさと謀反起こして信長滅ぼしておくべきだった。


 秀吉プレイ総時間が65時間くらいでしょうか。このゲーム、それぞれのキャラに主人公札というのがありまして、仲良くなったりイベントやったり殴り倒したりしたらもらえるんですね。主人公札持ってるキャラは、それを主人公にしてプレイが可です。主人公札総数が860。さらに新武将エディット総数40です。秀吉プレイで主人公札がどうにか150枚くらい集まったでしょうか。九州勢の大半と徳川勢、毛利勢あたりはまだです。あとは年代の関係でもう死んでるか、まだ登場してない人たちも。いやはや長く楽しめそうなゲエムですな(*6)

 次に新武将でシナリオ開始年代をずらし、秀吉君プレイでは関係なかった九州の島津義弘の息子として血縁結んでゴー。開始初っぱななら「お祖父様を助けて天下統一を」とか言い出す主人公。す、すげえ、よく対応してるなあ。たしかに開始時の薩摩は島津義弘の親父貴久が君主なわけで、主人公から見たらじーさん。そのための台詞がちゃんと入力されとるんですな。とりあえず、島津で全国制覇目指すべく下働き開始です。東では、将軍が追放され、比叡山が焼かれ、浅井長政が信長に滅ぼされました。どうなることやら。

 以上、今回の「太閤立志伝」ネタ終了。


○   ○   ○   ○   ○


 こっからフツーの話です。いや、内容から考えるとあんまりそうともいえないのですが、相対的にフツーっぽい話です。


 台風中継のときに、先輩にふといわれた。「次の土日、来れるか?」「何かあるんですか」「うん、サッカー中継(*7)」「スケジュール調べておきます」翌週、陸上競技場にいる私。機材の運搬やセッティングを手伝い、合間にふと競技場を眺める。あの夜間照明、15メートルあればいいかな。この競技場の広さなら250メートルで巻き込める(*8)だろう。どうもまだ「塊魂」症候群が続いている模様。ちなみに両方ともゲームに出てきて、巻き込めます。後でたしかめたら「サッカースタジアム」は228メートルくらいになってました。


 サッカーの試合があってる間、つらつら競技場内を眺めながら、今度は周辺に目をやる。ビルが結構建ってます。ううむ、250メートルあれば、あんなビル楽々巻き込めるよなあ。と考えると、実際の塊(←ないない)の大きさが目に見えるようです。こりゃあ、阿鼻叫喚ですわ、たしかに。かなり曇っていたのだが、阿呆なことを考えている間にこんがりローストされる私(*9)。顔ひりひりで す。


 お昼時、放送局で準備やら進めていると、先輩方がテレビを観てらっしゃる。歌合戦である。鐘の鳴るやつである。にしても、見覚えのある外人が出ている。はて? と記憶を探ってみると、先週台風待機している間、同じテレビに映っていたものではあるまいか? イギリスの鳥羽一郎などと手書きされたシャツを着た外人が演歌を歌うのど自慢がそうそうあるとも思えぬ。再放送か、録画したやつだろうか。はたまたこれは一週間前に見た「未来の記憶」であらうか。先輩方がチャンネルをいじり、最新の台風情報が映し出される。また台風が上陸するっぽい。これは多分再放送じゃないぞ(*10)


 てなわけで、台風18号上陸です。前日、強風域に入る前から、我が町では自主避難所の案内が放送で流れたり、学校の休校が決まったり、ごみの収集は翌日お休みとなったり。うむむ。

 当日未明暴風域に入る。とはいえ、まだたいしたことはなく、余裕ぶっこいて、というか自主休日になって時間が空いたので、ネオパソにプレステつないで「太閤立志伝」秀吉君プレイを進める。やっていると「そろそろであるか」という感覚に目覚め(*11)、あるいは「予感です、予感がします」(*12)と呟き、セーブしてパソをシャットダウン。その10分後に我が町停電です。浴槽に水をため込み、冷蔵庫からナマモノを選んで調理して食事。


 窓がびしびし歪み、物置が吹っ飛び、瓦が落ち、看板がどこからともなく飛来する光景を、延々地震のようにびりびり揺れている二階の窓から見物する私(*13)。外壁や瓦は半年前に改装や塗り直しをしたばっかりです。

 夕方、ようやく風が多少弱くなり、状況確認。まあ、ご近所はそんなに被害は出なかったようです。木も電信柱もへし折れてなかったし。異口同音にいったことには、「前のよりマシだ」てな台詞。ニュースなんかでも散々比較されていた13年前のやつです。私の実感としてもあれよりたしかにマシだった(*14)


 そこへ父から電話で指示が。「手を触れるな、片づけるな」早めに帰宅した父は、途中で使い捨てカメラを買ってきていた。それで落ちた瓦や、壊れた物置や屋根を撮影しまくる。補助申請か何かに使うそうだ。「瓦が落ちたと聞いたとき真っ先に思い浮かんだのはカメラだった」と父は語る。一度経験していたのがよかったんでしょうな。13年前のやつがなくて、いきなりこれだったら、相当混乱したでしょうし。


 その父の取引先が多数沖縄にあるんですが、当日電話して状況を聞いたそうです。するとこれまた異口同音に皆様方「50めーたーくらいたいしたことないさー」とおっしゃったようで。「こっちじゃ当たり前だし、瓦なんて一枚も飛んでないさー」だそうで。沖縄にいると噂の弟にいたっては仕事中(*15)で連絡すら取れなかったとか。
 


 停電でやることが限定されるので、早めに夕食。救急車のサイレンが時折鳴っているのは、多分交通事故でしょう。信号も止まってるわけだし。食事している最中に町内放送。九州電力から、「停電していて大変だろうが、わしらも頑張っておるから、もうちょっと我慢したれや」てな内容。彼らの頑張りで我が町は夜9時前に復旧。


 翌日あちこち回っていると、大津街道の杉並木が結構へし折れてる。参勤交代に使われた道で、里程標として木が植えられて(*16)、それが地名に残っている(一里木、二里木、三里木など)道である。ついでに昔、宮本さんが「死んだらここで世話になった殿様たちが参勤交代するのを見守りたい」といって埋められたという武蔵塚がある。もっとも宮本さんのお墓はあちこちにありますが。

 他にはまだ停電中のところがあり、電動シャッターが上がらなかったり、仕事にならなかったりで、お休みになっている会社とかもある。阿蘇の方では名物の大きな桜が先週の台風で損傷したのに続いて、またしても傷ついたとか。ニュースでは、県内の学校施設の被害総額が4億円近くになったとも。うむむ。


 台風一過というか台風一家でやってきたって感じで、完全復旧にはまだ多少時間がかかりそうですねえ。台風やら猛暑やら洪水やら今年は自然が厳しい夏だったなあという感じです。野菜とかの値段も急騰しているらしいですしねえ。やだなあ。


 こないだテレビで、暑いとハチの活動が活発になるとかいってました。鹿児島のハチ退治の人が出てて、今年の仕事量が何倍かになったとやら。防護服で活動限界が15分という話です。暑くて。戦場に投入される特殊部隊という感じです。ちなみに黒髪戦区は熊大にある自転車小屋のハチの巣は次第にビグ・ザムからソロモンになっていきつつあるっぽいです(*17)



(*1)全部実話は実話なんですがね。
(*2)政治家の人を見ればよく分かるでしょう。
(*3)偏ったネタが続き説明してると切りがないので注釈も控え目に。
(*4)説明がいるのでしょうか、これ。
(*5)海援隊の人の発声でひとつ。
(*6)一年経ってもまだ現役でちまちまやってますよ。カードがコンプリートできてないです。
(*7)天皇杯だかの一回戦だったか。あんまし覚えてないです。高校生と企業チームだったような。
(*8)こーゆースケールを考えるきっかけというか中毒症状を出した「塊魂」はスゴいと思います。
(*9)英語風ではローストというよりもトースティッド。
(*10)台風は再放送じゃなかったが、のど自慢は再放送か録画だったっぽい。
(*11)こーゆー勘働きは優れてると思うぞわし。
(*12)耳が回るとなおよい。るーるーるーるー。
(*13)常日頃の観察が肥やしになるのである。
(*14)少なくとも吊り式の信号が転がってたり、粗大ゴミの日に近所で標識やカーブミラーが捨ててあったりといったことがなかった。
(*15)何事もなかったかのようにウチナー人は仕事をしていたそうだ。
(*16)江戸時代から植えられてる実物ではないはず。十年以上前、シロアリにほとんどやられ、そこから周辺の住宅街にまでシロアリが繁殖して被害を出しまくった後で植え替えがあったように記憶している。
(*17)雨ニモ負ケズ、風ニモ負ケズ。



購入した本:
 成田良悟『バッカーノ! 1933(上)』、橘早月『オーバー・ザ・ホライズン』
    

読了した本:
 司馬遼 太郎『箱根の坂(下)』、伊坂幸太郎『チルドレン』『グラスホッパー』、北方謙三『水滸伝十四 爪牙の章』、栗本薫『身も心も 伊集院大介のアドリブ』、 川島レイ『上がれ! 空き缶衛星』、室積光『都立水商!』『ドスコイ警備保障』、米村圭伍『おんみつ蜜姫』、と学会『トンデモ本の世界T』、日本オタク大 賞実行委員会編『日本オタク大賞2004』
 




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中旬。


箱買い」という言葉をご存じであろうか。いわゆる「大人買い」の一種で、バラで売られているものを、箱ごとまとめて買っちゃうことだ。私が中学生の頃、同級生が食玩(*18)にハマり、箱買いをやっていた。遊びに行くと、皿に山盛りのチョコレート菓子を供され、というか食べさせられ、帰るときには冷蔵庫にみっしり詰まっているチョコレート菓子(*19)を持って帰るよう頼まれたものである。

 先日、本屋に行ったときのことである。コミックコーナーで「民明書房大全(*20)なるものを見つけ、これはネタにせねばなるまい、と思った時期のこと。ライトノベルのコーナーに、中高生くらいの二人組がいた。しゃがみこんで、本棚下の引き出しを開いて物色している。んで引っ張り出した本を上に積み上げているところだった。私はそこを通り過ぎて近くの棚で本を探していた。すると通路の方からひとりのおばちゃんが出現。何の変哲もない、といっては失礼だが、フツーのおばちゃんだ。ただ、本屋のラックを押していた。あの、ファミレスのカートみたいな三段ラックである。上二段にカゴ合計四つが載っていて、それぞれ本が文字通り山積みされていた。それもきれいに入れていったのではなく、明らかにぽんぽん放り込んでいったとおぼしき結果の山積みである。おばちゃんが口を開いた。「面白そうな本があればどんどん入れなさい」返事をしたのは、私の後ろにいた二人組の中高生である。カゴを見ればライトノベルのソフトカバー、文庫、ハードカバーも入っている。他にも何が何だか分からないくらいいろいろ。私は思わず「ご一緒させてもらってよろしいですか」といいそうになったがかろうじて自制した(*21)。自分の会計を自分ですませ、本屋を出る。外側にはハードカバーの最新刊が積まれている。そこで再びラックのおばちゃんと遭遇。本が増えている。ラックの三段目に例ののび太に似た少年が活躍するらしいファンタジーの最新刊が6パック12冊、積まれていた。とっさにこれは最初からラックに入っていて、それをおばちゃんが使っているのだろうと思ったが、記憶を辿ればさっきはたしかになかった。それにしても6セットである。ラック買いです。人外魔境を見た気分でした(*22)


 「バジリスク」全5巻を一気読みする。うーん、いいなあ。山田風太郎の『甲賀忍法帖』(*23)をコミックにしたものである。いずれも未読の方のために説明しておけば、時代は江戸初期。三代将軍を竹千代(後の将軍家光)、国松(後の駿河大納言忠長)のいずれにするか苦慮していた家康が命令を下す。すなわち、伊賀と甲賀にものすごく仲の悪い忍者の一族がいる。それぞれから十人の代表選手を出し、術比べというか殺し合いをさせる。伊賀が勝てば竹千代が、甲賀が勝てば国松が三代将軍となる。

 面白いのは、1)どちらの十人も特異な能力を持っている。2)相手の能力の大半は知られていない。3)それぞれの能力を噛み合わせて対決していく。4)伊賀の姫と甲賀の若様は惚れ合っている。5)もっとも致命的な能力の持ち主がそれぞれ能力を期限付きで封じられる。6)勝負の結果は最初から読者には分かっている。

 風太郎の忍法帖は、たとえば菊地秀行のシリーズの面白さ、あるいは少年跳躍的な対決バトル物(「男塾」とか「ジョジョ」とか)に通じる、というかこちらが元祖。6についてはフォーサイスの『ジャッカルの日』や『鷲は舞い降りた』に通じるものがある。『ジャッカル』では殺し屋ジャッカルが標的とするドゴール大統領は暗殺されなかった事実が読者には前提としてあるし、『鷲』も同様に秘密部隊の作戦が失敗することが分かっている。あとは、いかにしてそうなるかを楽しむのである(*24)

 ストーリー展開もよい。冒頭から対決に始まり、伊賀甲賀それぞれの大将が序盤で死に、両者に手渡された人別帖(二十人の名前が書いてある)のひとつは処分され、もうひとつが伊賀に届けられる。そこには婚約者として甲賀の若様である弦之介が滞在していた。伊賀の敵意をまったく知らない状態で甲賀は戦う羽目になり、実際弦之介が事情を知ったときにはすでに甲賀の十人が五人になっている始末(伊賀も何人か死んでいる)。そこに伊賀甲賀の悲恋と敵意がからみあい、伊賀の姫である朧は自ら能力を封じ、一方弦之介も伊賀衆によって能力を塞がれてしまう。

 表題の「バジリスク」は「博物誌」の怪物。八本足の大トカゲで猛烈な毒を持ち、ひとにらみで岩を砕き、生き物を殺し、あるいは石に変える。川に触れれば水をことごとく毒に変え、槍で刺されれば毒が柄を伝って持ち主を殺す。というのはむろん一般常識の範疇(*25)である。伊賀の姫である朧は見つめるだけですべての忍術を暴き、キャンセルする能力を持っているし、甲賀の若頭である弦之介がひとにらみするだけで彼に害意を持つものはおのれの能力で死ぬことになる。タイトルはこの二人の能力を暗示するものであろう。

 風太郎忍法帖シリーズでいえば、私が好きなのは『魔界転生』『柳生忍法帖』『甲賀忍法帖』そして『風来忍法帖』である。能力者同士のぶつかり合い、駆け引き、ストーリー展開が楽しい作品群である。まったく読んだことのない人はせめて「バジリスク」だけでも読んでみてはいかがか。


 「戦国無双 猛将伝」を購入。予約してたショップに前日赴き、段ボールに入ってるままのソフトを出してもらった。夕方、ショップから電話。「ご予約の戦国無双の猛将伝が入りましたので〜ご連絡を〜」もう昼前に買ったわい。予約ソフトの引き替え券も渡したろうに。
 ともあれ帰宅してからプレイ。むう、何やら全体として画面が明るい。追加キャラは例の平八郎、平八郎の娘稲姫(小松姫)、羽柴秀吉、今川義元の四人。

 やってみた感想はというと、親父強ぇ(*26)。平八郎、無双奥義が入ると極悪です。前田慶次に比べると打撃回数が少ないものの一発一発が強く、さらに殴りながら動ける。男塾名物に入ってもいいくらいボコボコに殴りまくり、「耐えてみせよっ」と吠えますが、無茶です。富樫でも無理です(*27)。鎧の背中に人面疽のように顔が浮かび上がってます(*28)。角もデカいです。試しに真田幸村シナリオの第一ステージで使ってみたら、かがみこむように走るくのいちが平八郎の腰くらいまでしかねえっ。 デカっ。

 加えてミッションも燃えます。金ヶ崎撤退戦では、猿と狸を逃がすため、ひとりで浅井長政の軍勢を食い止めることに。橋を背に立ちはだかり、一兵たりとも通さないミッションがあり、ここは長坂れすか? と思っていたら、ステージクリア後のムービーで「殿のためならば関羽にも張飛にもなりましょう」とかいう平八郎。ラストステージ(下ルート)では「戦国最強を決めよう」と挑戦されてタイマンかましたり。燃える親父(*29)

 もうひとり特筆すべきは今川よっしー。まろです。「真・三國無双2 猛将伝」のようなストーリー展開になってます。刀を振りかざしてへこへこ走るよっしー。「へいぃ、ありゃあ、ほりゃあ」と気合いの入った掛け声。無双奥義はドリブル。ボールはトモダチです。敵中突破です。チャージ攻撃がリフティングしてボレーで爆発します。そもそも上洛の目的が「京で蹴鞠をやったら楽しそう」というものだったり、「尾張のうつけも蹴鞠るかのう?」「の? の? の?」「まろは腐ってなぞおらぬぞよ」など迷セリフを吐きます。「けまる」って動詞なん!?

 分岐ルートのラストそれぞれが「京洛蹴鞠会」「本能寺肝試し」といったタイトルだったり、ちと見ててアップに耐えられなかったり、行動がおバカだったり、息子の氏真が本隊からはぐれたのを見つけて合流すれば「我が息子ながら頼りにならないやつよ」とセリフが入りあんたにいわれたくないと思わず突っ込んだり、後半部下に「殿、たくましくなられて」といわれてほろりときたり、それでも某キャラに「王道のカッコよさに、おことは不要だ」と断じられたり。でも、なまはげ大名にいわれたくはないぞよ(*30)。いや、強いんですよ、よっしー、意外に。攻撃回数が増えれば回転しながら回り込めるし。エンディングムービーはいずれも笑えます。エンディングを見た後、追加で別モデルを選択。出てきたよっしーの姿は、うわっ、まろの頭に花が咲いてるぞよ。爆笑。

 「戦国無双」自体はちょっとカラーが暗めで一通りクリアしたらほとんどやらなくなってたんですが、「猛将伝」は思ったよりもいいです。エンディングムービーがちゃんとみんなポリゴンじゃないムービーになってるし。


 「猛将伝」はネオパソに主につないでやっているんですが、裏でパソに別作業をさせたりもするわけです。すると、時折処理落ちがでてきます。いや、「猛将伝」は「戦国無双」よりわらわらと敵が出てくる分、プレステ2が処理落ちしやすいんですが、それとは別問題。音声はそのままで、表示画像だけが瞬間止まったり、カクカクしたりするのです。その間、プレステの方はきっちり動いているので、どうなるかというと、「うおぅ、時間が飛んだ」てな具合。キングクリムゾンな感じ(*31)です。しかもコントローラのバイブは利いているので、殴られたら振動で分かります。時間が飛んだ間に攻撃されるわけです。多分製作者が想像もしない部分ではらはらどきどきです。


 「猛将伝」やる一方、こっちもやってます。次は今回の「太閤立志伝V」リプレイ。つっても、まだラストまで辿り着いてないので、連載になるかと思います。前回までの秀吉君プレイとは違ったストーリー展開で楽しいです。もっとも最初のうちは能力も位も低いので、やれることが限られているし、単調ですかね(*32)


○  ○  ○  ○  ○

  
  連載(予定)リプレイ ゴーゴー島津君  第1回「九州雌伏編」

 さて、主人公の名前であるが、これを仮に島津君としよう。島津君は、島津義弘の息子ということになっている。スタート時の領主は島津貴久で、その子が義久、義弘、歳久、家久などがいる。島津君は領主の孫であるが、たいしたことはなく、第一、始まった段階で島津家は城をひとつ持っているだけである。薩摩すら統一されていない。そんで二ヶ月に一度、お城で評定があり、足軽組頭以上は集まり、主命を受けることになる。 

 島津君は剣豪系キャラである。武芸はわりに優れているが、他は空っきしである。よくいる体育会系なのである。ので、主命も特に能力を必要とせず、新しい技能を獲得すべく「修業」をもっぱらにする。この辺がすでに秀吉君と違う。秀吉君はかなりの技能を最初から持ってたし、能力のパラメーターも高かった。

 最初に覚えたのは算術技能。これがあると売買が有利になりやすい。地元鹿児島の町で商家に行き、ひたすら計算のミニゲーム。三つとか四つとか五つとかのスペースがあって、それが四則演算記号および等号と答えで結ばれている。スペースに数字を入れるのだが、同じ数字は一度しか使えない。これを時間内に五問。

 算術技能を高めると、今度は売買系の主命を受ける。修業よりも達成したときの功績が大きいのである。しかも安いとこ高いとこを探しておおっぴらにあちこちに旅が出来る。やろうと思えば、技能で割引させた分をちょろまかすことだって可能です。

 主命を果たしていくうちに身分が足軽組頭から足軽大将にレベルアップ。給金もわずかに高くなりますが、貧乏は貧乏。よって、高い武術能力を生かして、暇を見て町で戦闘系依頼を引き受けて小遣い稼ぎ。酒場で用心棒やってタチの悪い酔っぱらいを 斬ったり、近隣を荒らす山賊を斬ったり、商人の護衛をして賊を斬ったり、仇討ちの手伝いで相手を斬ったり。斬ってばっかりやん島津君。

 んである程度小銭が貯まると、売買系主命で外に出た折り、博多や平戸あたりで刀やら鎧やらを購入。さらには、よく行く柳川の宿屋で看板娘に貢いだり。彼女が、後に島津君の嫁さんになるわけですが。

 そうこうするうちに、内政につとめていた島津家が動き出す。薩摩統一戦争。でも島津君は下っ端なので連れても行ってもらえません。戦争が評定の時期に食い込むと評定もなしです。だもんで、わりと暇ができ、鹿児島で今度は鍛冶屋に師事。火薬の材料を買いにいったり、お手伝いをしたり。いわゆる鍛冶手伝いの身です。もちろん他の技能も上げていきます。特に伯父の義久、実父の義弘あたりが高い技能を持っているので、戦で他出していないときには顔を出して技能習得です。

 足軽大将から侍大将にレベルアップしたら、戦に連れて行ってもらえるようになりました。技能が低いので大して役に立ちませんが。レベルアップするたびに、そろそろ嫁でも」とひとりごとの島津君です。宿屋の娘にひたすら貢いで親密度をマックスにして、それでもさらに通って貢いで、最後は平戸の南蛮商館で所持金すべて吐きだして購入したルビーの指輪をプレゼント。ようやく嫁さんに来てもらいました。


 新婚になった島津君ですが、この頃、鹿児島の鍛冶屋で習うものを習って鉄砲鍛冶ができるようになりました。自宅に鍛冶場を造ってとんてんかん。できたへっぽこな鉄砲を名付けて「島津君1号銃」。できが悪かったのでもうひとつ。もちろん次は「島津君2号銃」です。やっぱりできがよくありません。鉄砲を造ってはみたものの、「俺の造りたいのはこんなんじゃないやい」と思った島津君でした。島津君は刀が打ちたかったのです。でも鹿児島には鉄砲鍛冶しかありません。九州には刀鍛冶がいません。はて、と考え、刀鍛冶といえば長船とばかりに新婚家庭も顧みず、岡山まで遠征しまくりです。スケジュール的には、評定→主命達成→長船の鍛冶屋で下働きを数日→鹿児島に帰る→評定、あるいは、評定→合戦→合戦終了→長船で数日修行→評定の繰り返し。

 刀鍛冶の修行のひとつに砂鉄採集があります。町や城に近いところでは採れないというので街道の真ん中で探しますがまったく見つかりません。どうしたものか。ふとカーソルを動かしながらボタンを押してみる。うわっ、街道じゃないところも歩けますよ? 道なき道を行く島津君。通算プレイ時間70時間を越えて新発見です(*33)。とりあえずこれであちこち回れるようになり、観光地巡りをして名所札をゲットしていく島津君でした。


 せっせと鍛冶修行をしているうちに、島津家は薩摩と大隅を統一、今度は北上を開始しました。同時期、龍造寺家が大友家に滅ぼされ、九州の半分を大友が握り、島津以外の小さい家も大友傘下です。周り全部敵ですな。肥後の相良家、阿蘇家、日向の伊東家などが当面の相手です。合戦してるとやたら大友が援軍で出張ってきます。そこそこ功績を挙げているうちに侍大将から部将にレベルアップ。

 元々剣豪系のキャラな島津君、鍛冶修行をする傍ら、剣の師匠も探していました。人吉で丸目長恵に遭遇。タイ捨流の人です。でも弟子入りどころか「島津家の方とは話すことなぞござらん」と行ってしまいました。丸目っちの属する相良家とは戦争中でした。とほほ。まあ、後に丸目っちに弟子入りしてタイ捨流の皆伝になりましたが。

 城を獲ったり獲られたりしながらも島津は領土を拡張。九州の南半分をゲットしました。島津君は部将から家老にレベルアップ。先任家老の実父義弘や叔父連中はあちこちの城主に任命されています。そんな中、家にいると「貴殿の噂は聞いています。どうか大友家に」と敵方から何度もスカウトが来るようになる。島津君、有名人です。まあ、主家を裏切るつもりもないのでひたすらに断って、主命を果たし、合戦をし、鍛冶修行の日々でしたが、長船にいるときに報告が。大殿が危篤です」ひいっ。鍛冶修行そっちのけで慌てて鹿児島に戻る島津君。大殿こと島津貴久臨終。後釜は嫡子の義久です。


 人の死は連鎖するものなのか、中国の毛利や四国・近畿の三好でも代替わりが。養子に出てた人が家を継いだので、双方ともに名前が変わりました。毛利が吉川に、三好が十河に変更です。でも、九州にいる島津君には関わりがありません。また東では、武田信玄が上洛を開始して、織田と同盟組んでいる徳川と激突、続いて上杉謙信も上洛宣言して北陸で織田と激突です。石山本願寺も織田家に宣戦布告をしました。将軍を追放し、浅井朝倉を倒して調子に乗っていた織田ですが、あちこちに火がついてるっぽいです。でも、やっぱり島津には関係ありません


 小大名は下したので、島津家は九州統一を賭けて大友と各地で激突しています。強敵は龍造寺系の鍋島直茂と大友の立花道雪。特に鍋島の「威圧」はこちらの全部隊の士気をどかんと落としてくるのでやっかいです。まあどうにか大友を押しまくって領土を広げ、島津君も城主任命です。佐賀で城持ちです。で兵は少ない、金はない、食い物もない、手下も少ない。ないないづくしですな。思えば秀吉君は城持ちになったときに、竹中半兵衛、黒田官兵衛、蜂須賀正勝、加藤清正、福島正則が配下にいて、さらに石田三成がすぐに出てきたわけで、ずいぶん楽だったのだなあと思うことしきり。

 城主にはなったのですが、この状態では兵も出せないので、以前からスカウトしていた数人の配下と伯父から授かった寄騎のニーロ(新納忠元)に命じて富国強兵。島津君は長船に通う傍ら、途中の町で人材スカウト行脚です。とうとう島津家が大友を撃破したあたりで、島津君は何もしてないんですけど城主から国主にクラスチェンジです。肥前国主です。平戸や大村や佐賀やら領地です。大友終焉の地が五島だったので、一番近い平戸に浪人が流れ込んでいます。そこに赴いてスカウトスカウトスカウト。鍋島も立花も手下にしました。


 長船通いでどうやら刀鍛冶ができるようになりました。札「備前伝」をゲットして長船流の刀が造れるように。手下も増えたので富国強兵を進めながら、島津君は刀を趣味で造ります。もちろん何もなかったかのように「島津君1号」から再スタート。へっぽこですが、打ってるうちに少しはうまくなるでしょう。

 佐賀で刀を打っていると報告が。武田信玄が死亡したとのこと。翌月、今度は上杉謙信が死亡したとのこと。連続です。続けざまです。怪しいです。何だかあまりにも織田に都合よすぎでないかい? すべての陰謀を裏で秀吉が操っていたという『妖説太閤記』(*34)ばりの脳内ストーリーが展開中です。
 
 九州統一で当面の島津家の目的は達成です。史実では、大友系の立花辺りが島津を防いでいる間に秀吉の九州征伐が始まり、統一はできなかったと記憶しています。それよりもだいぶマシですな。

   さて肥前国主となった島津君。それからぱったりと主命が来なくなりました。鹿児島に戻って掛け合っても「島津家の目標は領地の発展だ」といわれ、放置される日々。大友家にいた連中をかなり手下にしてますので、彼らをこきつかって領土発展に努めるんですが、なんぼなんでも限度があります。東では武田家が滅んだと噂で聞きました。信玄亡き後、勝頼が後を継いだらしいですが。それも遠い国の出来事であります。多分、徳川に食われたんでしょう。

  富国強兵策を手下に任せて、島津君、刀鍛冶に精を出します。主人公には体力がマックス100で設定されていて、一日ごとに1ずつ減っていきます。キャラにもよるんですが、50を切ると体調不良・病気になり、パラメーター激減、能力半減です。んで、刀を一本叩くのに、30日かかります。その間他のことは何もできません。「かたなかたなかたなぁ〜、かたなをたたくと〜、からだからだからだぁ〜、からだによくない〜(*35)と口ずさみながら減っていく体力バーを見るくらいしかできません。途中病気になると、中止になり、材料もパーです。

  そうやってできた「島津君3号」以下9号くらいまではちゃちいものでした。そこでふらりと島津君は旅に出ました。もちろん、新婚家庭はそっちのけです。長船を通り過ぎ、一路美濃へ。美濃といえば関鍛冶です。その辺りプレイヤー様は『ふたり道三』(*36)などで予習済みです。岐阜で鍛冶手伝いをして札「美州伝」をゲット。いったん佐賀に戻って部下に仕事の指示を与え、自分は鍛冶場で「島津君10号」にれっつとらい。……あんまり変わりません。

  新たな鍛冶を求めて、島津君は旅立ちました。自分が領主だということは念頭にありません。各地を放浪して、鍛冶屋を探します。畿内でカーソルを合わせ、ふと気がつけば、戦闘中のマークが。石山本願寺に織田が攻め込んでいるみたいです。さらに別の場所でウインドウを見れば、琵琶湖の西と東でも戦闘中。伊勢でも戦闘中。え、伊勢? こんなところで誰が? この周辺はみんな織田の領地で、外部に接しているのは東の徳川で、徳川は織田の同盟者のはずです。こりゃ一揆衆と織田がコンバットか、と情報を調べてみれば、織田と北条が戦っている。北条ぅ? 関東にいるはずのやつらが何でこんなとこまで出張っておるのか。と気にならないでもなかったんですが、九州の片隅に領地を持つ島津君としてはまあ、どうでもいいことで。そのまま旅を続ける島津君。

 畿内を抜け、山に入り、甲州のとある町で浪人の大群を見つける。どうもここが武田終焉の地らしく、旧臣たちがごろごろ(ゴロゴロ)している。鍛冶探しの方針を変え、島津君は一ヶ月半にわたってスカウトを続け、真田一族を始め、かなりの人数を佐賀送りに。それから甲府を抜け、富士山を眺めつつ、小田原へ。小田原で鍛冶発見れーす。下働きをして、札「相州伝」入手。

  佐賀に戻って早速二、三本打ってみる。すると価値4、5クラスのものができる。鍛冶屋的にはレベルアップです。価値5くらいになるとすでに全国区的知名度のもので「逸品」をいわれるっぽいです。価値6で逸品中の逸品で、鍛冶だと価値7の武具製作すればでどうもエンディングくさいです。何本か造ると、「もっと各地の鍛冶の技法を知れば」とひとりごと。またしても旅に出る島津君。お金が足りなくなったら各地で山賊狩りです。もはや、メインの職業は鍛冶、サブが剣豪、おまけがついて国主って感じです。岡山、小田原、岐阜、長浜、雑賀、鹿児島と行脚を続け、知識を統合して、札「大和伝」をゲット。帰国して作業に入れば、「島津君14号」は、価値6で武芸ボーナスまでついています。すごいぜ、島津君。

 これまで書いてなかったんですが、歴代の刀「島津君」および「島津君1号銃」「同2号銃」は他のキャラと仲良くなるためにプレゼントしています。武具を好むキャラなら、結構喜んでくれるのです。へっぽこだけど。しかし、次に造った「島津君15号」が価値6、武芸ボーナス+10に達したので、それは自分で使うことに。16号、17号ともに15号を越えませんでした。鍛冶をしていると今度は、「山城に鍛冶の一派があったらしい」という情報が。しかし、京都付近に鍛冶はない。探索に行くがいっかな発見できず。多分それを見つけたら価値7に届くのではあるまいか。

 久しぶりに全国の勢力図を見てみる。上から、北条、上杉、吉川(旧毛利)、織田、島津、十河(旧三好)以下略。ってあら? ずいぶん織田が下がってるなあ。まああちこちで戦ってるみたいだったし。

 そういう社会情勢を横目で見つつ、鍛冶を探しているうちに京都に入り、公家と仲良くなって、つい「治罰倫旨」を選択。勢力をひとつ朝敵にするコマンドです。しばし黙考。九州から攻め上るとしたら、中国か四国。でも中国の毛利とやるだけの兵力は島津君にはないよなあ。毛利攻めたら、同盟してる織田徳川が出てくるかもしれないし。じゃあ四国か。四国も長曾我部や十河とやるのはキツいか。と、お城二つの河野家を選んだら、そのまま通っちゃったよ、朝敵にしちゃったよ。ごめんよ、河野さん。

 どうしたものかと鹿児島に戻り、上司に相談。主命申し出をしたらこれまたあっさり通って、河野家制圧が主命になっちゃったよ、ごめんよ

 主命までもらっちゃったので、九州から出陣することになりました。山城の鍛冶も見つからないので、とりあえずそっちもお預けです。

 というわけで今回はこの程度で。次回、「西国雄飛編」へ続きます。ごめんよ、長くて


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 「太閤立志伝」やってたら、鍋島の話がまた読みたくなって、つい隆慶一郎の『死ぬことと見つけたり』を再読したり、毛利元就の話を読み出してみたり、あと山岡荘八の『伊達政宗』を分けてあるやつでなくて一冊本で借りてきてしまったため、えらい苦労しつつ読んでみたり。『政宗』、ハードカバーで二段組みで970ページくらいあります。うう。


 「無双」の面白さはアクションです。いかに敵を薙ぎ倒していくか、プレイのキモは爽快感です。「決戦」はファンタジーです。元ネタを踏まえながらも、どこまで脱線できるか(例えば「U」は三国志演技がネタですが、キャラの男女が入れ替わっていたり、立場が変わっていたり、血縁関係があったり、空飛んだりするわけです)。その脱線ぶりがいいのです(*37)

 一方の「太閤立志伝」は「信長の野望」や「三國志」シリーズにより近くて、歴史イベントに詳しくないと、訳分からなくなります。寿命などはほぼ史実通りに動いていますし、大まかな流れも最初のうちは変わりません。そこに関与していって、どう歴史が変わっていくのか。また、そこに生きる主人公がどういった人生を歩んでいくのか、追体験していく面白さがあるように思えます。「三國志」などでは、やろうと思えばひとつのプレイにおいて複数のキャラを操作できるし、複数人でプレイできるのですが、「立志伝」は1キャラのみ、複数プレイはできません。その辺りに違いがあるのでしょうかね。

 そんなことをつらつら考えながら、ゲームしている今日この頃。



(*18)流行りに流行ったシール系のもの。後にゲームになったりアニメになったりしている。
(*19)異様な光景だった。もうああいうのは見たくないなあ。
(*20)結局買いそびれた。誰か買った人いますか?
(*21)だって混ざったら掘り出すのに苦労しそうだったんですもの。
(*22)本の扱いが雑だったし、大切にしなさそうだし、もうああいうのは見たくないなあ。ひがみもあるかもしれん。
(*23)一年経って、せがわまさき表紙の新装版が出ました。祝! 映画化!!
(*24)結末を予測しつつも楽しむ大人の態度が必要となる。
(*25)この程度だと「1へぇ」にも満たない。
(*26)こーゆーオヤジキャラは好きである。
(*27)富樫初期型だったらやれるかもしれん。富樫実況驚愕型だと無理だと思う。
(*28)背中の顔細工については何の説明もなかったが、設定資料集とかには書いてあるんでしょうか。
(*29)くわー、かっちょええ。
(*30)武田信玄の2Pカラーが「なまはげ」スタイル。
(*31)荒木飛呂彦の「ジョジョ」参照。
(*32)ある程度自分で目的決めてやってかないとキツいゲームなのかもしれない。
(*33)よくある話である。
(*34)ばい山田風太郎。
(*35)さかなくんは今何をしているんだろう?
(*36)宮本昌孝著。祝文庫化。
(*37)こないだ後輩にムービーを見せたらすごいウケてた。



購入した本:
 牧野修『屍の王』、友野詳/グループSNE『ガープス・百鬼夜翔リプレイ 黄昏に狂える鬼よ』、秋田みやび『へっぽこ冒険者と眠る白嶺』
    

読了した本:
 米村圭伍『影法師夢幻』、西澤保彦『方舟は冬の国へ』、隆慶一郎『死ぬことと見つけたり(上・下)』、半村良『講談碑夜十郎(上・下)』、島田紳助・松 本人志『松紳』、山岡荘八『毛利元就(1)』






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下旬。


 今年も藤崎宮の例大祭がありました。奉納の飾り馬が見物客に突っ込んだようで、怪我人も出てるとか。もうちっと馬押さえないかんよ、勢子諸君。朝6時から住宅街で囃しの練習しとる場合ちゃうで。

 いつも使っていたブラウザの調子が悪くなる。のでいったん削除して再インストール。すると今度は起動すらしなくなりましたよ? ブラウザだけじゃなくて、系統のメーラーからダウンロードマネージャーからパスワードマネージャーからすべて不能です(*38)。メールもアドレスも全滅です。ファイルは残ってるんだけど、読めなくなっちゃいました。がっくし。html文書の編集なんかも快適だったんですがねえ。おかげで今回の「旬な話」はちまちまメモ帖にタグ打ち込んで書いてますよ。いろいろhtmlエディッタを試してるんですが、前のが便利すぎました。プレビュー状態のままワープロ感覚で編集可能で、タグとかも意識しないですむエディッタないですかね?(*39)


 今年はラフカディオ・ハーンの没後100年(*40)ということで熊本ではいろいろイベントやってます。熊本大学もハーン研究会(*41)があるし、こちらもからんでいるようです。そりゃいいんですが、この○○周年系のイベント、ほんと多いですわな。こないだテレビでやってたのが、横井小楠生誕195周年だかで幕末シンポジウム開催です。新撰組ブームに便乗でしょうか。つーか、何故あと5年待てんのだーっ、とテレビつかんで揺さぶりたくなるのは私だけですか?


 私がよく通る道に花屋がある(*42)。ちょうど小さな交差点の角にあるので、信号待ちしてるとあまり大きくない立て看板が目に入る。以前、これに段ボール紙で「苗一株オール50元」と書いてあって、ここは中国かいっ、とツッコんだこともあった。タネを明かせばボール紙を立て看板にガムテープで貼り付けてあったのだが、端っこがテープで見事に隠れていた上に、手書きの文字が崩れていた。「50えん」だったのである。前振りが長くなったがこの花屋、最近では雑貨も売っているらしい。8月後半から「ハローウィングッズ揃えました」と看板の周りにごろごろと例のジャックが転がっている。ジャック・オ・ベア(*43)だったり、ジャック・オ・ランタンだったり。違いは胴体の有無(*44)です。それにしても8月って早くないかい? と思っていたら、どうもこないだ旬が終わってしまったらしく看板の張り紙が変わっていた。って、世間的には今からハロウィンだと思うのだが、暦が違うのかもしれない。今度のは「大人気のハート、またまた入荷しました」あんまり飾りたくないどぎつい赤のガラス細工っぽいものが大小ごろごろと。小さいのはボール紙にも貼り付けてあったり。そうですか、ハートですか。ハート様(ちょっとふくよかな人(*45))売ってたらスゴいよなあ、しかも大人気で、などと早朝の眠気に紛れて阿呆なことを考える私。にしても、貼り付けたハートのせいで、「大人気のハード」に見えるのは何とかならんもんか。……というようなことを書いた翌日、朝通りかかると、張り紙のみが消え、立て看板の縁を囲むようにハート、看板の下に残骸のように転がっているハート、ハート、ハート、ジャック、ジャック、ジャック。これが最近の流行りなんでしょうか。


 相変わらずちまちま「太閤立志伝」やってます。まあ、来月には「エースコンバット5」も出るし、少しは熱が冷めるでしょうか。てなわけで、とりあえず島津君プレイの続きです。


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 連載リプレイ  ノンストップ! 島津君 第2回「西国雄飛編」


 問答無用で河野さんたちを揉みつぶし、四国上陸を果たした島津君。久々の実戦です。今までずっと部隊長として合戦参加してたので、手下を率いて戦うのは初めてですよ、島津君。九州統一戦で苦しめられた立花道雪、鍋島直茂も配下です。


 佐賀くんだりだと移動にあれなので、四国は宇和島に拠点を移動です。続いて長宗我部か十河を、と考え、公家のところへ赴く。長宗我部を朝敵にしようとしたら、「そりゃ無理。あそこはあんたのとこよりお上に貢献しとるからのう」てな具合に、してほしかったら金を出せと暗に要求される。どうやら朝廷貢献度が相手より高くないと朝敵認定してくれないよう模様。「貢献」とは、貢ぎ、献上すると書くのです。哀れ、河野家。彼らは京に金を貢いでいなかった ためにあっさりあんな目に遭ったんである。


 国主みずから贈賄することができないので、手下に朝廷工作を次々に命令。十河か長宗我部の貢献度を抜くまで、当面城主としてはやることがない。島津君、だ からふらりと旅に出た。お城の軍資金から金を引き出し、そのまま旅路です。あちこち巡りながら商家でアイテム買ったりもします。行商人に未鑑定のアイテムを売りつけられることもあります。未鑑定というのは、とりあえず金を出して購入し、後に別所で調べてもらわないといけないものです。調べてもらって始めてアイテムの詳細が分かるという仕組み。ウィザードリィのようなものです。店で売っているものの中にも価値6のアイテムが出現しだしたのですが、行商人の売りつけるものの中にもとんでもないアタリがあったりします。大典太(三池典太)がどっちで発見されたのかは置いといて、とにかくその名刀を手に入れたわけです。大典太は価値6、武力ボーナス+6。かなり強い武具なんですが……あのう、売値はともかく「島津君15号」の方が大典太より強いんですけど。個人的になかなかインパクトのある大発見です。島津君は三池典太(*46)を知らないうちに越えてたわけで。これで鍛冶屋としてはちょっと燃え尽きた気分です。


 旅から戻って、手下の朝廷工作の成果を確認。どうやら十河家を越えたようなので、京の町へ。行ったらやっぱり貢献が足りぬといわれる。首を傾げつつ宇和島に戻れば、「大殿が従二位内大臣に任命されました」何いっ!? 朝廷貢献度を改めて見れば、ポイントが最低値に。どうやらせっせと上げた貢献度は、島津君が放った工作員のひとりによって官位を上げるのに消費された模様。なんてこったい。これは貢献度のバランスを考えないと、上げたところでまた持っていかれそうだ。と、今度は工作員の数を調整しつつ、活動再開。慎重にタイミングを測って、治罰倫旨です。十河 家が朝敵に認定されました。京からそのまま鹿児島に下り、従二位になった大殿に制圧の主命をいだたく。


 この頃の主戦は、島津君、ニーロ、立花道雪、鍋島直茂に、元服して加わった立花宗茂です。宗茂が、島津の九州制覇を阻んだ原因のひとつだったわけですが、彼が今頃加わってくるということは、現実の歴史よりも相当島津勢の動きが進んでるわけです。九州統一してるし。ともあれ、十河拠点を粉砕しつつ四国北岸を進軍。東部までつないで、ついでに淡路も占拠です。近畿に連絡しやすい鳴門付近に拠点を移動させ、軍勢を四国中部、十河の居城へ向かわせます。その一方で増えてきた家臣を使って、朝廷工作および瀬戸内に面した城の補強を開始。いずれ瀬戸内海を渡るときの布石です。


 十河を倒して旧三好の一党を次々に配下にしていきます。彼らは秀吉君のときに配下にして仲良くなる暇もなかったので、親密度を高めることに。親密度を高めるには、1)プレゼント、2)茶を飲ませる、3)どつく、の三つがあります。プレゼントと茶はどちらかを一月に一回しかできず、好きでないものをやったりすると親密度はまったく上がらなかったりします。三好の人たちに茶を振る舞い、あるいは出来の悪い「島津君ナンバーズ」を与えてみたり。仲良くなって主人公札をゲットです。


 十河と同様の手口であっさり長宗我部を倒してほぼ四国統一。拠点を四国北岸中部に移動させて、中国上陸の機会をうかがいます。もちろん、朝廷工作しながら。まだ少し時間がかかるようだったので、ふらりと旅に。武田終焉の地を通りがかったので、まだスカウトしきれてない連中のフォローを、と思ったら、新人さん登場です。真田信繁。てか、真田幸村ですよ、奥さん。しかもぴちぴちです。気合い入れて口説き落とし、四国送りに。


 帰りがけ、近畿を通るわけですが、あちこちでやっぱり戦闘状態。丹念に調べていくと、何と京都近辺まで上杉さんちの領土になってます。さらに近畿の南は北条が押さえています。大きなマップで見れば、おう、なるほど。まず旧武田領が完全に二分。北と東を上杉が獲り、南と西を北条がゲットした模様。東北まで食い込んだ上杉は北陸から琵琶湖沿岸になだれ込み、そのまま織田領を食い荒らして京周辺まで制圧。一方の北条は東海の徳川をあっさり迂回、旧武田領を通って、木曽路から岐阜、安土を占拠しながら伊勢へ進軍。そのまま近畿に入った様子。さらに石山本願寺はまだ陥落しておらず、織田袋叩きです。



 中国の吉川家をまんまと朝敵に仕立て上げ、大殿義久の主命もいただいたので、尾道辺りから上陸です。主戦力だったニーロを下げて内政や外交に回し、真田信繁を前線投入です。戦ってる最中に報告が。「大殿が入道され、名を龍伯と変えられました」なんとっ。史実では、秀吉に島津家が屈服した際、島津義久は島津龍伯となって弟義弘に家督を譲って引退の形を取って、義弘と二頭政治を行ったわけです。もっとも、このプレイでは龍伯どのは引退する気なんてないようですが。


 尾道近辺をえぐるように占領した島津君一行。周囲を見渡せば、東に小早川隆景、北の鳥取に毛利輝元、西に吉川元春です。この吉川領、東で織田領とくっついていて、そっちとは同盟関係です。邪魔されると鬱陶しいので、東を固める方針で行きませう。いくつかの城を陥落させつつ、こばぴーに迫ります。頑丈な城をがしがし壊していると、やってきました織田家の援軍。そのまま野戦突入です。こばぴーの兵力はかなり減らしていたので彼らはすぐに城に引っ込み、織田軍と激突です。織田袋叩きにある意味参戦です。カーソルを合わせ、誰が来たのかを確認。細川幽斎。はぁ。加藤清正。ひぃ。稲葉一鉄。ふぅ。前田利家。へぇ。織田信長。ほうっ。信長が直接来ましたか。信長が騎馬隊で、残りは足軽隊を率いています。信長、他を置き去りに駆けてきます。総大将が撃破されたり撤退したら全軍撤退になるため、通常ボスは後方からなかなか動かないものです。それを信長、さすがです。真っ先に突っ込んできて、真っ先に囲まれ、真っ先に大打撃を受け、真っ先に逃げ出し、真っ先に追いつかれて撃破され、全軍撤退です。さすがです。当てにならない援軍のせいか、こばぴーも降伏。配下に加えました。周辺を陥落させて織田領との間に島津君の支配地を少々割り込ませます。敵対領土を軍は越えられないため、これで援軍がかなり遅れるはず。


 基本戦略は吉川領を東から西に削っていって、山口で滅亡というコース。次の目的地は鳥取です。合戦コマンドの戦闘可能な城に出てきたので思わず選んでみたら、直線コースに織田領が入っていたらしく、瀬戸内海に出て、関門海峡を通って日本海側から回り込むというコースに出そうだったので遠征中止。陸路で他の城を陥落させて近づくことに。標的は甲山城。ここを居城にしているのは宇喜多直家です。海音寺潮五郎などエッセイで「最も陰湿で最も陰険な悪人」「大悪人とはいえない。小悪人の典型的なるもの」「最も不愉快な人物に感ぜられる」と散々なこといってます。ずいぶん長いこと攻城戦やったんですが、その宇喜多、吉川家中にも嫌われているのか援軍まったく来る気配なし。宇喜多勢孤軍奮闘です。陥落寸前になって特技闇討ちをかましてきました。命中すれば武将の体調が悪くなり、パラメーター激減、技能半減です。でも時すでに遅し。闇討ちもあっさりかわされ、宇喜多降伏。鳥取への道が開けました。ほぼ同時期に報告が。「織田信長殿が亡くなりました」とっさに今が何年だったかを見る。87年。史実の本能寺から五年生きながらえましたか。結局、一度しか合戦できなかった島津君でした。合掌。


 鳥取を陥落させ、さらに山口を攻める想定通りの展開で、ちょこちょこやってくる織田や吉川の援軍を蹴散らしつつ、吉川家攻略成功です。これで島津君、中国、四国をほぼ手中にしました。でも立場は肥前国主です。



 居城を姫路に移し、今度は近畿進出を目論みます。最初の相手は、織田です。つーか、播磨の東部、丹波辺りから押さえている織田か、まだ健在の石山本願寺のどちらかを殴らないと、近畿に西から入れません。淡路までは島津君の領土なんですが。やっぱ織田っすよ、織田。島津君にかかれば近畿封鎖なんてできません。と思いきや、攻込名分がない。吉川の援軍でかなり戦ったんですがねえ。織田家の朝廷貢献度が255で最大のまま一歩も下がらず。朝廷工作で何かする気配も、やむなく宣戦布告した島津君たちに殴りかかってくる様子もありません。多分、袋叩かれで余裕ないんでしょうな。なので治罰倫旨の利用もかなわず。織田家より貢献度は上がらないし、下手に貢献度を高くすると大殿の官位を上げてしまいます。やむなし。悪名上がるのを覚悟で攻め込む島津君。相手は丹波国主秀吉君です。つっても、城二つくらいしかありません。


 攻城戦では一日一回交渉することが可能です。戦況と交渉内容および、使者の弁舌技能などで成功率が変わってきます。成功率は、「それなら受け入れるでしょう」「五分五分です」「少し難しいかと」「いくらなんでも無理」てな段階に分かれます。さて、秀吉君を攻めていた島津君、瀬踏みということで交渉の使者を出すことにしてみました。戦況はほぼ五分、使者は島津君自身、交渉内容は降伏勧告です。成功率は「いくらなんでも無理」だったんですが、秀吉君あっさり降伏です。使者の方がびっくりしましたよ、こりゃ。機を見るに敏ですな、秀吉君。袋叩かれる主家をとっとと見捨てたようで。


 そのまま勢いに乗って隣にいた明智君まで撃破。いよいよ近畿進出です。織田を殴り続けようかとも思ったんですが、地理的な問題から、次の標的を石山本願寺に変更。攻め込もうとしたら織田家がまだ戦ってます。戦闘中は割り込めないので、本願寺攻めの順番待ちです。順番待ちの間に他の織田拠点を陥落させていきます。予想通り織田が撤退したので、すかさず本願寺に殴り込みです。かなり兵力が残っていたようですが、じりじり削って落城。石山に拠点を移動して、織田を撃滅です。先鋒には秀吉君です。あっさりとまあ、織田家滅亡です。



 この時点で社会情勢は、1位上杉、2位北条、3位島津といったところ。上杉と北条がほぼ互角です。さらに近畿地方を北東から京周辺までを上杉、南部を北条、西部から島津と三分割、三國鼎立状態です。


 しばし小休止して、朝廷工作に励む島津君。次の相手は北条か上杉でしょう。吉川、織田、本願寺を降伏させたことにより、島津君の手下が飛躍的に増えてます。ただでさえ、あちこち歩き回ってスカウトしまくっていたんですから、えらいことになってます。手下に一通り命令を出すのに15分近くかかります。ということで、名簿とにらめっこしてリストラ要員の選別にかかる島津君でした。治罰倫旨をもらって朝敵は上杉に決まったので、鹿児島に向かいます。主命をいただくためです。


 鹿児島に到着して、龍伯どのに上杉制圧の主命申し出。却下。リトライ。また却下。北条攻め申請、却下。上杉、却下。北条、駄目。半月ばかり問答を繰り返します。秀吉君プレイのときは信長が次々に攻略主命を出してきやがりましたが、島津は九州統一してからやけに消極的です。満足してるっぽいです。それでも主命申し出を続け、はずみで「地方制圧、近畿」を出したら、それがいきなり許可。ややぐったりしながら、今度は配下を推挙。自分の手下を龍泊どのの直属にするコマンドです。ありていにいえば、不要な人員の押しつけです。島津君的には鹿児島に島流しです。織田家家臣を中心にあまり役に立たない面々を二十人ばかり主君に押しつける島津君でありました。


 手下のシェイプアップをすませた島津君は石山にいったん戻って朝廷工作を再開です。何せ、近畿の3分の1くらいは北条が居座っているんですから、主命達成のためにはこれもどうにかしなければならないのです。


 石山から軍を発して、一気に四つほどの上杉系拠点を陥落。どうやら本国から離れているせいか、武将はいないわ兵はいないわでたるんでます。いったん戻って、再び進軍。今度は琵琶湖沿岸の上杉領土を乗っ取っていきます。一回の遠征で四つずつ城を落とします。気分的には琵琶湖一周マラソンです。一周して一気に上杉勢力を近畿から追い出しました。



 すると、京まで道が開けたということで、島津の上洛イベントが起こりました。いやあ、長かったっす。治罰倫旨のため朝廷貢献度が溜まるまで、しばし休憩して、うろちょろする島津君。こういうときに行商にばったりです。前述の通り、行商人は未鑑定のアイテムを売りつけてきます。値段は一律400貫です。逸品もあればろくでもないものもあります。下っ端の足軽組頭の給料80ヶ月分使って、南蛮渡来のバターひとつを買ったこともありました。家老の給料4ヶ月分で子どもの落書き屏風を買わされたこともありました。んで、今回は鉄砲です。鉄砲を行商人が売りつけてくることは珍しいので、迷わず購入です。金はしこたま持ってるのでお大尽アタックです。武具鑑定は町道場でできるので一番近くにあった京で、吉岡道場(武蔵と喧嘩したとこ)に駆け込む島津君。それじゃ気になる鑑定結果は、行ってみましょう、おーぷんざ、ぷらいす(ぽちっ)……価値1、値段5貫。「これは島津君2号銃ですな。とんだものをつかまされたようで(*47)ぷぷーっ、という笑いすら臭わせる吉岡。思わず辻斬りしたくなっちゃったよ、マジで。島津君の黒歴史全開です。誰かに押しつけたのでしたが、その誰かが売り払った模様。うがーっ。


 というようなほほえましい一幕もあり。朝廷工作で北条が朝敵になったのでゴーです。昔のことは忘れるです。屈辱を怒りに変え、北条に叩きつけて、近畿統一です(あっさり)。上杉、北条への朝敵認定はまだ生きてるんで、次の目標はどっちかの制圧になるでしょうな。しかも両方とも近畿には兵力も武将もほとんど置いてなかったんで、かなり戦力を残しています。さらに両者同盟を組んでいます。かなりの激戦になりそうです。もっともその前にまた鹿児島で龍伯どのと折衝です。ふぃー。



 というわけで、次回、最終話(多分)「東国激闘編」に続く。



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 先日、新聞(*48)を眺めていたときのこと。書評じみたコーナーに、石田衣良の『ブルータワー』に関する文章が載っていました。大きい字で「SFに情感持ち込み昇華」はいぃ? 読んでいくと「作者はSFに、恋愛小説の繊細な情感を持ち込むことで堅苦しい空気をぬぐい去っている」ほう、繊細な情感を持ったSFはないってこと? 堅苦しいSFしかないとでも? (作家名を思わず10人以上挙げてみたが鬱陶しかったので削除)いやはや不見識である。記名記事ですが、評者がSFを読まない人だってのは丸分かりですな。SF読まないのにSFを語らないでいただきたい。しかも見下した風に。まあ、こういう人は「繊細な情感を持ったSF」を読んでも「これは繊細な情感を持っていて堅苦しくないのでSFではない」と考えるのでしょう。まずSFのイメージや固定観念があって一生そこから抜け出せないのかもしれません。「メジャーリーグで活躍できる日本人はいない→イチローは活躍している→だからイチローは日本人ではない」という論と同じで前提が間違ってますよな。どこの新聞とはいわないが、この新聞、こういう的外れな書評をよく載せている。ゲームをやらない人にゲーム原作の本を書評させたりとか。書評だけでなく呆れる記事もけっこうある。ゲーム脳なんてトンデモで医者連中からも散々叩かれてるヨタ話をITがらみの連載のラストに結論として持ってくる頭の悪い記事を載せた新聞です。まあ、系列がプロスポーツチームを持っていようが、大新聞ぶろうが、所詮この程度(*49)なんでしょうな。なんて思ったり。いや、どこの新聞とはいいませんよ? 私のこの新聞に対する信頼度なんてスポーツ新聞より劣りますからね。アテになるのはテレビ欄と日付くらいですか。



 本屋に行ったら、ユリイカ(「詩と批評」ですな)が増刊号で「特集 西尾維新」を出していて、翌日買いに行ったらすべて売り切れてました。くすん。そのままつらつら本棚を眺めていると、こげぱんとか並んでいる棚に何故か『クトゥルフ神話ガイドブック』(*50)が置いてある。その隣が心理ゲームだったり。新刊のコーナーでもなく、いったいどういう基準で並るのかと首をひねる。


 どうにかこうにか『伊達政宗』読了。流れ的にこのまま『徳川家康』に行きそうでコワい。長いよねえ、あれ。つーか、家の本棚にあるんですけど、全巻(*51)。ううむ。


 こないだ久々に熊本大学のサークルボックスに行ったら、ノラのネコが分裂したようで五匹くらいクローンがいました。帰りに自転車小屋に原付を取りに行ったら、ハチの巣がなくなっていました。祭りが終わったせいでしょうか、少しずつ、秋になっていくようです。


 
(*38)多分、広告ポップの辺りがアンチウイルスソフトに引っかかって、それを消したせいで不具合を起こしてるのではないかと思う。そのソフト、バージョンアップした際に凍結してたファイルまで消去されたので戻すこともできず。アンインストールもできず、いまだ冬眠中。
(*39)今使ってるのはフリーソフトだが、タグの説明がないので自分で実験しながらやってる。考えようによってはこれはこれで楽しい。ぽじてぶしんきんである。
(*40)昔新作お菓子というふれこみで「へるんさんのため息」というのを試食させられたが、その後どうなっただろうか。売れそうもない名前だったけど。
(*41)お世話になった先生もいらっしゃる。つーかこれが原因で熊本日愛協会(←愛はアイルランドですね)だかが発足したりしてたような。
(*42)何度かその後ネタにされてるお店である。
(*43)「ルーンクエスト」的には「ジャカベア」ですが。
(*44)これも「1へぇ」にも満たぬ常識である。
(*45)「北斗の拳」に出演されました。
(*46)柳生十兵衛の愛刀が三池典太。大典太ではなかったと思いますが。
(*47)こーゆードラマが満ちているので面白い。
(*48)例によってネタにされるいつもの新聞。
(*49)CMでは子どもの変換ミスをせせら笑うようなことをやってますが、実際はいくつか状況によっては正しい変換もあるのにねえ。頭の悪いのは記事だけじゃないんですね。
(*50)場合によっては子どもはSANチェックをしなければなりますまい。
(*51)父親の所蔵品というか死蔵品。



購入した本:
 安田均・編『冒険の夜に翔べ!』
    

読了した本:
 山岡荘八『伊達政宗』『毛利元就(2)』、山本弘『トンデモ本? 違う、SFだ!』、小林泰三『ネフィリム』、日向まさみち『本格推理委員会』、雨宮慶太『ゲームの神様が 舞い降りるとき』、友野詳/グループSNE『ガープス・百鬼夜翔リプレイ 黄昏に狂える鬼よ』、夢枕獏『沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ一』『沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ二』、安田均・編『冒険の夜に翔べ!』『狙われたヘッポコーズ』、柴田錬三郎『柴田錬三郎選集7 柴錬捕物帖岡っ引どぶ』











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