2004年12月。



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上旬。


 例えば100円のボールペンを買ったとしよう。そのペンを使ってみたら様々な感想が出るわけですよ。書きやすい、書きにくい。インクの乾きが早いとか、ボールの転がり具合がいいとか、持ちがいいとか、グリップ感がどうのとか、デザインだとか。特に私は大学に入ってから鉛筆を使うことが試験以外ではなくなり、メインがボールペンに移ったため、いろいろと試してみたのである(*1)。んで、感想を抱くのはいたって当然のことだろうし、相応の代価を払っているのだから許されることじゃなかろうか。実際に使ったことのない人、代価を払ってない人が感想を表に出すのはどうかと思うしね。


 ところで、有名RPG8は8000円くらいはした。ボールペン80本分くらいの感想はいわせてもらってもバチは当たらないだろうと思うのであるが如何に?(*2)


 てなわけで前回から引き続きちまちまやっているわけである。50時間を越えた辺りで一度、おうっ、と思うことがあった。それは10年以上前のティム・バートンの某映画を見たときの感覚(*3)である。それを今更、という気がしないでもないんだが、ゲームの表現としてはなかなか、だと思った。途中までは。が、プレイを続けていて、ツッコむことしきり。何故、炎と水と宝箱だけああなのか?(*4) やるんなら徹底してやるべきであり、やらないんならやらないだけのゲーム内リアルを壊さない理由付けが必要だろう。もしかしたらあと10時間くらいすれば理由が分かるのかもしれないが、現時点ではプレイヤーが見にくいから、とかそんな理由しか思いつかない(*5)。理由づけをしたばかりか、それを登場人物の心境と重ね合わせることにより、観客にも共感させるという効果的な見せ方をした10年以上前のティム・バートンを越えていないと思うぞよ。プレイしてない人にはさっぱり分からない話だろうが、まあ許したまい(*6)


 3Dでうろちょろできるのは大した感動はなかった。ふと思ったんですが、「ゼルダ」が出たのっていつでしたっけ? まあそれはそれとして逆に3Dになって強く感じたのは、ジャンプボタンがほしい、ということである。3Dが強調されたことによって、主人公たちの大きさからゲーム内に存在するものの大きさなどが分かるわけですよ。2Dだったらほとんど感じなかった、ちょっと先にある宝箱が取れないもどかしさ。あるいは膝より低い高さからも下りられないわ、上れないわスペランカーですか、あなた(*7)。見るからに、ひとまたぎですよ。ジャンプするまでもない距離や高さを飛べないのです。かと思えば、ちょっとした崖を下ったりすることもあるのに、同じ高さを下りることができないときもある。やってて基準がよく分からない。


 よく分からないといえば、どうにかこうにか飛行形態が可能になった辺りで感じたこと。プレイしていて戦闘に入るときなどの間は短くなってわりにストレスを感じないんですが、飛び上がるときと下りるときにやたら間が長くてすとれすふる。今回飛んでいて着陸可のところと着陸不可のところで影が変わるのだが、これも基準がよく分からない。こりゃいくら何でも行けるだろうというだだっ広いスペースに着陸できないことも多いし、逆にものすごく狭いスペースに着陸可能だったりもする。けれどこれまで行けなかったところが着陸可だったのでボタンを押してみたら、まったく違うズレた場所に着陸することしきり。例えば、街から離れた、川に遮られて到達できなかった場所があるとする。そこでボタンを押すと、街の門の前に出現したりする。崖の上のスペースに着陸をしようとしたら、そこからちょっと離れた街道の上に出たりして、はっきしいって影で着陸場所を識別する意味がほとんどなっしんぐ(*8)狙ったところへまともに着陸できないというのは、非常にストレスがたまる。地上がくっきり見えているだけによけい中途半端なんである。飛んでいてイライラする。


 そうした技術の進歩から出てくる中途半端さはしょっちゅう感じるわけで。武器を変更するとグラフィックが変わる。楯でも変わります。これはよし、というよりも今当たり前でしょうわりと(*9)。ただ、他の防具では一切変わらないんですよ、これが。なのに女性キャラだけは特定の装備でグラフィックが変わります。やるんならあらゆる装備でやってほしいというか、やってるゲームだってあるわけでしょ、今。つーか、男性キャラは服が変わらず女性だけ変わるってのは、セクハラにならんか?(*10) それも踊り子とかバニーガールとか水着とかですよ? まあ、男のステテコパンツ一丁というのは見たくもない気がするけど。と書いていたら、昔、某社のゲームでは騎士が攻撃受けて水玉パンツ一丁で戦うってのがあったなあと何となく思い出したり(*11)


 有名RPG8ではモンスターが戦闘中やけに細かい演技をしていて見ていて楽しめます。が、これはモンスターを鑑賞するゲームではありません。シリーズ歴代作品では、他に元ネタを持っているモンスターでも、画伯によるデザインでまったく違うものになっていました。今回、序盤であるモンスターが出てきます。黒子姿で両手にひとつずつモンスターの人形をはめています。攻撃方法は、その人形でコントをしたり、寸劇やったり、殴りつけたり。何もしてないときには、人形を二つ揃えて前にぐっと突き出してみたり。えーと、世界観ぶち壊しまくりで、早々に気持ちが萎えてしまったですよ、パ○ットこぞう。ワザとやってるんですか。もうちょっと何とかならなかったんでしょうか。マニュアルにまで載ってるんですよ、これ。エンディングまで行ったらスペシャルサンクスにパペットでマペットな人が出てくるんでしょうか?(*12) 


 ふと我に返る。前回のと合わせてボールペン6本分くらいコメントしたでしょうか。


 ケナしてばかりなのもアレなので、他にホメる点を探してみる。えーと、うーんと。おう、そうそう、ゲームバランスは良い(*13)。どこぞのほとんど調整ができてなくて、発売後半年くらいでバランスを調整して販売したRPGなどより遙かにいい。新しい土地に行ってモンスターと戦うと、ちょっと苦戦する。そこでレベルアップをすればぎりぎりその土地のボスと戦うくらいまで強くなれる。かろうじてボスを倒して、次のエピソードに移る。移った先のモンスターが自分よりちょっと強いくらいで、という繰り返しである。その繰り返しのパターンを続けるのがどれだけ難しいことか。そんなことは、世にはびこるRPGの駄作を見れば分かろうというものである。


 それから、影がやたらといい動きをしている。モンスターの影、主人公たちの影。ささいなことだが動きがきれいである。


 一般キャラも種類が豊富になりました。例えば同じ騎士団でもいろんな顔や体型の人がいたりするのです。ちょっと記号性が薄れて、良くなったかな。


 あとは、えーと、えーと。


 …………


 ……すみません、ホメるネタが尽きました。勘弁してください(*14)


 それにしても50時間ですよ。考えてみりゃ、「太閤立志伝V」は何百時間もプレイしているけど、そんなに長いと感じたことはない。「ファントムブレイブ」でも200時間くらいやってるけど、以下同文。有名RPG8の50時間、しかも途中なんですけど、はっきしいって、ストレートな気持ちとしては、正直すんごく長いと感じた。それでも続けてるのは何故かといえば、半ば意地、半ばネタのためにやってる(*15)ようなもんですよ、今。


 原因のひとつには、ストーリー展開、というかシナリオ構成に問題があるような気がする。どういうことか、ちょっぴりマジに考えてみた(*16)


 まず、有名RPG8では、最初に大目的Aが示された。ここに向かって話を進めていくわけだ。んで、Aを達成するために、Bという条件をクリアしなくてはならない。Bをクリアするためには、Cという条件を満たさなくてはならない。んで、Cを満たすために、Dという小目標が示される。というのが基本形。当初の形はA=B=C←Dとなるはずだった。さらにDを達成するためにもっと細かいEやFだとかFを満たすためにGだとか出てくる。

 例えば、Dを達成するためにEに会わなければならないが、Eに会うためにはFのアイテムが必要で、Fをゲットするためには別の場所でGに会わなければならず、Gに会ったのはいいが、Fをゲットするために別の条件Hが示され、HをクリアするためにはIのダンジョンをクリアする必要がある。そんな展開がマジで出てくる。ダラダラと根本的な解決にならないシナリオ展開なので、今やってるクエストがそもそも何のためのものだったのか把握するのが面倒になってくる。挙げ句、すっかり元の流れを忘れていたりするわけで。

 まあ、とりあえずGまであるとして、G→F→Eと条件を満たして行くと、いきなりDの達成が不可能になっている。Dがダメになったから当然Cより上位の目的は達成できない。ここで一区切り。で、次の展開でD’が示され、D’を満たすために以下略。さらにシナリオが進むと、A=B=Cじゃなくなっていたり、Cが別のものにすり替わっていたりもする。ああ抽象的に話を進めるとややこしいが、もうちょっと進めてみんとす。Dに該当する小目標が達成できないことが続くばかりか、シナリオ上、主人公たちが何の役にも立ってなかったりするわけで、それこそ達成感はない(*17)

 これが例えば別の某RPGであれば、小目標が提示→小目標達成→そのことによりシナリオが展開して別の小目標提示→小目標達成→(中略)→中目標提示→(中略)→大目標提示という流れがあり、これはこれで強引だとか、そもそも最初に何をしてたのか忘れるとかシナリオ上矛盾があったり破綻してたりとか問題点があるのだが、引きつける力はある。今回の有名RPG8では、何だかご都合なファンタジーに流れされているようなシナリオに見えてきて、ちっとも感動することも感情移入もできないでいる(*18)。のめりこんでりゃ50時間だろうとあっという間だろうけど、何だか有名RPGの世界がひどく作り物めいて見えて、よくいえばテーマパークとかで遊んでるようなものなんだろうけど、シナリオ展開が平板で切れ目がしょっちゅうあるため、我に返ることが多すぎる。


 初っぱなに出てきて、いまだ解決していない疑問もある。私だけなのかもしれないし、もうちょっと進めれば解けるのかもしれない。主人公のいたお城は呪いで滅んでいるんですけど、その呪いがイ○ラを使ったものなのですよ(*19)。しかしその後、何故イ○ラだったのかということについては何の言及もない。そろそろラスボスっぽい存在のこともほのめかされているにも関わらず、イ○ラが何故呪いで使われているのかさっぱり分かりません。一度、ギニュー隊長みたいなやつがイ○ラっぽいものを出したような気もしますが、その根拠も不明。力の正体を探っていくほどにそんな要素が見えてこない。今の状態を分かりやすく例えるならば、テレビドラマで殺人が起こったとしましょう。それも一家殺害みたいなものです。犯人は何となく分かっています。凶器はケン○ッキーおじさんの人形です(ペ○ちゃんでも可)。殺害方法は撲殺。壊れた人形が残されています。んで何故その凶器を使ったのかが皆目分からないと。犯人の周囲にも被害者の周囲にも人形マニアはいないし、その人形は持ってないし、人形に関する要素はかけらもないようだ。そこにあったから用いたみたいな安易な話でもない。他には何の情報も出てこないまま、登場人物もあんまり気にしないまま、ドラマが終わりに近づいている、そんな感じです。何故そうなのかって、気になりませんか。きっちり判明するといいんですが(*20)もうちょっと盛り上げ方や情報の出し方や見せ方があるっしょーに


 そうしたシナリオ上の問題に加えて、キャラクターの薄っぺらさが引っかかる。主人公はシリーズの掟によってまったく台詞を吐きません(*21)。他のキャラクターはわりにしゃべったりするんですが、その台詞が効果的ではない。つーか、行動を伴わないことが大半なので、口先だけに見えてくるんですよ。例えば兄を殺された少女が仲間にいるんですが、兄の仇を討つために行動してるのは結局主人公と合流するあたりまで。その後「兄さんの仇を討つ」と口でやたらいうんですが、気の強いという設定も合流後には効果的なエピソードがないために印象が薄く、自分で何かしてる、という感じがしません。他のキャラクターがフォローするわけでもないので、「結局こいつは他人任せである」というイメージのまま。他のキャラクターについても似たり寄ったり。積極性を持ってエピソードを動かすキャラがひとりもいない(*22)のです。他に過去の英雄みたいな立場で七人の名前が出てくるんですが、もうどれがどれやら。個性を示すようなエピソードが出てこないので、彼らの行動やキャラクターがどう違っているのかも識別できません、私。その上、彼らの子孫たちが出てきてるわけで、誰がどうつながっているのがごちゃごちゃしてきます。主人公たちは彼ら英雄の子孫たちと絡み合ったりすれ違ったりしているんですが、勝手に進んでいくシナリオに積極的に関与しているように見えません。不幸な方向へ向かう流れを止めようとしているらしき台詞はやたら出てくるんですがね、行動は目の前のクエストをひとつひとつこなしていくだけで、成り行きで動いているっぽく、流れを食い止めることはさっぱりできませんし、クエストをクリアしていく楽しみや面白い話を読み進めていくような快感がありません。これでどう感情移入しろと? 共感できないキャラでさほど面白いとも思えない話進めていくなら、そりゃ50時間は長く感じるわな。


 いや、それでも投げ出すところまで行ってないのが底力だといえばそうなんでしょう。が、発売3日で300万本売れるだけの価値はないと思うのが正直なところである(*23)。有名RPG8の看板がなければ、たとえ人気グループがCMやろうが、ここまで売れてなかっただろうし、雑誌が褒めるほどのもんでもない。有名RPG7がそうだったように、ひっそりと消えていくゲームになるような気がするが。現に、有名RPG7は大々的に販売されたが、今なお生き残っていて、様々な展開を見せてるのは、当時宣伝費0で雑誌にも一誌を除いて採り上げられることなく同日販売された某ソフト(イニシャルだとGPM)でしょう? あれから四年経って、世の中四年分進んでるのに、内容的にはさほど進歩が見えないようなもの出されてもねえ(*24)


 製作者は「誰でも遊べるRPGを目指した」みたいなことをいっていたが、プレイした感想からすれば、「誰もが遊べるんだろうけど、誰もが満足できない一本」になっちゃったソフトだと思う。意図としては初めての人でも安心してできるものをということなんだろうけど、いきなりマニュアルで「しに」と「どく」のアイコン説明が逆になってたりするのはユーザーフレンドリーなの? あと、その場に応じた反応をしてくれる便利ボタンなんてのがあるんですが(△ボタンね)、左スティック押し込みで同じことができて、そっちの方が使いやすい上、左手一本でプレイできるなんて、すんごくユーザー思いで便利なこと、マニュアルのどこにも書いてありませんよ。便利ボタン=△ボタンという記述や便利ボタンを使おう、という記述はやたらあるのに。


 あと、カジノにハマることができない。ミニゲーム自体がさほどでもない。アイテム合成なんてこともできるんですが、その組み合わせが分かりにくい上にアイテムをひとつ作り終えるまでにやたら時間がかかり、やる必要性があまり感じられないし、いいアイテムが出てきても達成感がない。この分かりにくさはアレですか、攻略本でも買いなさいってことですか?(*25)


 仲間にしたモンスターでチームを組んで戦う格闘場なんてのも出てきます。これも面白くない(*26)。まず、モンスターが成長しませんし、モノ装備させることもできません。やるのは連れてきたモンスターの組み合わせのみ。仲間にできる数に制限がありますから、結局弱いモンスターと別れて強いのを入れていくことになります。しかも仲間にできるモンスターはフィールド場にぽつんといるやつだけで、だいたいこれがひとつの地区に一匹とかそのくらいの数で、通常の戦闘に出てくるモンスターよりもはるかに種類が少ないのです。よってモンスターを集める楽しみも少ないわけで。チームに愛着なんて持てません。さらにバトルにはランク分けがしてあって、挑戦するのにお金取られます。お金取られるのはかまわんのですよ、別に。3連戦やってランクを制覇するとアイテムがもらえます。これもかまいません。じゃあ制覇したランクにもう一度挑戦するとどうなるのか? ランクのチャンピオンはお金いりません。バトルの相手は一緒です。勝っても「復習に余念がないな」などといわれるだけでアイテムが再度もらえるわけでもないです。これじゃ、こちらのチームでモンスターの組み合わせを調整するくらいしか意味がありません。ある程度ランクが上がったら自分のチームと戦うこともできるんですが、戦っても経験値が入るわけでもなし、アイテムがもらえるわけでもなし、盛り上がるわけでもなし、ただ戦うだけで、調整の意味もあまりありません。たくさんバトルができれば変化もあって面白くなるのかもしれませんが、ランクは全部で7つくらい? まだランクCくらいまでしか制覇してないんですが、ランクAをクリアしたら相手をいじれるとか、いろんな連中と戦えるようになるとかフリーバトルできるんでしょうか? あるいはいろんなチームやモンスターの戦いが観戦できるモードが出てくるんでしょうか? 現時点では格闘場にハマる要素がまったくありません。これはいったい何をしたかったのか(*27)


 こういうミニゲームの点でも、やっぱり有名RPG8はダークロに勝てなかった気がする。ダークロは前回説明すらしてなかったような記憶もあるが、「ダーククロニクル」のことね。ストーリーもグラフィックもシステムも楽しめるし、ミニゲームも面白い。見習ってほしいくらいである。製作会社一緒だけど、この差は何だろうと考えるに、やっぱり有名RPGの制限があるんでしょうね(*28)。んで、ゲームの出来のわりに売り上げ本数や取り上げられ方に差がありすぎる。いやはや。


 ダークロやったことのない人に説明しておけば、まずアイテム合成がこっちにも存在します。こちらは主人公の一方が使うでっかいカメラであちこちの写真を撮り(このときの一人称視界は有名RPG8に継承されてる)、その写真を三つ組み合わせて新アイテムを閃き、製作が可能になる。牛乳缶やパイプの写真から、ロボット用のエネルギーポッドを発明したりするんである。写真の組み合わせで失敗してもかなりのヒントが出るのでさほどストレスが感じられません。しかも写真モードに入って、街の人たちにカメラを向けたりするといろんなポーズを取ったりウインクをしたり表情を変えたりしてくれます。さらにそれらの写真は別ファイルにセーブすることも可能だったり。いたれりつくせりです。ああ、有名RPGの方は、一人称視界で見ても他のキャラクターは特にリアクションがありません。


 さらにダークロのミニゲーム。釣りとゴルフって、何だかおっさんのスポーツみたいですが。釣りは水たまりならダンジョン内だろうが町中だろうがどこでも可能。エサ、釣る場所、ポイント、時間帯で獲物が変わってきます。釣り大会もあるし、釣り可能なダンジョンのステージでは、○センチ以上の魚を釣ったらアイテムと交換できるメダルがゲットできます。森の中とか渓谷とかで釣り糸をのんびり垂らしたり。あとゴルフ。これは許可取って「みんゴル」のシステム持ち込みです(*29)。ダークロはいくつかのダンジョンがあって、ダンジョンは20くらいのステージから成っています。そのほぼすべてのダンジョンステージでゴルフが可能です。クラブは棒などから始まるんですが進化させることも戦闘に使うことも可能です。スタート位置とゴール位置はランダムで、ゴルフでいうところのパー以下を出せばクリア(でメダルがもらえる)。ゴールもボールも次元の歪みで、出現した歪みを、小さな歪みを叩き込んで相殺するという設定。歪みは赤青二色があり、出現時にゴールの色は決まっています。しかし、ボールの方は何かに当たったりバウンドしたりするたびに色が変わると。んで相殺するためにはボールとゴールの色が違っていなければなりません。場所が建築物内だったり森だったりするとボールが障害物に当たりまくるし、渓谷とかだとちゃんとした道に落とさないと、OBになります。ビリヤードのように反射した位置まで考えてやらないといけないのでかなり難しいのですが、うまく消えたときの爽快感は「みんゴル」より上だと思います。有名RPG8のカジノなどは単品ではとても商品にならないでしょうが、ダークロのゴルフと釣りは単品でも十分に売れると思います(*30)


 ダークロはストーリーもいいです。泣けるし、燃えるし、しかもいくつかの章立てがくっきりしていてメリハリがあるし、各章での目的がはっきりしているためプレイ意欲も駆り立ててくれます。しかもそれまでやったダンジョンは戻ってプレイが可能。ここ二年ほどでマジでじーんとするストーリーを見せたゲームって、私の場合、このダークロと「魔界戦記ディスガイア」くらい。両者ともにシリアスな部分もユーモアの部分も持っていますな。いや奇抜な話を作り上げてるんじゃなくて、どちらも陳腐といえば陳腐なんですよ、ひとつひとつは。ただ見せ方と構成、盛り上げ方がうまいだけです。けどプレイする方はそれこそが重要だったりするわけで、それぞれの構成要素がありふれている上に見せ方も構成も盛り上げ方もなってなければどうしようもない(*31)ですよねえ。


 とりあえず有名RPG8の批評は今回分はここまで。結論としては前回と少し変わり、「ゲームをあまりやらない人にも勧められない」に。話題になってるからって、こんなんがゲームの「面白い」レベルなんて誤解されたらいかんですから。やっぱツッコんで楽しめる人でないと。これでだいたい9.2BP(ボールペン)ほどのコメントはしたですかね? ああもういっぺん断っておきますが、これは私個人の評価ですからね。そこんとこ誤解なきよう。まあ、とっとと終わらせて値段暴落する前に中古屋に叩き売るか、知人に売りつけることにします。って何だかコメント書いてて思ったんですが、これって某「ファンタジー」とものすごく似たパターンじゃないですか? 主人公が薄っぺらい上に感情移入できない、ストーリーがちゃちい、ネームバリューはある、売れてるっぽい、そしておそらく時期が過ぎると中古屋に大量に並ぶ。なんて。



 朝から軽快に原付を走らせていると、バイクがドップラー効果を残して追い抜いていった。ゴツい二段シート、派手な背もたれ、途中で切れたマフラー、ひん曲げられたナンバープレート。追い抜いていったのはいいんだが、朝のラッシュのため、すぐに動きが止まる。そこで延々ふかすアクセルミュージック。ヤンキーだかモンキーだか知らんが非常にやかましい。埒が明かぬと見たのか少年は片側一車線の車の列を右から抜こうと移動、と思った私は甘かった。対向車線の真ん中を堂々と走っていったよ彼。しかも赤信号の交差点に突っ込んでそのまま悠々と走り去る派手めのバイク。それにしても堂々としたもんだった。が、一目で判別できるガッコの制服のままやるのはいかがなもんか(*32)と思うぞ、高校生。さらにそのまま原付を走らせていると、やけに鬱陶しい走りをするチャリンコに遭遇。フツー、車線の真ん中を走りますか? しかも40キロ越えてますよ。って、こいつ、以前出くわしたその筋の人では? 場所も似てるし。でもこんな緩んだ感じの人ではなかったような……。まるきり大型バイクのようなコースを通り、しかも時折歩道にツッコみながら、チャリンコは走り去っていきました。ある朝のフタコマでした。


 ぱらぱらと新聞を見ていたら、こんな見出しが。「日本の学力 トップレベル陥落」あのー、これって日本語としてどうなの? 新聞のヘッドラインって、それだけで内容をきっちり説明してるってのが条件だと思うんだけど。「陥落」だと「日本の学力、トップレベル陥落させた」にならないか、この文。「日本の学力がトップレベルから陥落させられた」ってのは文章として変だし。多分意図としては「日本の学力がトップレベルでなくなった」というつもりなのでしょうが、日本がレベルダウンしたってんなら、「陥落」だと他のところから攻められたというのが前提になり、日本の学力は主語にならないし、第一攻められたわけでなく、日本が勝手に転がり落ちてるだけでしょう。字数変えずにしっくりくるのは「日本の学力 トップレベル転落」ですかね? 「トップに転落」という解釈はないしね(あったらそりゃトップじゃない)。つーかこういう見出しを新聞が書いてる段階で日本の学力の程度が知れるってもんじゃないかい?(*33) なんて思ってみたり。


 ほら、こないだ中国の潜水艦が侵犯やって、あちらさんが「遺憾である」とかいったでしょう。何やら政府の発表を聞いていると、中国が謝罪しているように感じているように見えます。昔、日本が「遺憾である」といったら「遺憾という言葉に謝罪の意味はない。日本側は反省をしていない」と文句いってきた漢字の国ですよ。謝ってるつもりも謝るつもりもなく、ただ「潜水艦見つかっちゃった、残念」ていってるだけで。それで納得してるような人たちの階層が上にあって、教育方針など最終的に決めてる形ですわ。そりゃ「トップレベル陥落」もしますわな。


 学力といえば、教育方針が「ゆとり」から切り替わりそうな気配ですねえ。これで、ぽっかり二年くらいの幅で「バカの世代」ができるのでしょうか。上の人たちが習ってきて、下の人たちが習うことになるはずの知識を学んでないわけで。質のよろしくない世代と聞いてつい思い出すのは、「バブルの頃に公務員になった人たち」ですな。バブリーな時代、人気があったのはむろん一般企業であって、当時の話を聞いてみれば遠方から来る人には滞在費から足代からすべて企業持ちで、同じ日に面接を掛け持ちして各社から金をせしめる「面接成金」なんてのもいたとか。そういう時代だから公務員になる人は、むろん熱意のある人だっているんでしょうが、「他に行くとこないから公務員にでもなるか」なんて人たちがかなり多かったそうで。馘にもできず、そういう人たちがたくさんたまっていて困っているとか。



 今回は何やらバタバタしていて、あまり本も読めず。とりあえず『電車男』は読んだ。「今世紀最強の純愛物語」などと帯にあるが、ううむ。内容は、2ちゃんねるのボードの書き込みを要約したもので、モテない青年が電車で酔っぱらいにからまれてる女性を助けて、という出会いから始まり、2ちゃんねらーがそれを掲示板で応援して、と展開していくもの。どこまで事実で、どこまでが現実でないのかは置いといて、恋愛に関しては読んでてだんだん痒くなってきたり。多分これは恋愛ものとして楽しむのではなく、電車男と2ちゃんねらーたちの反応を楽しむべきものなんでしょう。多分ネットでチャットやこういう類のものに親しんでいない人には新鮮なのだろうと思う。うーん、あと感覚として似ているのは、ライブRPGですかね。みんながそれぞれに行動をしていて、しかも気づいてみたらひとつの「お話」になっていた、みたいな。あるいは学園祭なんかをクラスでやって盛り上がってる感じ。タイトルもシンプルで印象的でいい。有名SFのタイトルをモロにパクってつけて、タイトルがいいなぞと褒められるどこぞの恋愛小説などより。ともあれ、そこらに転がっているウゾームゾーの「恋愛小説」などよりよほど面白かった(*34)




(*1)筆圧がナチュラルに高いので頑丈かつ書きやすいのを探すのが結構大変だったりするのである。
(*2)購買者の正当なる権利である。
(*3)「ナイトメア・ビフォア・クリスマス」とか「ジャイアント・ピーチ」などを想定している。
(*4)色のない影の世界という設定で、主人公たちは色がついている世界からやってきたという流れで住人から驚かれたりする。空やら地面やらモンスターやら住人やらがすべてモノクロだから主人公たちや次元を飛び回る鳥だかを見たときの驚きがあるはずだが、炎と水と宝箱はカラー表示だったのである。
(*5)多分それが理由だったのだろう。ユーザーフレンドリーにしようとして、ユーザーが楽しむべき世界を壊してしまったのである。
(*6)まあ一年経ったのでネタばらししてもいいでしょ。
(*7)死なない分スペランカーより頑丈だが、理屈が分からないだけ厄介だといえる。スペランカーは膝より高いとこから落ちると死ぬと決まっているから。
(*8)ただの見た目の演出なんであろう。他の役に立たないどころか着陸するときには有害ですらあった。
(*9)世界の進歩とはそーゆーものである。
(*10)そういうことが分からないからゲームは攻撃されるのかもしれん。
(*11)カプコンの「魔界村」シリーズ参照。
(*12)未確認だが出ないと思う。
(*13)このバランスは素晴らしいと思いますよ、ホントに。
(*14)ホントに思い浮かびませんでした。
(*15)ネタのためにある意味身体張ってたわけで。うむ、もうしないですよ?
(*16)以下だらだらと続く。読み飛ばしも可。
(*17)娯楽としては致命的。
(*18)RPGとしては致命的。
(*19)イバラでございます。イバラの呪いで城がイバラに包まれ、みんな石になっただか何だか。
(*20)しないらしい。
(*21)本来これで感情移入度を上げる目論見なのだが。
(*22)物語としては致命的。
(*23)初日300万本のうち、どれだけが中古ルートに回ったことか。統計も雑誌もニュースも語らないのです。
(*24)つまり前作から時間が経ちすぎたのがいけないのでしょうな。世の中進んでるのに、デザイナーが前作の時間のまま足踏みをしているような感じになってる。
(*25)考えてみれば、元々有名RPGシリーズはそんな商法をやっていた。
(*26)ミニゲームとしては致命的。
(*27)ゲームとしては致命的。
(*28)ところが制約が外れたはずの次の作品が(以下略)
(*29)と雑誌で答えていた記事を見たような記憶がある。
(*30)それくらい面白かったのである。
(*31)いろいろと致命的。
(*32)熊本市内の某私立高校であった。
(*33)この新聞社は誤字脱字をあげつらうようなテレビCMを打ったが、場合によっては使えないこともない言葉ばかりで逆にバカというか頭の固さをさらけ出し、続編CMでは言葉の変なつながりがファンタジーを生むのだというのをまったく理解せず誤字脱字をストレートに表現してあげつらうということをやっている。
(*34)と思うが、テレビドラマとかは出演者のインタビューとか聞いてるだけでムカつくほどネット社会を無造作に見下す下劣なものになってました。




 購入した本:
  川上稔『終わりのクロニクル4(上)』、栗本薫『蜃気楼の旅人』


 読了した本:
  霧舎巧『マリオネット園』、中野独人『電車男』
 




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中旬。


 前回、前々回とdamned quality、略してDQな感じの有名RPG8に対する批評(*35)をしてきました。ここでひとつ、申し上げなければならないことがあります。実は、諸々の事情により今回から有名RPG8の評価が一転しました。以下、そこにいたる過程を書いてみんとす。


ターン1:つうこんのいちげき。
 有名RPGについて次なるコメントを考えつつ原付を走らせていたら、バチが当たったのか事故りやがりました(*36)。しかも相手は車です。おかげでその日以来ちょっとヘコんでいますよ前カゴが。


ターン2:いのちだいじに。
 そろそろプレイも70時間オーバーくらいになり、装備は金属王の兜とか金属王の剣などで、お空に浮かぶダンジョンを攻めていたときのこと。ようようハッスルなダンスを覚えたのです。これはタダで全員中回復する技能なんで、延々使うハメになるのですが、それがもう! ちっともハッスルできないっちゅーか、ハッスルしたくなくなるってか、プレイヤーのハッスル力を徐々に削っていく感じ(*37)でした。勘弁してください。自分のセンスが鈍磨していくような気がしてなりません。ここらでとうとう気力が尽きました。最初の「今回の有名RPGはスルーすべきだ」という自分の勘をオロソカにしたオロカサを悔やんでみたり(*38)


ターン3:なかま。
 あちこちの知人に、「有名RPG8買わないかね」と持ちかける。4000円でどうよ、という持ちかけに反応するモノなし。返事がない、ただの屍のようだ(*39)。いや屍っぽいのは私か。考えるまでもなく、知人たちは私の有名RPGに対するセキララなコメントを聞いているわけで。ソフトのバイバイに失敗


ターン4:れんきんがま。
 ある帰り道、ふと中古屋さんを覗く。店頭や店内にべたべたと張り紙がしてあります。「有名RPG8、7000円買い取り(*40)


ターン5:かいしんのいちげき。
 翌日、とっとと売りに行く。ちらりとディスクを裏返して確認されただけで7000円即決。ちなみに別添付していた宣伝用ディスクは「買い取り値に影響なし」(*41)とのこと。


ターン6:たからばこをおとしていった。
 売っ払ったショップですが、ここは前に文庫本3冊100円、単価100円をやってたとこで、まだそのセール続いてたんですね。しかも系統の別店舗から本が流れてきてるらしく、先日なかったものが追加されております。その中に、ダン・シモンズの本が。探してたんですよ、これ。早速別に無理矢理一冊探して冊数を揃えて、もらったばかりの100円チケットで購入。


ターン7:おいのりをする。
 「まだぼうけんをおつづけになりますか?」
    はい
  →いいえ



 ともあれ、これら一連の流れにより、私の評価は劇的な変化を遂げました。えーとレシートレシート。最初に買った値段が税込み8780円。税抜きにして8362円くらい。売却が7000円なので、差し引き1362円。これにサービスチケット等が加わり、およそ1000円ちょいくらいの損になりました。ローカルルールで約10BP程度の批評分ですか…………(←今回のを入れるとBPがちょっぴり不足してそうな感じだと気づいた模様)いや〜有名RPG8は非常にいいデキですよ。作り込んであるし、グラフィックもいいし、動きもいいし、長く楽しめます。うむうむ、そうですよ、買いですよお得ですよいや実にすんばらしいでございますですよ、そうでしょうそうでしょう、そうですよね? あれを1000円のソフトと考えるなら。だってカプコンの某ソフト(*42)だって買った値段を考えたらそれなりに満足なデキでしたしね(←関係ない)。うむうむ。めでたしめでたし。


 ちなみに売りさばいたお金は、事故の後始末の足しに使いました。


 有名RPGに関する記事をなま暖かい目で眺めつつゲーム雑誌をめくっていると、「太閤立志伝V」を再評価してあってちと嬉しくなる。さらに翌週の雑誌で春頃に「塊魂」の続編が出るとかっ(*43)。今度はファンからのリクエストが王様に届いて、やっぱり王子が塊を転がしまくるストーリーのよう。ファンとのこらぼれいとですよ。音楽とかはどうなるんだろう? 日本一ソフトウェアの「ファントム・キングダム」は3月だし。「ファントム・ブレイブ」や「塊魂」や「太閤立志伝V」をやりつつ、しばらく冬眠ですな。


 てなことを書いていたら、阪東にいるらしい妹から電話。年末に帰る際、何を持って帰ればよいかと尋ねてくる。「テイルズとかFFX−2の後のやつとかイリスとかあるんだけど」これに対して私即答。「『いつでもお天気気分』の3巻と『しゃにむにGO』の最新刊」などとズレた会話をしてみる。ああ、どっちも羅川真里茂(「赤ちゃんと僕」とか描いた人)のコミックね。「他には何かないか?」「桃鉄とか」「却下」「コナンとか」「いらない」「パチンコのやつとか」「不要。てか、いい加減『かまいたちの夜』セットを返したまえ」「有名RPG買った?」「昨日売った」「何で?」「コメントは差し控えさせていただきます」「そっか」とりあえず冬眠中はテイルズが入荷する模様です(*44)


 つい先日ソフトを売ったショップを覗いてみる。すると、有名RPGのべたべた張ってあった紙に、買い取り値段がひとつもついてないですよ? こりゃ値崩れというか土砂崩れというか、そんな予感?(*45) ナイスタイミングだったっちゅうかジャストミートだったっつーか。これで厄払いがすんだ気分ですな


 原付を朝っぱらから走らせていたら、大学の近くの交差点ですよ。信号停車していたところ、前方上空に変なモノが(*46)。ほら、鳥が水をかっくんかっくんやるやつがあるじゃないですか。電柱の上で怪しげなモノがそんな動きをしとるわけです。アレはいったい何? 前方にあるわけですから、当然走っていれば接近するわけです。って、ありゃサンタクロースです、サンタクロースを発見しました。カラオケ屋だか団子屋だかのすぐ前にある電柱の上ですから、一瞬、新手の宣伝かなと思ってしまいました。にしては変。サンタの生首です。サンタ帽の先端が曲がっていてそれがちょうど鳥の首に見えた次第。んでヒゲの部分が電柱の先端だか電線だかにからみついている模様。二日後、サンタの首はなくなっていました。多分今週のXデーに備えて北の国に帰ったのでせう(*47)


 ダン・シモンズの『ダーウィンの剃刀』も買ったことだし、何やら所有するシモンズのコレクションの再読をしたくなってきたが、かろうじて思いとどまる。90年代最強のSF「ハイペリオン」四部作を始め、大作が多すぎます。でも読みたいなあ。などと思いつつ読み始めたのは、酒見賢一の『泣き虫弱虫諸葛孔明』だったり。まだ途中なんですが、笑えます。すごいです。初めて『反三国志』を読んだときのようで、なおかつ文章がうまいのでいい感じです。さすが酒見賢一。孔明のイカれっぷりと合間合間に入る語り手の茶々やツッコミが絶妙。とりあえずサクサク読み進めている今日この頃。


 光文社から牧野修の新刊が出てるはずなので、捜索に向かう。七つくらい店を回るも置いてない。何故? 他の光文社新刊は揃ってるのに、マキノだけがありません。某書店でようやく発見。何故かその店だけマキノの新刊がどっさり積んでありました。何故? やっぱり人気が偏ってるんでしょうか、マキノ。てか、マキノの本を平積みにしまくってる本屋もアレですが。ともあれこれも年末年始に読む予定。続々と冬眠用書籍が溜まっていきます。いい感じであります。



(*35)購入者の正当なる権利を行使していたのである。
(*36)実話。
(*37)「はぁ〜ハッスルハッスル」といいながら巨乳の娘っこがマラカスをしゃかしゃか振りながら踊り狂うのである。それ見てて体力回復する主人公たちってのはどうよ?
(*38)よくある話である。
(*39)有名RPGの有名セリフのひとつ。
(*40)闇夜のクリスマスイルミネーションのように明るく見えました。
(*41)それだけの価値しかないんですね、某社のおまけディスク。
(*42)ウブカタ某が小説を書いてたアレ。
(*43)発売は夏になりましたが、面白かったでーす。
(*44)あ、結局このテイルズ終わらせてないや。もうテイルズってどれがどれやら……。
(*45)狙い通りというかタイミングがよかったというか。
(*46)こーゆーものを何故よく見つけるのか。
(*47)Xデーにちゃんと戻ってきたかどうかまでは知らない。




 購入した本:
  大森望・三枝美衣『ライトノベル☆めった斬り!』、ダン・シモンズ『諜報指揮官ヘミングウェイ(上・下)』『ダーウィンの剃刀』、ヴィクター・ギシュラー『拳銃猿』、牧野修『蝿の女』、米澤穂信『春期限定いちごタルト事件』


 読了した本:
  隆慶一郎『捨て童子・松平忠輝(上・中・下)』、小林恭二『首の信長』






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下旬。


 あ、はぴ、にういやー、いう゛! というわけで大晦日にアップしている「旬な話」であります。今年もあと数時間なんで、まあ特筆すべき事件も起きないでしょうからアップしましょう。


 とはいえ、話はクリスマスの数日前から。ある晩、母親がのたまいました。「明後日から旅行に出るから」はいぃい? 父もいいました。「ああ、俺も一緒に行くから」何だか付き合いがあるのか知らないが、北海道に三日ほどツアー。スケジュール的には23、24、25日ですよ。「そんなわけで留守番よろしく」ちなみに私の家には祖母がいる。最近我が町は物騒だし、急に寒くなってきたしで、ひとりにさせとくわけにもいかない。てなわけで、私クリスマス関係の予定すべてドタキャン(*48)になりました。うぎー。しょうがないので家でラピュタ観たり、録り溜めてたテレビ番組消化したりとそんなクリスマス。結果として、祖母が膝の痛みが止まらぬとかでタクシーで病院まで送ったり、暖房器具を設置したりで私がいてよかったのですがね(*49)。何だか釈然としない。ことに両親の置いていった予定表に、ホワイトイルミネーションとかファンタジーな夜とかカニとか100万ドルの夜景とかそういう言葉が乱舞してるわけで(*50)


 暗くなってから原付で帰っていると、前を二台のバイクが走っています。学生風の青年たちで、どうやら知り合いのよう。そりゃ別にかまわんのですがしゃべりながら、ちょこちょこと併走したり、前後逆に並んだりしてます。後ろで見てると抜けないし、スピード遅いし、いったい何なんだ君たちゃ。いつもここからかっ!? 私の隣を走っていた3ナンバーの車がいらついているのがひしひしと伝わってきたり(*51)


 自分にクリスマスプレゼントのひとつもしようと古本屋へ(*52)。サービスチケットが貯まってたのでそれを使って本を買う。散々迷った末、司馬遼太郎の孫市小説と池宮彰一郎の島津小説を購入。いや、だって何度読んでも面白いし。この三冊を我が第一本棚の隆慶一郎と山田風太郎のコーナーに並べ置くことに。


 25日。帰ってきた父親が自慢げに薄い箱のようなものを見せる。「鮭だ」というので新巻鮭でも買ってきたのかと思ったら、甘かった。鮭の木彫りでした。額風というか魚拓みたいな感じで1メートルほどの。どうやら自分用だったらしい(*53)。以前はどっから見つけてきたのか飲み屋にぶら下がってるような赤提灯買ってきたりしてたオヤジである(*54)。「三日間よく留守番をしていた。これはお前にだ」といって渡されたビニール袋。中を覗いてみるとそこにあったのは、北海道限定カップ焼きそば×2。っておい。そういえば前におみやげでファンタメロンとファンタストロベリーをもらったことがあったようななかったような。とりあえずクリスマスプレゼントらしいです、この焼きそば(*55)


 ローカルな話で申し訳ないが、藤崎宮のそばのコンビニで朝買い物をして出て原付に荷物を入れていたときのこと。ソレっぽい車から降りてきたヤンキイ風が近付いてきた。いかにもソレってぽい面構である。「あのー」これは新手のナンパか何かか。と思いきや「熊本大学へはどう行ったらいいんでしょうか」意外に下手に出てきましたヤンキイ。とっさに「この道をまっすぐ行ってちょっとした交差点があるんで、そっから右に曲がってまっすぐ」と丁寧に答えることに。「熊本大学」という言葉を使ったので、熊本の人ではなかろうと判断したためである。ちなみに地元の人だったら「こん道ばぎゃん行ってぎゃん行ってしばらくしたらぎゃん曲がってまっすぐたい」と反応していただろう。丁寧に頭を下げて車で走り去るヤンキイ。その姿が見えなくなった辺りで、ふと気づいた。私の説明って、黒髪キャンパスへの案内だったんだけど、ひょっとしたらあのヤンキイ、医学部か薬学部の生体実験で呼ばれたやもしれん。ちなみに医学部の場合、説明は「この道をまっすぐに行って、電車通りを越えてさらにまっすぐ。左手の川向こうに大学病院が見えてくるからどうにかそこまで辿り着けばすぐ」となる。分かりやすい。薬学部はというと、ごめん、藤崎宮の辺りから薬学部の場所、めちゃめちゃ説明しにくいわ。分かる人には「味噌天神の裏」で分かるんだろうけど、その日本で唯一とかいう味噌の神様奉ってる場所が分かりにくい。だから多分説明としては「この道をまっすぐ行くと電車通りと交わるので、左折。電車通りを走って、味噌天神前とかいう停留所付近で人に尋ねなおしましょう」が一番だろうか。


 それにしても油断してました。私ってば、人に道を尋ねられやすい呪いがかかってるんでした(*56)。具体的にいうと、「人に道を聞かれる+16%」ってとこ。ここんとこなかったので、いつコトが起こってもいいように常備していた地図帳置いてきてたんですわ。うーん、ヤンキイすまん。ちなみに私には他にも呪いがかかっていて、「自動ドアがうまく開かない+24%」「自動ドアに顔をぶつける+7%」「静電気でばちっとくる+19%」など。その代償として「人に道を譲られる+11%」「道ばたでサイフを拾う+6%」「チラシやティッシュを押しつけられない+17%」「局地的に晴れる+8%」のパラメーター修正を得ています。ああ、あと今年は木村航の本を買ったので「焼き芋を食べた後、道で小銭を発見する+5%」「目玉焼きにしようと思った玉子からヒヨコが生まれる+10%」「プリンを食べるとおいしさが3%アップ」「ブルボンルマンドを壊さずに食べ終えられる確率2倍」てな修正が入りましたな(*57)ヒヨコはまだ発見してませんが


 原付でてれてれと走っていたら交差点で信号停車。待っていると、横をすごい勢いで自転車が二台駆け抜けていきました、って赤ーっ。横断歩道に突っ込むなり両方とも急ブレーキ。並んで横断歩道の真ん中辺りでストップ。車は来てなかったのが幸いでした、なんて悠長に脳内コメントしていたら、またしても自転車。三台が次々に突撃してきて、次々に笑いながら横断歩道に入ったところでブレーキング。結局五台が横断歩道に横一列に並ぶ形に。君たちゃ何のチキンレースやっとるんだ。彼らは並んだ後、顔を見合わせ、ちょっと間を置いて、赤信号の横断歩道を悠然と渡っていきました。ところで熊本には野球が強いことだけでちょっと知られた工業高校があるのです。どことは具体的には申しませんけど今年甲子園に出たそのガッコの所属を示すシールがチャリンコには貼られていたのです。しかも彼ら、野球部のユニフォームにジャンパーを羽織った格好だったんですが、冬休みに入って、練習帰りだったのでしょうか。私の機嫌が悪けりゃ高野連にタレ込むところですよ?(*58) 交通ルールは守りましょう。間近で交通事故って見たくないですしね。ちなみに私が過去に直接見たある意味もっとも悲惨なケースは、バキュームカーの横転事故でした。しかも国道で両車線またぐ形で横転です。すぐ上に歩道橋があったので、私は一緒にいた友人と上がって見下ろしたのです(*59)。映画「アンタッチャブル」を観ると今でもあのときのことを思い出します。ほら、アル・カポネが会議の席上で幹部をバットで撲殺するシーンがあるじゃないですか。カメラが上からのアングルに切り替わって、突っ伏した幹部の頭から白いテーブルクロスにじわじわと染みが広がっていく、あんな感じ


 話は変わりまして、前回まで有名RPG8のコメントが入ってましたが、口直し、もとい比較のため、「ダーククロニクル」を引っ張り出す。ってあら? セーブデータがありませんよ? うっかり消しちゃってたみたいで。しょうがなく、最初っからプレイしてみる。うむむ、操作性というか視点の切り替えというかいろんな角度から見ることができるというのは有名RPGの方が進歩してるんですな(*60)。なんて思ったり。

 演出はやっぱダークロいいですねえ(←比較はしてない)。ボスキャラも印象強いですし。各章にイベント戦闘のボスキャラがいるんですが、例えば第一章の中ボスはサーカス団のアイドル、リンダちゃんですよ。プロローグでは目をきらりと光らせて華麗なオーバーヘッドキックを見せてくれたリンダちゃんです。今度は天井から降ってきますよ、リンダちゃん。ところでダークロ、カメラを使えるんですが、スクープ写真というのがあるんですね。変わった現象とか変わった行動とか珍しいものを撮るとポイントが貯まっていいことがあるんです。んでリンダちゃんにもスクープ映像があって、リンダちゃんが攻撃のため足を高々と上げているのをすかさずキャプチャーするのです。お腹まで丸見えですよ、リンダちゃん。んでこのリンダちゃん、結構強いです。レンチで殴ろうが、銃で撃とうが跳ね返すリンダちゃんまあ、象なんですが。カメラを構えていると動きが鈍くなるしどきどきです。もうひとつのイベントボスはオープニングから出てるハロウィーン。四足歩行するピエロのロボットで鼻爆弾を投げ、目玉ミサイルをぶっ放します。動力はバネとゼンマイです。なかなかインパクトあるボスキャラでしょう。

 演出についていえば、主人公が二人いて、うちひとりは発明好きの少年です。彼の性格を表すちょっとしたエピソードが次々に出てきます(*61)。例えば彼は機械工のおっさんのところで働いているんですが、ここに飛び込んできて、サーカスのチケットが手に入ったと喜ぶ子どもらしいシーン。これに続いて、じゃあ仕事を早く終わらせないと、とやってるのが掃除機を直す場面で、掃除機の特徴や内部構造を確認しながら仕事をしていくのです。さらにチケットを子どもに盗まれ、それを取り戻したときに、相手が「一度サーカスというのを見てみたかったんだ」と呟いたのを聞いて、結局チケットをあげちゃったりする優しさというかお人好しさ加減。さらに物語がちょっと進むと、機械工のおっさんが作ったロボットが出てきます。しかしこれがエネルギーパックが完成してないため、長時間の使用ができない。ここで少年が「ボクに作らせてよ」と言い出し、発明に関する手順の説明になる。ヒントになりそうなものを写真に撮ってきて、それを元に発明。材料を集めてエネルギーパックを作ることに。ちなみにそのバックパック、発明のヒントになるのは「ベルト」「牛乳缶」「パイプ」です。要はでっかい牛乳缶に燃料を入れてパイプで補充する仕組みで、それをベルトでロボットに固定するという形なのである。他にも「コップ」「絵の具」「パラソル」でロボット用のピエロボディが作れたり(だいたいイメージが湧きますわな)。


 すいません、私やっぱりこっちの方が好き(*62)。ああ、思い出しましたので書いときますが、有名RPG8、買い取り値が5600円くらいになってました。店によって高いとこで6000円くらい。やっぱり私が売った頃から急降下が始まっていたようで。いやはや。


 そんなこんなで年末になっちゃいまして、久々に何度かネタにさせてもらってる花屋だか雑貨屋だかの前を通りかかりました。「正月用アレンジ 1500円〜」というナゾの札が(*63)。いったい何をアレンジするんでしょう。サンタとかスノーマンとかハート様の正月バージョンでしょうか? 相変わらず独自の路線を突っ走ってるお店のようです。


 んでようやく大晦日です。朝っぱらから新聞を見てびっくり。奈良の幼女誘拐殺人の犯人が捕まってるじゃないですか。それにも驚いたが、一番たまげたのは、犯人の勤め先を所在地込みの実名で第一面に載っけるその神経です(*64)。しかも一面だけで社名が二度出てきますよ。いくら相手が他の新聞社の販売員だったからってそこまでしなくても、ねえ。


 新年の挨拶には喪中で行けないということで墓参りとついでに伯父の家に挨拶に。納骨ルームには相変わらずパフェの置物がありました(*65)。伯父の家に着いたら朝っぱらから焼酎がずらりと並べられ、「どれがいい」といいつつも片っ端から飲ませる伯父。何年か前に胃を半分切ってからアルコール類があまり飲めなくなったにもかかわらず、お歳暮やらパチンコやらで各地のものをゲットしてきては客に問答無用で勧める模様。一時間でグラス6杯ほどテイスティングな大晦日の朝(*66)。球磨焼酎「琥珀の舞」だったかが結構うまかったです。アイガモ農法だそうです。一緒に行った弟は米焼酎は物足りないといって芋に終始してました。沖縄で泡盛に慣れるとそうなるっぽい。


 てなわけで、今年このサイトひっそりと開設して、いつの間にか日記サイトのような、しかも更新が10日にいっぺんて感じでやってきました。まあ、来年もぼちぼちやっていきますんで、またよろしくってことでひとつ(*67)


 んじゃ、皆様、よいお年を。


 
(*48)ある意味悲惨な話ではある。
(*49)それはその通りなのだが。
(*50)いまだに納得いかぬ。
(*51)気持ちは分かるぞ。
(*52)たまにこーゆーことで自分を盛り上げて、本を買うことがあるのです。
(*53)何か分かるような分からないようなロマンがあるんでしょうな。
(*54)いまだに茶の間にぶら下がってますよ、この赤提灯。
(*55)このプレゼントのセンスはどうよ?
(*56)実話。ホントによく道を尋ねられる。
(*57)木村航の本のあとがきには毎回呪いが書かれているのである。
(*58)まったり気分だったので寛大に見逃してあげた。
(*59)結果、悪臭の直撃を受けて二人して気分が悪くなった。
(*60)おう、何か褒めるとこがありましたよ。これくらいしかもうありませんでしたが。
(*61)説明ではなく、エピソードの積み重ねで語るところがイカすのである。
(*62)何かと比較しているわけではありませんよ。
(*63)相変わらずなお店である。
(*64)勤め先は関係ないですやん。
(*65)やっぱり何かこれには謂われがあるんでしょうな。
(*66)お酒が強くないので、こーゆーのもどうかと思うんですが。
(*67)コピペして今年も使いたいですなこの文章。




 購入した本:
  菊池たけし/F.E.A.R.『フォーラの森砦V3(上・下)』、池宮彰一郎『島津奔る(上・下)』、司馬遼太郎『尻啖え孫市』


 読了した本:
  酒見賢一『泣き虫弱虫諸葛孔明』、菊池たけし/F.E.A.R.『リーンの闇砦V3』『フォーラの森砦V3(上・下)』『フレイスの炎砦V3(上・下)』、川上稔『パンツァーポリス1935』











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