2012年9月。


中旬。


 ずいびょーがんやっ! な今日この頃、皆様いかがおすごしでしょうか。


 前回、歯医者の話などを書きました。今回、その完結編(たぶん)。残ってる敵は、右の奥歯のみとなりました。ただ、これが問題のひとつでして。虫歯になってるとこにさらに奥から親知らずが真横から突き出してて先端がほぼ接触。このため、そのままでは虫歯の治療ができないという状況。まあ、わりと最初の頃からいわれてた部分ではあり、親知らずをぶっこ抜く方向で話は進んでおりました。休みが取れたので、歯医者に行きますと、何故か先生が深刻そうな顔をして、「今日抜いて大丈夫ですか。天野さんのタイミングでかまいませんよ」何その丸投げ感。つーかそのために来たのであって、それやんないと他にやることないし。頷くとさらに前撮影したレントゲン画像にて突っ込んだ説明を受ける。んー、親知らずに重なるようにある白い縦の影は何? 「顎の骨です。抜きにくい場合は、これを少し削るかもしれません」おおう。で、手術開始。麻酔を打つ。麻酔を打つ。麻酔を打つ。メスで歯茎を切る。メスで親知らずを切り分け開始。「これ切れないよ」先生がいう。別のメス登場。「これも切れない」指示が飛ぶ。切れないメスに価値はあるのか。「これは大丈夫」親知らずは上部を分割されつつ、本体部分のぶっこ抜きにかかる。先生が力を入れる。「ぬっ!?」抜けません。持つところを変える。「ぬっ!?」抜けません。視界で先生の位置が反時計回りで変わる。抜く方向を変えようとしているっぽいんですが、なかなか抜けない。どこかに引っ掛かっているのか。「ぬっ!?」「んっ!?」「むっ!?」系の言葉が漏れる。時々麻酔イン。やがてようやくどうにかこうにか抜けたのですが。そっからついでに接触してた部分の虫歯の治療に入るようなんですが、それもまたえらいことに。麻酔打つ。麻酔打つ。麻酔打つ。この日トータルで10本近い麻酔を叩き込まれ、治療。切開した歯茎を縫い合わせ、完了。手術だけで40分以上かかりました。綿をかまされ、「10分から20分くらい噛んでおいてください」血止めらしい。痛み止めと化膿止めと血止め綿の予備をもらう。痛み止めの袋に綿しか入ってないのは何なんだろう。


 血がなかなか止まりません。うむう。ただ麻酔が効いてるせいか、痛みとかはあんましない。もらった説明書きによれば、入浴は控えよとありましたが、シャワーくらいならかまわんだろうと強行。入浴禁止なのは、血行がよくなって血がということなんでしょう。うむ。で洗髪などをしておりましたら、一度は止まってた血がじくじくじくじく再流血。おお、洗髪すごいや! 吐いても吐いても唾が真っ赤に染まってやがりますよいやはや。夜、寝る。抜いたのは右の奥歯なのです。仰向けに寝ると、唾とかが奥に行くわけでして。かといって右向いて寝るわけにもいかず、左向いて寝る。夜中、目が覚める。おお、なかなかこれは痛いですぞ。「この『痛み』こそ『生』のあかし、この『痛み』あればこそ『喜び』も感じることができる」という台詞がランバ・ラル声で脳内再生され、納得してこてんと寝る。後で考えてみると、いろいろ混ざってる気がしますが。


 ところで、今書いてて思い出したのですが、こないだ本屋行きましたら、舞城王太郎が書いた「JOJO」が出てました。思い出した理由は、前述の台詞が「JOJO」からの引用のため(黒騎士ブラフォードの言葉)。んで、舞城の本は『JORGE JOESTAR』で、なんつーか、時代小説的な楽しみがありますなこりゃ。ジョージが主人公!? ジョージ・ジョースターは第一部の主人公ジョナサンの息子で、第二部の主人公ジョセフの父にあたる人物。イギリス空軍のパイロットをしていて、敵が空軍司令官になってることを察知して挑むも返り討ちということのみすでに語られている人物。なので、どういう末路を辿るかは分かっているわけです。これをどう語るかに注目。図書館に入ったら借りよう。


 歯医者の続き。翌朝、消毒に行ってそれをすませる。ぽこんとほっぺが腫れてきております。事前にいわれてましたが、扁桃腺の辺りまで腫れており、風邪ひいたみたいな感じだし、口開くと痛いし。それでもミッションですともさ。頑張るオレサマ、頑張れオレサマ


 そうやって耐えている間に、もうひとつイベントが。昨年、知人の依頼で藤崎宮のお祭りの手伝いに行ったのですが、またしても。えーと、正確には随兵の手伝い。昨年の様子につきましてはここ参照。あんましご存じない方のために説明しますと、大まかな流れとしましては、参加団体が随兵行列を行います。随兵は藤崎宮に馬を奉納するので、奉納と団体の旗を先頭に、飾り馬が続きます。それから楽団、勢子が後を追います。午前中のが朝随兵で、熊本市内の中心部を各ルート通って行進。2時間ほどでそれぞれの休憩場所(何団体かまとまって休憩するところもあり)に到着。午後から始まる夕随兵まで時間をつぶします。そんで、朝とは別ルートを通って藤崎宮目指して進軍。参道を通ってお宮に入り、奉納して完了というもの。60団体以上が参加し、最終団体になると夕随兵終わるの夜10時とかです。随兵があってる間は、熊本市内中心部は通行止め含んだ交通規制がかかるため、お祭り関係ない人たちはまあ、そこ避けます。


 もちろん、お手伝いは急に来た話ではなく、それなりに前から頼まれてはいたのです。ただし、心配なことがひとつ。またしても容赦なく翌日ミッション入っているわけで、昨年のように難聴状態になるとキツいです。前は、スピーカー台の運搬でしたが、今回は太鼓持ち。さよう、太鼓持ちです。前に懲りたので、今回は初っぱなから耳栓装備にて挑みまする。耳栓の効果にて、難聴は完全回避。いやすげーや文明の利器。ところが問題は、肩。太鼓は棒に吊されており、前後ひとりずつ担いで歩きます。横に太鼓叩きの人がいて、叩きながら行進。前と後ろで担ぐ人は同じ肩に負わないと斜めになって動きにくくなっちゃいます。ならばタイミングを合わせて変えればいいかということになるんですが、私は前、後ろは知り合いがいたのですが、こいつが空気読めないやつで、周囲も見てない。やたらよろけるような感じの動きをしやがります。おかげで私、ずーっと左肩で持ってました。肩には座布団を装着、緩衝材として使います。が、これが時間経過とともに役に立たなくなります。その上、この日は雨が降ったり止んだりしており、座布団が濡れるとべちゃっとなってさらに役立たず。休憩になったときにはどれだけ安堵したことか。ちなみに、夕随兵の途中で耐えられなくなって、右に持ち替えました。左は皮がずる剥けになっておりました。体力的には問題なかったといいますか、むしろかなり余裕があったのですが、この肩の痛みはしんどかったっす。


 ところで、今回、私がいた団体の馬がかなり神経質な馬でして。なかなか進まない、くるくる回る、後ろ足をかち上げるなどを行っておりました。朝随兵の前に参道そばの小さな駐車場でぐるぐるやってたんですが、駐車してた車にぶつかったし。広い道では三角コーン吹っ飛ばすし、歩道のお客さんのとこに突っ込みかけるし。まあ、馬追いの醍醐味のひとつではありますが、油断すると危ない。馬が停止して、こちらに戻ってきたときには太鼓と口取りの間にいた踊り手やラッパが一斉に後退してきたりするのです。まあ、それも、他の団体を見ればもっとひどいとこもあったようですな。新聞読めば口取りが馬に蹴られて骨折とか乗ってたり、昼休憩のときに馬が暴走して引きずられてる人みたりとか。あと、うちの団体はきっちりと整然と並んで踊るのではなく、わりと混沌としておりました。太鼓のリズムと相まってカオスな感じが原始的でなかなかイカすと思うのです。


 祭が終わり、肩の痛みもようよう引き始めた頃、歯医者に再び。抜糸をして、銀歯を詰めてもらうのです。ただ、なんつーか、奥の痛みがまだ引きませぬ。診察時、見るのはまあ奥歯の虫歯箇所ですわい。そこを覗くに鏡のついたやつを突っ込まれるのですが、それが親知らず跡地に触ると痛いのなんの。銀は詰め、抜糸も終わったものの、その日は抜いたときと同じような感じになっており(ただし麻酔なし)、「しばらくは染みたりするかも」といわれ、夕飯も食う気にはなりませんでした。翌朝起きたらだいぶマシになってましたがね。一連の虫歯、詰め物剥離に関してはこれで一応終了。ちまちまと出費してただけに、ちょっとほっとする。


 太鼓といえば、こないだ晩ご飯を食べようと家で準備してたら、つけっぱのテレビから「50こんぼ〜」とか聞こえてきて、あれ? 見れば何やらアイドルだかが太鼓叩いてました。「太鼓の達人」です。リズム感のチャンプを決めるみたいな企画ですかね。決勝戦がブルーハーツの「リンダリンダ」のレベル「おに」で。私なんてまだ「かんたん」とか「ふつう」をちんたらやっておりますが、そもそもブルーハーツ、難しいんですよ。私のPSPには「リンダリンダ」と「トレイントレイン」が入ってるんですが、序盤の緩さから突如としてテンポアップして怒濤の連打になるサビがしんどいのです。見てたら、結構叩けててすげー。それはそれとしまして。「太鼓の達人」相変わらずちまちまやっておるわけですが、疲れてたり眠くなったりすると途端にリズムが合わなくなるのがいとおかし。まだ当分楽しめそうなんですが、ボタンがへたってきてるのが心配。


 ミッション場で、同僚が新しいミッションに挑むことが決定。相手と合流する場所を教えられたようなのですが、いまひとつ分かっていない様子。なので、グーグルで検索してやる。つーか自分でしろよこれくらい、と思う。ヒントは「東京エレクトロンとソニーの間くらいにある公園」なんだそりゃ。東京エレクトロンは合志市と大津町にあるんですが、どっちかいな。近くにソニーがある方か。検索してみると合志市の東京エレクトロンのそばに、ソニーセミコンダクターだか何だかがあるっぽい、これのことかな。いまひとつ確信が持てないまま、はたしてこれがソニーなのかと思いながら、公園も見当たらないので、地図を航空写真に切り替える。出てきた写真に、笑う

 

 ソニーでしょこれ。分かりやすっ。左に見えてるのがエレクトロンだし、真ん中にあるのが公園かね。それにしても大きい建物はみんなこんな風に書いといれくれればいいのに、と思う。


 そんなこんなで随兵寒合(←ずいびょうがんや)な今日この頃でした。ちなみに熊本用語で藤崎宮の祭の頃に急激に寒くなったりすること、です。実際、祭のときには温度が低くなってきてて、随兵のときに飲み物なども一緒に運んでいるのですが、冷やしたビールとかアルコールがあんまし出なかったっぽいです。昼休憩のときも雨が降ってたせいもあって寒かったし。いやはやこれからどんどん冬に向かって行くんでしょうな。周囲を見渡せば体調崩してる人が結構いるので皆さん注意しませう。





 購入した本:
  関根パン『キュージュツカ!2〜3』、鷹野新『シュガーシスター1/2』

 読了した本:
  大森望・豊崎由美『文学賞メッタ斬り!ファイナル』、ゆうきりん『魔王なあの娘と村人A4』、佐島勤『魔法科高校の劣等生6〜7』、小路幸也『キシャツー』、関根パン『キュージュツカ!2〜3』、鎌池和馬『簡単なアンケートです』、佐藤大輔『新信長記1』



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