2015年1月。


中旬。


 さてさて、今回は鹿児島編……の前日から。いつも通りミッションをこなしていたのですが、昼過ぎ玉名市でトークがありまして。直近の駐車場がないってんで、ちょいと離れた河川敷駐車場に車入れて、そこからてくてく。細い道を通り抜けようとして、ん、と立ち止まり、バック。そこは元々水路か川だったのか、そんな感じの場所に、竹が並べてありました

    

 おお、なんか異国情緒というか、どこぞの民族のお祭りみたいな感じ? 竹には穴が開けられていて、その穴がまた模様みたいになっています。惜しむらくは、ここ、道沿いから見えません。かなりへこんだところです。抜け道のような細い道を通らなかったら、私も気づかなかっただろうなあ。


 トークは無事終了し、さらに夕方から夜にかけてのミッションを終わらせ、事務所で報告書出して帰宅。帰宅してから翌日からの出張に備えて準備をしつつ、ふ、と思い出したこと。元文芸部の狩り集めるもの様が鹿児島におられるんだよなあ。ネットでちょっと場所を調べてみる。や、宿のすぐそばに事務所がありますよ。これは、訪ねるべきか。とりあえず盟友であらせられる旧支配者様にメールで、出張の旨とか伝えてみる。できれば仲介とかしてもらえるといいなあ(狩り集めるもの様のケータイとか知らないんで)。


 さて、鹿児島トークミッションの相方は、50前のおっさん。配送ミッションを通常はされてる人です。配送の人たちからは「めちゃくちゃおしゃべりだぞ。頑張れ」と励まされる。いやまあ、しゃべってくれた方が運転するとき寝ないですむんでありがたいといえばありがたいんですが。とりあえずいつも聞いてるFMトランスミッターに仕込む音楽をちょっと変更、というか、対策になりそうな辺りに曲を合わせておく。だってまあ、7!!とか流してても仕方ない気がするし。で、4:30に事務所に到着。5:00に予定通り鹿児島に向けて出発。走り出すなり、おっさんは、「お! えらい懐かしい曲流してますね!」と乗ってきた。そのとき流れてたのは、TMネットワークです。よし、まずは成功。車内で打ち合わせなどしながら、一路鹿児島へ。途中、「お! これは……!」とおっさんが呻く。TMが終わり、佐野元春に入ってました。どうやらツボったようで、ただ残念ながら思い出話とかを語り始めましたよおっさん。しゃべるか聴くかどっちかにしろー


 2時間半くらいかけてようやく現場付近に到着。現場には駐車できない状態だったので、近所でコインパーキングを探してぐるぐる。徒歩10分くらいのとこに発見。車から降りた私らの声がハモる。『寒っ!』 熊本より寒くね? がくがくしながら、途中でコンビニに寄ってトイレを済まし、現場入り。風が寒い〜。


 連続トークミッションは今回4日間開催。ただし、初日と最終日はお客さんの入りが少ないので、わりと緩やか。いつもやってる単発のトークと異なり、一回一回の時間が極端に短くなります。今回の状況を単発でやると一回あたりおおよそ20分ちょいかかるのが、10分切るくらいに縮める感じですかね。とか考えて相方と打ち合わせとかしてましたら、朝礼で「ひとりあたり1〜2分、長くて5分」と釘を刺され愕然とする。構成を思い切り変更することに。


 初日は7回くらいのトーク。うち半分は相方に振るので、私は4回しゃべっただけですな。しかも午前中2回かそこらトークしたら昼休みですよ。昼休みもスケジュールの関係で初日は長め。私は車に戻って昼御飯することにし、相方は近場で御飯食べるとこを探す流れ。朝わりと御飯所を探しながら現場に入ったのですけど、なかなかに見当たらなかったのです。が、車まで歩いている途中、あっさりとラーメン屋を発見。しかも人が並んでいます。や、人気店かしら? 鹿児島のラーメンってどんなのかしら。のれんを見ますと、「ばってんラーメン」……鹿児島? ちなみに相方はうろつき回った挙げ句、パチンコ屋にくっついてる食堂に入ったそうでして。おばちゃんに「この店一番のオススメは何?」と問うたところ迷わず「チキン南蛮定食」という返事。……鹿児島?


 さて、車に戻った理由は2つありまして。ひとつは食費節約のため安いパンをたくさん買って持って来ていたため。もうひとつは個人ケータイ車に忘れてきてたんすわ。旧支配者様から御返事来てるかしら。あ、メール着信あり。


> そいつは顔出さないと(笑
> 手土産は陣太鼓か黒糖ドーナツ棒あたりかな。
> もし行くなら俺からもよろしくと伝えてくださいな。

 ……うん、仲介してもらおうかと思ってたんですがね、はい。手土産のこととか考えてませんでしたよ。どうすっかなー。てか、それより電話番号電話番号。御飯を車内で食した後、ぽてぽて現場に戻りつつ、狩り集めるものさまの事務所に電話してみんとす。


 ところで狩り集めるものさまの簡単なご紹介を。旧支配者様の盟友であらせられまして、元文芸部です。現在は鹿児島市内にて、ティーチャーでもドクターでもプロフェッサーでもなく「先生」と呼ばれるご身分です。鹿児島に事務所があるってのは、何年か前に旧支配者さまよりうかがっていたのですが、いかんせん鹿児島は遠く、お会いすることかなわず。えーと、たしか最後にお会いしましたのは、狩り集めるものさまが学部を卒業されてしばらく大学回りにいらっしゃったので、そのあたりですかね。


 ともあれ、事務所の電話番号メモってきてた甲斐があったといいますか、電話電話。ぴっぴっぴっ、ぷるぷるぷる。あ、女性の方が出られました。「お世話になっております。ワタクシ熊本の○○と申しますが。(ぴー)先生は本日いらっしゃいますでしょうか?」と名乗りをあげる。すると、何故か動揺した気配。しばらくして狩り集めるものさまが電話に出られました。「はい、もしもし↑」何故あなたまでキョドった風なんですか。ご挨拶をいたしまして事情を説明。宿泊予定のおおまかな場所をいいますと「近くじゃないですか」となる。そりゃそうだ。歩いて5分だし。3泊しますんで、ご都合よろしければ御飯などいかがでしょう。スケジュールを調べていただき、本日おっけーとのこと。「何時くらいがいい?」「先生のお仕事に合わせますよ」夕方6時過ぎに事務所にうかがうことになりました。アポが取れましたので、旧支配者様にメールその旨メールしておく。すぐに返信あり。

> おお!よろしく言っといて!!
> (ぴー)家は皆、息災ですと。


 会えるのは嬉しいですが、お土産かー、考えてもいなかったんで、どうしましょう。まあアポ時間までだいぶ余裕があるので、ゆっくり考えますかね。とか思いつつ、午後のミッションをクリアしていく。4時過ぎくらいに終了しましたので、相方と一緒に宿へ。びっくりするくらいロケーションいいですよ。狭い駐車場に車を入れまして、引き戸を開けて中へ。誰もいません。3回くらい大声で呼ばわると、ようやく人の気配。布団の準備とかされてたみたいです。おばちゃんとおばあちゃん。月曜までお世話になります、と挨拶しましたところ「え? 2泊じゃありませんでしたか?」「いやいやいや月曜の朝までいますよ?」「そうでしたっけ?」どうやら情報に齟齬があるようで。まあ、他に客がいないようなんで、あっさり月曜までOKとなりましたがね。んで、部屋に案内され、じっくりと眺め、うなる。うん、昭和時代の民宿。いくつか写真を撮りましたので載せてみますか。

   

 ひびの入った窓、べろべろになった壁紙、汚れた畳、2日目夜からちかちかしだすことになるシングルな蛍光灯。暖房器具はコタツのみ。テレビはありますが、「NHKは映りません」といわれました。そもそもあまりテレビを使う習慣がないので、点けたのは2日目からでしたが、相方に聞くまで鹿児島は民放が一局だと思ってました。いやだって教育テレビと鹿児島テレビしか映らなかったし。あと、風呂はぴかぴかなステンの浴槽で、一般家庭よりはちょっと大きい感じで、別フロアにあります。相方に聞きましたらトイレの男性用小便器は水が流れないそうです。素泊まり3000円をどう見るか? うん、私はテレビ観るわけじゃなし、コタツでも十分ですし、まあ本読んで寝れればいいんでねえ。蛍光灯どうにかならんかな。


 夕方5時半頃になったので、民宿もとい名ばかりのビジネスホテルから出る。ぷらぷら歩く。お土産かー。熊本土産とか売ってないだろうしなあ。コンビニでクッキーの詰め合わせでも買っていくか。ところが歩いていくうちにコンビニも見当たらなくなる。うーん、あ、スーパーみたいなのがある。ここはどうかしら。うろついているうちに、ポテトチップの大袋とかはどうかという気分になってくる。いっそ缶ビール箱買いして、肩に担いで乗り込むか。危ういところで踏みとどまる。缶ビールは重いのです。スーパーから出て、どうしたもんか。こりゃ近くに水族館があるんで、そこでお土産のぬいぐるみのひとつでも購入して行くか、と思いかけ、またしても踏みとどまる。そこまで考えて、途中にそういや花屋を見かけたなと。あー、なるほど。今回訪問の手土産と考えるからマズイのです。遅れに遅れた事務所開設祝いだと考えると花もありっしょ。花屋に入る。切り花やら花束やらより鉢植えかなあ。アレンジのやつがあったので、包んでもらうことに。あー、おねーちゃん写真撮らせてもらっていいかしら?

 

 袋に入れてもらってる真っ最中に、別の鉢に目をやる。「あー、こっちの方に変えてもらうことって、できます? こっちの方が明るっぽいんで」いいですよー、とにこやかにおねーちゃん。

 

 最初のだと寒色が混ざってるんで、こっちの方がいいかしら、というところで。袋に入れてもらい、それをぷらぷらさせながら、暮れなずむ鹿児島の街を歩く私。5時55分。狩り集めるものさまの事務所前に到着。お仕事中だろうし、まだ時間があるしってんで、1Fで自動販売機眺めたり、看板にケータイ向けて証拠写真を撮影したり、それを旧支配者様に送りつけたりする。待ち構えてたように、旧支配者様から返信。

> 看板かっちょえ〜!
> 話盛り上がったら電話してくれても構わんよ。
> って己が電話しろよ!と思ったらお前の電話番号入れてなかった…。

 6時をちょっと回ったところで事務所のインターホンを鳴らす。すぐにドアが開けられる。あー、奥様。まだお仕事が終わってらっしゃらなかったようで、お茶を入れていただき、しばし待つ。その間、お花を渡したり、写真を撮らせてもらったりする。ええ、花の。

 

 狩り集めるものさまの奥方様は、私も知ってる方でして。狩り集めるものさまと同じ研究室にいらっしゃった後輩の方です。覚えてますか、と問われて旧姓を告げることで返事とする。あと、電話に出られたときに動揺した風だったのは、私の方の名前もご存じだったせいだと判明。つーか、狩り集めるものさまが、いろいろ昔のことを話してた模様。その最たるものが、昔、外国語の授業のある日は毎週朝っぱらに叩き起こしに私がおうかがいしていたとか、そんなエピソード。まあ、他にも私が起こしてた人っていらっしゃったんですがねえ。私は別にたいしたことやってたつもりもないんですが、「おかげで単位が取れた」「今の自分があるのはそのおかげだ」「足を向けて寝れない」等々持ち上げられる。そんなことを吹き込まれてたところに電話がかかってくれば、そりゃ動揺するわな。ちなみに、御本人は忘れておられたようですが、このモーニング訪問エピソードに付け加えることがありましてね。テストの日の朝も起こしに行ったのです。その日は夕方から文芸部の集まりがあったので、そこへ顔を出された狩り集めるものさまに「テストどうでした?」と問いましたところ、「遅刻した」とのこと。どうも私が叩き起こした後、二度寝して、テストに遅れたそうで。どうにか単位は大丈夫だったようですが。とりあえずそのような形でいい話にオチをつけておく。


 お仕事が一段落されたので、三人で話したり、事務所内を案内していただいたりする。途中、旧支配者様に電話を掛けようとする、が、私の方も旧支配者様の電話番号入れてない。メアドはあったけど。狩り集めるものさまが掛けられる。スピーカーモードで会談となる。それから、狩り集めるものさまと二人で御飯を食べに出かける。宿のおおよその場所は最初に告げていたので、気を遣っていただいたようで、わりと近くに飲みに。実際にお会いするのはずいぶん久方ぶりで、近況から真面目な話からたっぷり。んで、大いに食べ、大いに飲む。途中、再び旧支配者様に電話を掛ける。「もうそろそろ着くかね?」「待ってるんだけど」「そろそろ鹿児島市内かな」といった言葉を次々に二人して浴びせる。うむ、旧支配者様への認識は、同じような感じでひとつ。いい感じで酔いが回り始め、私の友達へ今度は電話を掛ける。えーと、たまにネタとしてこのペエジにも登場される方々です。順番に女教師系人妻さん、看護系人妻さん、放送系人妻さん。女教師さんと放送さんは電話がつながる。「鹿児島に出張で来てるんだけど、いま飲んでてねえ。酔っ払った勢いで掛けてます」と私が話すと、「もしかして○○くんと?」とあっさり見破られる。うん、多分、月イチのペーパーで狩り集めるものさまの事務所の話とか何年か前にネタにしてたのを覚えておられたようで。電話交代でたっぷり話してもらう。放送さんの方は、「えらい楽しそうやなあ」とお仕事中の状態から応じていただき、こちらも交代してたっぷり。看護さんの方は翌日になってメールが来たので、酔っ払ってたわーと返信しておくにとどめる。詳細は明かしてないので、月末のペーパーでさぷらいずだ


 11時前くらいまででしょうか。飲み食いし、宿の方へぷらぷら歩き、別れる。また機会があったら会いたいもんすわー。楽しかったですよ。このサイトのこともお知らせし、メールでキーワードも告げたのでもしかしたら見ておられるかもしれませんな。笑って流されよ。奥方様によろしくです


 翌日、ミッションのいよいよ本番。30件を越えるトーク数が入ってくる。まあ、うち半分はおっさんに振りましたが。ところで、この日、おっさんと一緒にパチンコ屋の食堂に昼御飯を食べに行く。おっさんは日替わりを頼み、私は気分の赴くまま、といいますか、前日の「オススメはチキン南蛮」というのが頭の隅にありましたので、うっかり「チキン南蛮カレー(大)」を頼んでみたりする。出てきたものを、一口食べ、唸る。「これは失敗です」っていうかですな。カレーの辛みを堪能した直後、タルタルソースの酸味が後頭部に突き抜けるような味わいですよ。いうなれば、そう第二回「混ぜるなキケン」賞受賞作。ちなみに第一回はエスプレッソソーダ(2012年11月中旬)慌てて騒いで、チキン南蛮部分をカレーから隔離。すでに混ざってる部分はさらにかき回して中和する方向で。いやそれぞれはおいしいのよ? 混ざるとおかしいだけで。写真撮ればよかったのですが、食べてからの感想でしたのがちょっと無理でした。


 トークとトークの間、空いている時間には持って来てた文庫本を読む。夜、民宿に帰ってからも読む。ゲームとかも持って来てはおりましたがほとんどプレイせず。今回は、「グイン・サーガ」の積み分を少し消化。つーか、故栗本薫の書いたとこまでと、他の作家が書き継いだ部分を勢いで踏み越える。昔から読んでいるシリーズで、未完のままだったわけで、ついに栗本パートが終わるという寸前で止めていたのでした。勢いでもないと境界線を越えられないっつーの。で、五代ゆうが書いたいうなれば「五代ゆうグイン」に入ったのです。一読して驚愕。これ、絶対栗本のシナリオにはありえないキャラが登場してますな。登場というか再登場。さすがにびっくりした。でもこういうのも続きが楽しみではあります。まだたまってる部分があるので、ちょびちょび楽しみたいところ。


 どうにかこうにか4日間を終え、おっさんに運転してもらって熊本に戻る。それから一週間もしないうちに、今度はひとりでまた鹿児島へ。同じ現場の続きのミッションでした。本当は土日の2日間開催のはずだったのが、諸々の都合により、土曜のみとなる。ぶっちゃけ個人的には2日開催の方が歓迎だったのですよ。というのも、2日開催のままだったなら、1日目は昼過ぎに終了。2日目は昼にちょっとやりゃ終わり。しかも宿泊でゆっくりのんびり。これが2日目にやるはずだったのが1日目の夕方に来た挙げ句、日帰りでひーっ。この日も散々寒くてですねー。鹿児島って寒い印象しかねえ。ところで、この前日、我が家ではカレーだったのです。翌日鹿児島では南蛮カレーを食す計画がありました。でも前日カレー。多分日帰りで戻って来て、残りのカレー。それでも! あえてチキン南蛮カレーですよ。理由。写真撮ってネタにするため。てことで、

 

 ネタにしました。今回は勝手が分かってましたんで、とっとと隔離して、中和方向。カレー+チキン南蛮定食みたいな状態でひとつ。


 いろいろと取りこぼしがあるような気がひしひしとするのですが、ちょいとまたへばってますんで今回このくらいで。取りこぼしは次回またやりましょう。あ、そうそう、今回の結論。前回のおみくじの「遠方に行き利益有」は狩り集めるものさまと久方ぶりに会えたし話もできたんで、当たったって感じで。




 購入した本:
  佐島勤『魔法科高校の劣等生15』、R・F・ヤング『たんぽぽ娘』、三田誠『RPFレッドドラゴンT〜U』

 読了した本:
  栗本薫『謎の聖都』『運命の子』『見知らぬ明日』『ヒプノスの回廊』、五代ゆう『パロの暗黒』、三雲岳斗『ストライク・ザ・ブラッド9〜11』、佐島勤『魔法科高校の劣等生12〜15』、霧島まるは『左遷も悪くない2』、理不尽な孫の手『無職転生5』、野アまど『なにかのご縁2』、鈴木大輔『文句の付けようがないラブコメ』、宇野朴人『天鏡のアルデラミンY』



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