2011年10月。


中旬。


 ネットをパラパラ見てましたら、こんな記事が。「スクエニHDがFF14を有料化へ、ゲーム内容を改良」……あれ? 私FF14の話題から離れてたんで知らなかったんですが、まだ有料化してなかったの!? てか、1年くらい前に有料化してたはずじゃなかったっけ? つーか、PS3版が今年の頭に出てたはずじゃ……え、まだそれも出てない?

 スクエニHDの和田洋一社長は9月27日、記者団に対して、FF14がユーザーの支持を得られず、いつまでも有料化できずにいることについて「非常に不本意なものが出てしまった。FFブランドが傷ついた」との認識を示し、改良に努めていく考えを示していた。

 えー? 何を今更、そもそももうブランドなんて傷つきまくりじゃね? 発売してから1年かけてユーザーによる人海戦術的無料デバッグやってたってことでしょ? それを今更有料化って……。スクエニどこへ行くのか。というよりどこかへ進めるのか?


 ミッション場でちょいと知り合いから頼まれまして、何故か農園に出稼ぎに。いや、何だか人手が足りないらしくってですね。うむ、農園農園。当日、朝5時起きで集合場所へ。雨がぱらついていたので、カッパ持参、途中でお弁当も購入していく。ガタゴト車に揺られ、山の方へ、山の方へ。その日の天気予報は、曇り→雨というもので、現場に着いたら、雨自体は降ってませんでしたが、どうにも不安な空模様。んで、お仕事内容は、みかん狩り。うむ、昔「みかん狩りの日」なんて話を書いた気もしますが、今回はザ・リアルみかん狩り


 ところで、「みかん狩りの日」は、コードウェイナー・スミスの短編「鼠と竜のゲーム」とヴァン・ヴォクトの『宇宙船ビーグル号』に出てくるクァールとか。クァールにつきましては、壁を歩き、電波を拾い、機械を自在に操る怪物でございます。このクァール、たとえば高千穂遙が「ダーティー・ペア」シリーズで登場させてますし(←ムギ)、FFシリーズでもおなじみですな。FFだとHPを1ケタにするブラスターとか使いますが、それも原作のまま。で、「鼠と竜のゲーム」の方は、タイトルと節タイトルは、K大ものの「妖精と人形のゲーム」へ行き、内容的なものが「みかん狩りの日」に行った感じですかね。全然違いますが。スミスについては、私が好きな海外SF作家といったらぱっと挙がる人(他にはジェイムズ・ティプトリー・ジュニアか)なので、未読の人とかは読んでほしいなあ。つーか、今調べてみたら、熊本市立図書館でもコードウェイナーで5種類、うち『ノーストリリア』が重複、他2冊がアンソロジーという。隣町図書館にいたっては置いてねー。どういうこと!? とか書いてたらまた読みたくなってきた。とりあえず『第81Q戦争』とかかねえ。


 閑話休題。ともかく段々なみかん畑に配属された我々に下った指示は、「雨が降るまでに狩れるだけ狩るように」というもの。ハサミと肩掛けの布袋を渡され、切り方の説明を受ける。ふむ。で、みかんの木に取り付いてばしばしやっていきます。つーか、みかん狩りというよりもみかん殲滅戦。腐ったもの、食われたもの以外はすべて狩るようにということでして。ばっつんばっつん。時折、みかんを試食(切り取りに失敗したものとか)したりもしました。うまうま。一本の木ごとに狩り残しがないように切らねばなりません。結構葉っぱの下に隠れていたり、枝で見えにくかったりもするので、枝をのけ、下にもぐり、伸び上がり、枝を曲げたりと様々なテクニックを駆使してみかんどもを追いつめていきます。葉っぱやみかんには朝露だか雨の残りだかがわりとついてまして、そのため長袖着ていたのですが袖からどんどん濡れていきます。みかんの枝は鋭いので、ヘタに曲げたりしてると実を切ったときに反動で飛びかかってきやがります。目を突かれぬようにせよ、と注意が飛びまする。ひとつの実につき、2回くらいハサミを使う(おおざっぱに切って、ヘタの部分をさらに切る)ため、おそらくこれを長時間やると結構握力とか落ちそうな感じ。ですが、雨が次第に降りだした結果、7時半から始まった殲滅戦は11時を持って中断することに。


 その後、別の農園に連れて行かれる。すでに雨はかなり降っている中、カッパを装着し、ビニールハウスの外と中でカボチャの剪定作業。その後、収穫がほぼ終わったというミニトマトのジャングルを伐採する羽目に。もうあちこちからみあってて訳が分からぬ状態になっております。しかも虫が結構タカっていたりするし。実が追加で後から採れれば儲けものみたいな感じで、とにもかくにもジャングルを見通しのよい状態にする。途中、お昼休憩を挟む。カッパ着ててもずぶ濡れ。肉と米をメインにした糧食を喰らい、寝る。途中、トイレに行く。野外に設営されたトイレのそばに畦があり、そこには泥水がたまっていて、何故かその泥水の上を黒いGが泳ぎ回っていた。Gはどこにでもいるのだなあと思いつつ、用を済ませ、休憩所でぐったりする。休憩後、再び我々はトマトジャングルに戻り、伐採作戦を続行。ふひー。トマトは外界から切り離されたハウスの中だったので推測ですが、どうやら外の雨は止んだっぽい。となると、カッパが異様に暑くなってくる。作業の合間に別のハウスに移動したりするので、雨が降ってたらカッパは必要。カッパ着てなかったら雨で濡れるし、カッパ着てたら汗で濡れる。うぐう。結局ずぶ濡れとなって、作業終了時間3分前。現場監督に「あと3分だし、ここで時間まで待っといて」といわれたお手伝い部隊は、その通りにしていたのですが、緊急事態発生。また外は雨が降り出していたのですが、風がかなり強まっており、ビニールハウスの屋根の一部が風で剥がれかけているという。急遽駆り出され、ビニールを押さえたり、ひもを投げ渡したりして応急処置。長い3分間が終了したときには汗と雨でやっぱりずぶ濡れでした。


 翌日、やっぱりお手伝いに呼ばれる。今度は私が車を運転することになり、山道をごとごとごとごと。リアルみかん狩り2のスタートです。この日もこの日とて、20%−60%−20%の天気予報。つまり、昼から雨が降るであろうことが予想される状態。しかも、コンディションは前日よりも悪くなってます。というのも、前日雨が降ってるわけです。到着時は止んでましたが、朝露どころではない濡れっぷり。しかも地盤がぬかるんでるわ緩んでるわ。当然のようにカッパ+長靴を用意していきましたよ私。そうしたことを踏まえて、この日の指令は「奥まで踏み込むな、外側を中心に狩れ」でありました。段々畑、下に降りる道を行きますと、左手にずらりとみかんの木の列が並んでおるのです。奥は、というのは一本一本について深く追求しないというのと、縦道から左奥へあまり進まないってこと。理由としましては、奥に行くほど開拓が進んでいないような感じで間の道が狭くなったりしているから。また高いところにあるものも放っておく方向で。こちらはカッパを着てても脇や袖から水が入ってくるようになるから、ということで。すなわち、この日は朝っぱらから皆、カッパ+手袋+長靴+布袋+ハサミの装備で挑むことに。午前中は指示通りにざくざく切っておりました。途中、一緒に来てた若い衆が滑りこけたりしておりましたけど。基本狩りやすいとこだけ狩っていく方針なので、午前中のみのレコードをあっさり更新する。逆にいいましたら、これ、後日残りを狩るときにはやりにくいとこだけが残ってるわけでそんときは収穫スピードが落ちるんでしょうねえ。


 昼は近くに停めた車の周りでお手伝い部隊とともに喰らう。ところで、この段々畑にはトイレがありません。男性はその辺でやり、女性は木陰で、という形になり、トイレットペーパー持参です。自然が呼んでいるのです。段々畑からは山と海が見えます。下を見ればみかんがあり、うむー、なんちゅーか都会の喧噪を忘れてしまう感じで、こーゆーのもいいなあ。とか何とかいってたら、雨がぱらぱら落ちだしたので、車で雨宿り。といっても、すでにカッパに染みこんできた水とかで濡れてるしなあ。


 お昼からまた雨がぽつぽつ降ったり、止んだりする。それにしても、みかんである。何か見ているとみかんだか柿だかよく分からなくなってくる。特に腐ったみかんは干し柿みたいになってるし。遠目だとフツーの熟したみかんも柿に思えてくる。とか思ってましたら、この日だけお手伝いに来てた人も「柿みたいですねえ」とかいってて吹き出しそうになる。そんな感じでわりと和気あいあい、ただし狩り自体はガチでやってる状況。実際に狩ってる間は、周囲の景色など見てる余裕はありませぬ。で、お手伝いじゃない方の本隊のおっさんが、「にーちゃん、手を抜いたど?」といいだす。いわれたのは、お手伝い部隊の若い衆。どうもお昼の休憩を過ぎた当たりから、おっさんらのみかん狩り職人魂に火が点いたようでして、午前中は突っ込んだとこまではやんないという話だったにも関わらず、前触れなしに殲滅戦に入っていたようです。私らは午前中と同じ指示通りに狩っていたのが「手抜き(笑)」に見えたようでして。そんなこといわれちゃ、引っ込んでられませぬ。我々お手伝い部隊も殲滅戦に参戦。滑ったり、足場の石が崩れ落ちたりとかしながらも、ひたすらみかんを狩っていきまする。途中本降りになってきましたが、どうせ朝からカッパ着てるし、カッパの中も結構濡れてるし、関係なしで、5時の終戦時刻まで狩り、これまでの記録を抜く1日トータルでコンテナ200を軽く突破というレコードを樹立する。そんなわけで、2日に渡った私のみかん狩りデイズ終了。私はミッションに戻ったんですが、他のお手伝いの人たちは3日目の最終戦があったようです。詳しいこと聞いてませんが、2日目よりは苦戦しただろうなあ。


 んで、通常のミッション。例によってトークミッションが大半なのです。最近は熊本市や近郊からわりと離れた場所へも行かされるようになってきておりまする。氷川、八代あたりが多いですかねえ。行って、ミッションやって、すぐに次のミッションに行って、というような流れ。こないだは、突如お昼過ぎくらいに「錦町行って」という命令。錦町→人吉の先でございます。ミッション開始時刻は夕方4時。その20分くらい前には着いておきたいところ。むっちゃアバウトな手書き地図をもらい、2時過ぎにミッション場の車で出発。このミッション、本来は別の人が行くはずだったのですが、該当の先輩が福岡に飛んでおり、そちらのミッションが長引いてるので間に合わないかもしれない。でこちらにお鉢が回ってきた次第。3時半、現場周辺に到着。ただ、地図があまりにアバウトすぎたせいでピンポイントで現場が判明せず。近くの道ばたに車を停め、荷物持って歩き回る。10分後、どうにかミッション現場に辿り着く。が、前段階にあたる準備がまだすんでおらず、開始予定時刻を過ぎ、さらに結局2時間ほど待たされる。6時からトークミッションを行い、6時半現場を退出。外はもう真っ暗。てか、外灯とか見当たらねーし、足下すら見えません。車、車、とケータイのバックライトで照らしながら、よたよた歩く。幸いにも車を停めたすぐ上に電柱の外灯があり、そこだけぽっかり明るく見えてます。ほっとしながら車に戻る。帰りも高速走ったんですが、左右ミラー、バックミラーともに真っ暗なときがあって、いったい私はどこから現世に戻っていこうとしているのだろうかとふと思ってみたり。1時間半ほどで熊本に戻る。ふいー。どうにか帰り着くとミッション場の先輩に「お疲れさん、で、どこ行ってたの?」といわれ、「いや、人吉の方」「あ〜、俺が行くはずだったやつか!」といわれ、「そうなんすよ」と応じ、ほぼ2時間待ちだったことを伝えると「じゃあ、福岡からでも余裕で間に合ったなあ」とか。うぐう。あらかじめ予定が分かっているならなあ。


 藤裕美『めがねを買いに』を購入。つーか、私、目はいいんですけど。ゲームやったり本読んだりしてるわりに裸眼で生活してますし。この本、めがね選びの方法とかポイントとかスタイリッシュとかそんなやつなんですが、何故こんな本を買ってますか私? まあ理由はあるんですが、つまるところ、友人からメールが来まして。友人の知人らしいんですわ。しかも友人がモデルとして出てるってんで、買えと。しょーがねえなあ、とばかりに発売されたと同時に購入しました。売り上げ貢献したぞと知らせたら、本人はまだ購入してなかったという……。しかも友人の写真、1枚くらいしかなかったよ……(見つけきれてないだけかも)。


 そろそろ涼しくなってきたかと思いきや、突如として昼間30度近くになったりでどうしたもんか。これ書いてる今、私の背後では扇風機が絶賛稼働中ですともさ。朝とかは寒いくらいだったりするんですがねえ。体調とか気をつけねば、ねばねば。





 購入した本:
  藤裕美『めがねを買いに』

 読了した本:
  鴨志田一『さくら荘のペットな彼女5.5』



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