下旬。
さて、
飲める水が出るようになりました。我が家のライフラインは復旧したのですが、
いまだ余震はおさまらず。時間は短いですが、縦にずとんと来て、終わりみたいなのがちらほら。ときどきみしみしと横揺れも来ます。ミッションに出てるときはほとんど感じることがなく、事務所にいるときでも昼間は平然とパソ続けたりとかしてます。が、夜ですねえ。
寝てるときゆさゆさ来たら跳ね起きます。揺れてないのに、
部屋が崩れ落ちる夢を見て跳ね起き、脱出路を探したりすることが数回ありました。夢だった、と気づくまでしばらくかかります。気づく理由は本のタワーが崩れてない→何故崩れたはずのベッド等がそのままなのか? という流れからだったり。
ともあれ、
日常には復帰しつつあります。近くの本屋に行きましたら、本棚の
本は並びがおかしい部分がありました(とりあえず詰め込んだ的な作者別とかに並んでないとか上下巻で離れてるとか)が、通常営業しておりました。ただ流通の方は完全復帰してないようで新刊が遅くなっているようです。「地震は大丈夫でしたか?」とレジで尋ねている店員さんがいたり。数日してまた行ったら、
本棚の並びも復旧してました。またTSUTAYAも営業をしており、一部の店舗では営業時間が変更になっていたり、休業しているところもありましたが、まあお客さんいっぱい入ってましたよ。出歩いたりすることがなかなか気が引けるような感じなんでしょうかね。熊本の行楽地とか現時点でどうかと思うし。まあ、他のお店などもぼちぼち開いてきているようでした。
個人的には、先日、ネットで見つけて注文しました、
7!!のベストアルバムも届きましたよ。地震が起きた後くらいに高熱を出して寝込んでいるという南の島の甥っ子なんですが、
そろそろ子どもの日。もうひとり下の甥っ子もいますので、こんなものを注文してみました。
バウムクーヘン×2。えっと大きな画像がありましたので、
↑こんな感じで。
配送予定が4月28日−5月6日とかなんとかなってましたので心配しておりましたが、これについては後述。
ミッションの方はありがたいことに、というか何といいますか、県外の取引先が気を利かせてくれてやたらとミッションを発注してくれてます。しかもわざわざ熊本を避けて。結果遠方に行くのがたびたび。先日小倉に行ったときには現場で「あれ? 担当変わったの?」と監督に尋ねられ「いやあ、今回助っ人でして。
熊本から来ました」と答えると「
こんなとこに来てる場合か、帰れ」とかいわれたり。
高速を走っていますと、緊急支援や災害支援の車を多く見ます。朝から北上してましたら、大阪や富田林やら
関西方面の消防車や救急車が何台も北上してました。あるいは
東京の水道局とかも見ました。おそらく、交代で地元に戻られるのでしょう。ネットでニュースなど見てましたら、
東北からも自衛隊が来てくれたみたいで。災害支援の自衛隊車が高速を大挙して走ってるのがあちこちで目撃されてたといいます。また、前述の小倉行ったときにも小倉東インターで下りる自衛隊車、上る自衛隊車たくさんありました。ありがたいことです。
そういう車を見ると手を合わせたくなります(ハイタッチじゃなくて)。あと、セブンイレブンに入るときに義援金の報告が入口に貼ってありましたが、
2億1000万越え……! ありがたやありがたや。
日常に戻ってるところがある一方、
いまだに非日常の世界もありまして。先日、菊池郡菊陽町→八代市鏡町という輸送ミッションがありました。小雨と霧の早朝、菊陽町をすませ、高速がまだ使えないので、一般道でひた走ります。ええ、
443号線。ルート的には443からクレアを通って松橋を抜けるというもの。このルート、何があるのかといいますと、
上益城郡益城町と上益城郡嘉島町を通り抜けます。灰色の世界の中、
益城に入った途端、景色が一変しました。灰色の中に
露出した土、土、土、崩れたたくさん家やがれきの黒、そして立っている家の多くに張ってある
ブルーシートの目に痛い青、青、青。道路には亀裂が走り、ゆがみ、隆起し、沈降してます。道の端には
延々続く「段差あり注意」的な看板。道路は通れるようになっているとはいえ、亀裂は基本的に埋めてなくて、大きな段差のみをアスファルトを置くようにして埋めてあるだけ。避難所になっている体育館のところには自衛隊の車が多数停まっておりました。そんな益城を抜け、車道が少し楽になったかと思うと、ふと横を見ましたならば、
歩道の中央が逆モヒカンみたいな沈降、それがずーっと続いています。ジェットコースターかと思うような道路の傾きがあったり。ああ、ここは
まったく別の世界であり、他とは違う規模での力が働いた場所なのだと実感する。そんな見てるだけで救援物資を投げ入れたくなるような、それすらも無益だと感じられるような世界の中を、ゆっくりとご年配の方が犬の散歩をされていたり、体育館のそばでジョギングをしている人がいる。
また別の日。
今度は阿蘇市に行くことになりました。ところでグーグル様で検索をしますと、
ツッコミどころ満載のルートが表示されます。えーと念のためいっておきますが、
黄色いとこ、通れないですよ? つーか、画像に土砂崩れが反映されてるし……。
濃い茶色いとこ全部土砂崩れでしょう。この57号線が大分に続く主要道なわけですが、今はミルクロードという迂回路を抜けざるをえません。こちらも亀裂があったりとかするし、57号線が処理してた分がまとまって来ますので、時間帯によってはものすごく混みます。ともあれ、これで全面通行止めになっている区画の先である赤水に出られます。赤水には駅があり、コンビニがあるのですが、そこの踏切部分に、
見えますかね。列車が放置。実は右にある「P」看板の裏にはもう一両放置されています。鳥瞰しますと、3両の列車が踏切に停まって、真ん中だけ撤去したみたいな感じ。当然の話ですが、ここから先にあるのは、といいますかないのは、JR豊肥本線の土砂崩れで押し流された部分。そのまんま放置ですな。踏切渡るとき見たら、写真に写ってる方は脱線してるように見えました。この2両こそ、
本震のとき阿蘇市で脱線した回送列車ですわな。
ちなみにこの地域、断水が続いており、コンビニに入りましたらトイレとカフェが使用不可。ただ、水のペットボトルは段ボールにたくさん売ってありました。食べ物も売ってありますねえ。さすがにミルクロードが早々と復旧しただけのことはありますか。このコンビニがあるのは57号線とミルクロードが分岐する交差点で、南に折れると土砂崩れの場所に出ますが、そちらは全面通行止めで、警察官や白バイがうろついていますし、踏切にひとり立って踏切で一時停止しないよう棒振ってますし、交差点の警官は信号をいじっています。
この赤水から広域農道に入りますと、広々とした空間が展開しております。ゴールデンウィーク入ったというのに、工事の人たちが盛んに行き交い、作業をしています。農道の横にはパイプがたくさん積まれていて、農道横に連結したパイプが長く延びています。ああ、これ水道管か。地下じゃなくて地表に露出させてるのは、工事の関係ですかねえ。道路にはやはり亀裂が無数に走り、ジャリジャリの部分がたくさん。
おそらく砕けたりしたアスファルトを撤去したんでしょう。そこに砂利を入れて段差を緩やかにしたと。アップダウンがシャレにならないくらい激しくなった道を通っていると、前方に見える山にも傷跡が見えます。そんな中、
ひるがえる鯉のぼり。ここに、生きている、躍動感みたいなものがありました。
さて、先日ミッションを終えまして、帰宅しましたところ、父が私に告げました。
甥っ子が入院したと。腎臓が悪いそうで。は? 何突然? 慌てて南の島の弟に電話する。状況を聞きます。前述の通り、甥っ子熱を出してまして、医者に診せたら風邪とのことだったのですが、熱が引かず、ちょっと大きいとこに診てもらったと。すると
腎盂炎。手順としまして、腎臓から出た尿が膀胱に行きますが、その途中で逆流する症状があるそうです。小さい子にはまれにあるとのことで、逆流した雑菌を含んだ尿が炎症を起こすと。でこれが大きな病院等でないと分かりにくいようで、町医者だと現に今回がそうでしたが風邪と判断されることも多いとか。甥っ子の場合は、片方の腎臓で起こっていて、その腎臓の機能は一般と変わらず、機能が落ちてるわけではない、と。炎症自体は薬で治るそうですが、炎症治しても、原因が残っています。それをどうするか、という問題みたいです。手術でバイパスを作ることも可能だそうです。腎臓の片方だけが問題になってるし、その片方も機能は落ちてないので、ということを考えると様子見という選択もあるっぽい。
つーか、治せよ、と部外者の私は思うのですがね。ともあれ近日中にどうなるということでもないようですが……
ところで4月下旬といえば
母の誕生日です。わりとうっかり忘れてることが多いのですがねえ。去年:忘れてた、
一昨年:覚えてた、
3年前:忘れてたという成績。今年は忘れまいと、帰りに春のフルーツデコレーションケーキを購入。家に帰りまして、「
さあ食いたまえよ」と渡すと、「
誕生日明日よ?」まさかのフライング。まあ喜んでくれましたが。ちなみに父は忘れていたようで、
翌日花を買ってきました。ええ、母の日用のカーネーション。
全体の5%くらいが咲いてました。いやそれどうなんだ。
4月30日夕方、弟から電話着信。何事かを思ったらバウムクーヘン。無事到着したようで、甥っ子が電話にも出ました。
元気そうです。「おとーさんも、うまいっていってたー」「ああ、
島にはそんな洒落たものないだろうからなあ」と答える。翌日退院の予定で、弟が見舞いといいますか、多分付き添いで泊まるつもりなんでしょうね。自宅に届いたバウムクーヘンの片方を持って行ったようです。見た目固そうなんだけど、ナイフ入れたらしっとりやわらかでうまかったということでした。
子どもの日よりもはるか前でしたが、よしとしましょう。
そんな感じで、やっぱりよく分からぬまま
4月も終わりになってしまいました。
日常と非日常の混在も相変わらずでしています。ただ、少しずつ前に進んでいるようにも見えます。
がまだせ熊本、まけんばい熊本ということでひとつ。そんな
がまだしうぃーく(GW)の始まり、でした。
購入した本:
小路幸也『オール・ユー・ニード・イズ・ラブ』、日々花長春『異世界混浴物語4』
読了した本:
有川浩『空飛ぶ広報室』、菊池たけし/F.E.A.R.『アリアンロッド・サガ・リプレイ8〜9』、田中信二/F.E.A.R.『アリアンロッド・サガ・リプレイ・デスマーチ7〜8』、藤井忍/F.E.A.R.『アリアンロッド・サガ・リプレイ・ゲッタウェイ2〜3』