下旬。
まあ、今回は
おめでたい話ということで、古馴染みの双子に招かれた披露宴の話から。古い付き合いなもんで、その伝手もあって、
友人代表スピーチなど頼まれたのでした。前日、双子に電話をする。「やー、いよいよ明日だねえ、よろしくお願いするぜ」「こちらこそー」「緊張してる?」「いやそうでもないねえ」とどっちがしゃべってもおかしくないような会話をする。その後、「ところで
ひとつ残念なお話があります」と私。「え、何?」ぎょっとした双子。「うむ。明日のスピーチなんだが、
ちょっといい話にしてしまうかもしれん。先に謝っておく。すまん」そんな前日。んで、当日。雨の降る中、街へ。ぽてぽてとお堀の辺りを歩きながら、写真を一枚ぱちり。
熊本城の復興はまだまだのようです。おおっと、めでたい話でしたな今回は。
ともあれ、11:30受付開始の会場に10:30くらいに到着する。誰もいねえ。会場は熊本城そばのホテルで、受付前のソファーでぐったり。暇なんで、ケータイから双子どもにメールをする。
暇なうー。……返事がねえ。そのうち、双子の片割れとその弟が受付のリハーサルで顔を出したので手を振っておく。弟の方とはやつが小学校以来かねえ。でっかくなったのう。
ようやく受付が始まったので、さくっと記帳してご祝儀を渡し、座席表をもらう。眺める。新郎新婦ともに病院勤務で、招待客の半分がそっち関係で、なおかつ上司という
オカタい状態でございます。座席表見ながら
スピーチどうすっかなと改めて考える。雰囲気カタいかもなあ。砕けた話やりにくいかなあ。うろうろしてると双子のお母さんと出くわす。「あらあらあら」と私を見て頭を下げる。こちらも頭を下げる。さすがに小学校から知ってる人だしなあ。「今日はスピーチをしていただけるそうで」「つたないながらもしゃべらせていただきます」ちなみに、前日、私の母に「〇〇って覚えてる?」と双子の名字をいったところ即座に「あー、あの双子のだろ?」と切り返してきました。どっちもどっちだ。さらには「あの坂をあがっていった、ごちゃごちゃしてるとこに住んでたろ」と追加打撃。いやはや。うろうろしてたら、今度は双子(先婚者)の相方が子連れでやってくる。頭を下げられ「今日はスピーチをしてもらえるそうで」で以下略。何故か知れ渡っている。うむむ。
以前人見知り全開だったおちびちゃんたちは元気に走り回っていました。開場となり、入口の金屏風に新郎新婦がいてお出迎えしてくれてます。入るときに
双子の顔をぺちぺち叩き、「おおう、だいぶ緊張しておるのう」がっはっはっ、てな感じで入場。
いざ宴が始まっても隣の席が空いたまま。私が座ってるテーブルは、病院とやらの上司組(の他からはみ出した人たち)+同じ高校の同級生っぽい。左2つは、同じ高校のおそらく双子と部活が同じだった人で、夫婦っぽい。
面識はねえ。右側は空席のまま。うむ遅刻かしら。そういや私の知っている高校の友人が来るという話でしたが、座席表に名前なし。出席できなかったのかねえ。とか思ってたら、遅れて右の人が到着。左の人たちとは友人同士のようで親しくしゃべっておりました。
ますますアウェー感が強まる。ちなみに右の男性が
遅れて来た理由は、仮装の準備をしてたから、だそうです。何じゃそりゃ。まあ間に挟まれたまま知らぬ顔をしてるのもアレなので名乗って話しかける。すると、
右の人、私の知り合いじゃったよ。お互いぎょっとする。婿養子入って名字が変わったようで。挨拶をした直後にお互い気づく。
通称サルというその男。仮装とかいっておりましたが、お前何やっとんじゃ。ともあれ、アウェーな空気の中、知り合いがいたことで多少気分が楽になりました。つーか、双子もちゃんといっとけよ。サルと座席表の名字の人(同一人物)が別々の人のように語ってたぞたしか。
んで、お色直しがあり、再入場の際に新郎新婦それぞれのこれまでの写真が流れていきます。あー、
私も隣に写ってる小学校のやつがある。聞いてた順番だとこの後スピーチですな。予想通りといいますか、乾杯のときとかのスピーチが「上司のスピーチ」だったのですなあ。どうすっかなあ。で、スピーチ。このときの紹介「〇〇さんとは
小学校以来の付き合いで、何でも頼める友人とのこと」その紹介はなんなのさ。いや
披露宴出席とかイベントとかスピーチとか頼まれたら即答してたけどさ。これまでオカタいスピーチが続いていたので、ちょっと雰囲気柔らかくするような感じを目指すかね。「ただいまご紹介にあずかりました新郎とは小学校以来の付き合いの天野と申します。〇〇くん、××さん、ご結婚おめでとうございます。ご親族の方々もおめでとうございます」といった後で、「
とかいってて、大変違和感を覚えるわけですが、ええ、君付けさん付けで呼んだの生まれて初めてですよ私、
やりにくいったらありゃしない」いやマジで。以後スピーチ中はずっと三人称で押し通しました。大学くらいからちと疎遠になっていたものの
ばったり再会してから付き合い再開。で、「去年小学校以来の友達と忘年会をしたんですが、そこで初めて久留米から熊本に戻って来たこと、引っ越したことを聞かされました。んで、他に何か隠してることはないかと問い詰めたところさらに『結婚しました』『子どももいます』
……あれいってなかったっけ、ですましやがりました。直後全員から総ツッコミでした」てな感じで始めつつ、ところどころに爆笑を誘いながら最後はいい感じの話でスピーチを終わらせ、すとんと座る。隣にいた別の友人から「いやよかったよ、
スピーチ上手いねえ」後で
お母さんからも握手を求められました。うん、当初はかなりおいおいなネタ(合コンの話とか30年来の友人への招待状の宛名を間違えやがったとか)考えてたんですがちょいと穏やかにした甲斐がありました。
双子の片割れのとこの娘っこどもがかなり大きくなってきてまして。昔会ったときには人見知りで警戒されましたが、今回はそういうこともなく。ちなみに姉妹で、新婦に花束贈呈とかしてました。で、ブーケ。
屋台のくじ引きみたいに参加者がヒモを引っ張り、当たるとブーケがついてくるという方式で、
見事お姉ちゃんの方が引き当てて喝采。あと、双子(本日の主役)の娘っこがえらくラブリーでお客さんたちの人気をかっさらってました。物怖じしないのね。
それにしてもメシ食ってたらやがて披露宴も終わりに近づいてきましたよ。ウェディングケーキも各人に配布されました。それとは別にデザートっぽいのも来てたんですが。うっかりウェディングケーキから食す我々。それからデザートをぱくり。……ビミョーな顔になる。「
我々は食う順番を間違えている!」で同意。甘さ控えめのケーキよりさらに甘味が薄かったので、味がしねえ。ぎゃー。逆だよ逆食う順番。そんな感じで騒いでるうちにお見送りの時間になり、隣のサルにいう。「
おい、仮装はどうした?」「あ、忘れてた」というかこいつの仮装はどうやら
完全に飛び入りだったようで、スケジュールに入ってないし、そもそもこの披露宴あんまり余興なんてものがありませんでした。んで、仮装なんぞ挟み込む隙がなかった模様。「
やるならもう今しかないぞ」お見送り自体がまだ始まる寸前なんでそれに紛れて脱出して着替えてくれば、とそそのかす。「そうだな、よし」と
大きな袋二つを持ってダッシュで会場を出るサル。つーか、会場の足下に置いてたのか仮装道具。
私はフツーにお見送りをされ、ロビーでお見送り風景を眺めながら待つ。しばらく時間が経過し、半分くらいの人が会場から出てきたところで、
ざわめきを伴ってやってくる黒い影。二度見する人々、子どもが逃げ惑い、道が開く。ああ、こんな仮装を考えてたのかあのサルめ。
金屏風前、お見送りをする新郎新婦+親御さんのとこへ乱入するダース・ベイダー卿という混沌としたシーンになる。とまどう周囲に、
やむなく私が前に出て「あー、高校の友人ですわい」とフォロー。双子はすぐに「あ、サルちゃん?」と気づいてくれました。それから「
高校の友人です。かみつきませんよう」と私がフォローしまくったおかげで、離れていた周囲の人達が近寄ってきて一緒に写真を撮ったり。マネージャーのようになっていた私はマスクをこんこんと叩き、「
おう、サルよう、お前さん、これつけてた方がもてもてじゃのう」また、お見送りを受けてなかったので、ベイダー卿は列の最後尾に並ぼうとして、ちょうど出てきた
司会役の人に鉢合わせ、「うぉわっ」といわせたりしてました。やがてお客さんも場を離れていきまして、本人も中で蒸し殺されそうになっていましたので、「ここで待っとくから着替えてきたら」と提案。
黒マントを颯爽と翻し、すれ違うホテルの客に二度見されながらトイレへと走り去るベイダー卿。ちなみに中の人、
本業は動物のお医者さん(妻子有り)。あ、そうそう、このベイダー卿のコスプレセット、映画の撮影に使われたもののレプリカだそうで。本来は2メートルくらいある役者さんが使っていたものと同じサイズ。どうりで少しだぼっとした感じだったわけです。
その後、
双子の片割れ(先婚者)と黒マスクとかから脱皮したサルと一緒に飲もうということになる。場所は街ではなく、ホームグラウンド近くで。さすがに終わったの15:00過ぎだったし、お店開いてないしねえ。双子(後婚者)はなかなか会えない大学時代の友人と飲みに行きました。どこに行ったのやら。サルの運転する車に乗って移動。社内でもバカ話に興じる。サルめはよく黒マスクとかを助手席にかぶせているらしい。二度見されたり、駐停車してたら写真撮られたりしてるそうな。バカ話しつつ、お店に到着したもののお店の開店まで30分くらいある。そこで私、「えーと、まだ時間あるし、
家帰ってええかな?」「あ、それいいねえ」と双子が即同意。我々の家、歩いて10分圏内。サルに送ってもらって荷物を置き、着替える。ふう、楽になった。双子を迎えに行って店に行くとちょうど開店したところ。店入って、がんがん飲み、喰らう。あ、サルめはノンアルで。運転手だし、酒を嫁さんから禁じられてるそうで。昔の話から現在の話、あるいは地震の話とか。地震のときは結構大変だったらしく、預かっていたアロワナが設備ごと壊滅して相当な被害が出たとか、家の方はようやく最近になって仮設に住めるようになったとか。で、マジメな話からバカ話まで展開している中、ふと双子が私を見ていう。「
それって『ウィザードリィ』だよね?」
着替えたときめんどーなんでこのTシャツと短パンで来てたのですよ。それにしても
さすが我が友。よくぞ見破った。「いや、
LOSTってなんだろうって考えてたら、下にロゴがついてたし」まあ、それでも大したもんですよ。
前にも書きましたが、そもそも
私がハマったウィズは、こいつらが持ってたカートリッジだしねえ。逆に私が持ってた「スターラスター」にハマったのが双子だったりした仲ですよ。
散々飲み食いしまして、3人とも頭が回らなくなってきやがりました。ノンアルのサルは、おそらく黒マスク装着時の消耗が残っていたせいでしょう。すんごく暑かったらしいし。んで、会計しましたところ13000円ちょいだったのです。3人して5000円札を出す。
お釣りが来る。困惑する我々。よし、と私がいう。「
これはご祝儀である。やつに渡しとけ」と双子に押しつけ解決する。
いやはや。そんな感じでリフレッシュしつつ過ごしております。とか書いてたら、高校の友達ほんわかさんからメールが来まして。まあ
いつもの飲み会のお誘いなんですがねえ。
シンガーソングライターだかやってる同級生がこっち戻ってくるとかで。いや珍しい。顔出すわーと返信しておく。来月頭。会うのは卒業以来かしら。楽しみであります。
もうそろそろ夜とか朝方とかだいぶ寒くなってきましたねえ。つーか
今年もあと2ヶ月でございますよ。早いっちゅーねん。今年はいろいろあったといいますか、ぽかーんと間が抜けてるといいますか記憶飛んでるみたいな気がします。披露宴のときに見た熊本城はまだ痛々しく、近くのやぐらとか崩れたまんまでした。一方で、益城の高速辺りは復旧が進んでいたり。少しずつ少しずつな感じです。がんばろー。
購入した本:
大森藤ノ『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか?11』、羽田遼亮『魔王軍最強の魔術師は人間だった1』
読了した本:
羽田遼亮『魔王軍最強の魔術師は人間だった1』、埴輪星人『フェアリーテイル・クロニクル11』、山田まる『おっさんが美女。5』、まぐろ猫@恢猫『のんびりVRMMO記2〜3』、